教科書発行のプロセスに係わる企業活動の基本方針

2016年12月20日
株式会社三省堂

 私たちは企業のあらゆる活動において、法令を遵守し、企業倫理を確立することが、組織の存続と企業価値を向上させる基本であるということを強く意識してまいります。
 その前提に立って、教科書の発行者として、教科書は全ての児童生徒が学校の授業や家庭における学習活動において必ず用いる極めて公共性の高いものであり、著作・編集から検定、採択、供給に至るまでのいずれの段階においても、私たちの企業活動が公正性・透明性を確保したものでなければならないということを常に意識して、主体的に行動してまいります。
 そのために、『教科書発行のプロセスに係わる企業活動の基本方針』を以下のように定め、全社員が理解し、遵守を徹底してまいります。

  1. 採択関係者との関わりについて 私たちは採択関係者といろいろな場面で接する機会を持ちますが、その関わりの場面や内容については、教科書協会の定めた「教科書発行者行動規範」を遵守してまいります。
  2. 営業活動におけるルールの徹底 私たちは、教科書にかかわる営業活動にあたり、行政官庁の指導、法令及び教科書協会の定めた「教科書発行者行動規範」を遵守し、過度な営業活動は厳に慎みます。また、教科書採択の公正性・透明性に疑念を抱かせる行為は厳に行わないことを標榜してまいります。
  3. 申請図書の取扱い 申請図書(白表紙本)の取扱いについては、教科用図書検定規則実施細則により、検定審査が終了し、文部科学省がその結果を公表するまでは、申請図書の内容が申請者以外の者の知るところとならないよう適切に管理することが求められています。そのために教科書協会の定めた「申請図書(白表紙本)管理・取扱い基準」並びに「教科書発行者行動規範」の内容を遵守してまいります。
  4. 見本本の取扱い 私たちから各教育委員会等に対して送付することができる教科書見本の種類・部数の上限については、毎年度、文部科学省から通知されているので、その内容を確認し、さらに教科書協会の定めた「教科書発行者行動規範」の内容を遵守してまいります。
  5. 誹謗中傷等 私たちは如何なる場合であっても、他社又は他社の教科書等(教科書に限らず、教材、教具、書籍、辞典等、他社が製作したあらゆる商品を含む。)に関する誹謗中傷はいたしません。
  6. 「教科書発行者行動規範」遵守確認の仕組み 「教科書発行者行動規範」が遵守されていることを確認できる仕組みの構築が重要です。そのために、社内におけるコンプライアンスを所管する部署として社長直轄の「経営管理室」を設置し、「教科書発行者行動規範」の遵守とコンプライアンス教育の強化を図り、企業倫理確立の責を担うこととします。
  7. 外部相談窓口の設置 コンプライアンスへの対応をより強固なものとするために、社内の体制整備だけではなく、第三者の外部相談窓口を設置いたします。
  8. 「教科書発行者行動規範」徹底のための社員コンプライアンス研修 「教科書発行者行動規範」遵守を徹底するために、経営管理室は定期的に全社員に向けてのコンプライアンス研修を行うこととします。

以上