ワークショップの詳細:2010年夏 第3回 小学校国語教育セミナー (主催:三省堂)

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ワークショップ

A 支え合ってつくる「書くこと」のカタチ 大杉 稔B リテラチャー・サークルで広がる読書の授業の楽しみ 足立 幸子C 「読むこと」の挑戦! 河野 順子D 笑いを誘う民話や古典の語りと音読と群読と 高橋 俊三
E 物語の森を仲間と歩けば 岩辺 泰吏F 賢治・南吉を読み直す 宮川 健郎H メディア・リテラシーを生かした授業改善 中村 敦雄H 「書くこと」の学びを支える国語科書写の実践 松本 仁志
対象学年アイコンこのマークは,主に低学年・中学年・高学年・全学年のどの学年を対象としているかを示しています。

A 指導の基本から作文ぎらい克服法まで(対象:低学年)

うちとけた雰囲気の中で,次のような内容の講義,演習を行います。
  ・「書くこと」指導の基礎・基本と子どもが作文好きになる指導法を把握します。
  ・明日から使える,指導活性化の学習材を開発します。
  ・PISA型読解に結び付く,これからの「書くこと」指導を把握します。
  ・作文の評価の仕方を把握します。
大杉稔 写真

尾木 和英 (おぎ かずあき)
東京女子体育大学名誉教授,ILEC言語教育文化研究所代表理事。これまで,小・中・大学の教員や教育委員会の仕事を通じて,国語教育にかかわってきました。現在は各地の学校で指導改善のお手伝いをしています。著書に『作文指導改善ハンドブック』(編集,東京法令出版),『評価で変わる国語の授業』(三省堂)など。

B いま求められるコミュニケーション力とは(対象:低学年)

新しい学習指導要領の背景には,社会的に異質な集団で交流する力,道具(言葉)を相互作用的に用いる力など,OECDの「キー・コンピテンシー」という学力概念が存在しています。そこでは,他者とかかわることによって新たな意味を創出することができるような共創的コミュニケーション能力が求められています。本ワークショップでは,小学校の先生を対象に,そうしたコミュニケーション能力とは何か,またそれをどう育むかという問題をめぐって,実践ビデオの視聴や体験型演習を通して,理論と実践の両面からわかりやすく,実感的に理解していただきます。
河野 順子 写真

河野 順子 (かわの じゅんこ)
博士(学校教育学)。熊本大学教育学部教授。「読むこと」「話すこと・聞くこと」領域を中心に,実践と理論を統合した学習指導理論の構築を目指している。著書に『入門期の説明的文章の授業改革』(共著,明治図書),『入門期のコミュニケーションの形成過程と言語発達 実践的実証的研究』(渓水社)ほか多数。

C 説明的文章の授業を知的に,楽しく!(対象:中学年)

小学校中学年の教材を用いて,説明的文章の授業づくりについて考え合う場にします。この教材で,どのような力をつけるのか,どのような学習活動を構成すればよいのか。説明的文章教材を見る目と,学習活動を発想し授業に位置づけていくセンスとを磨く機会になればと思います。イメージ豊かに,もちろん論理的,批判的に,学級のみんなと説明的文章を読む。これは,まさしく知的で,楽しい読むことの学習となります。
※ワークショップCは定員に達したため、受付を終了いたしました。
河野 順子 写真

吉川 芳則 (きっかわ よしのり)
兵庫教育大学大学院教授。専門は国語科教育学。説明的文章の学習指導論を主に研究している。国語教育探究の会事務局長。著著に『小学校説明的文章の学習指導過程をつくる』(明治図書),『国語科から発展する総合的学習の学力』(共著,明治図書)などがある。

D リテラチャー・サークルで広がる読書の授業の楽しみ(対象:高学年)

「読む子と読まない子の差が大きくて……」「表面的になら読むけど,なかなか深く読めない。」「批判的に深く読ませるってどう指導すればいいの?」こんな悩みを解決するアメリカ発の読書の授業「リテラチャー・サークル」をご紹介します。個人の読みの長所・短所を生かしながら,集団の読みを組織することができる方法です。子どもは読書を楽しみながら,批判的に読んだり,深く考えたりすることができるようになっていきます。そのダイナミズムを,ワークショップで体験していただきます。
高橋 俊三 写真

足立 幸子 (あだち さちこ)
新潟大学教育学部准教授。子どもの読書力・リテラシーを育成するための指導原理・指導方法・評価方法を研究している。著書に『子どもに向きあう授業づくり』(共著,図書文化社),『今,教育の原点を問う』(共著,勉誠出版)などがある。

E 楽しい民話や古典,その語りと音読と群読と(対象:全学年)

「伝統的な言語文化」の授業は楽しいものでありたい。子どもたちがウフフと笑ったり,アハハと笑ったりして心を開き,声に出して読む心地よさを味わい,日本の民話や昔話や古典が好きになり,もっと読みたい,人にも聞かせてあげたいと思うようになって欲しい。「笠地蔵」や「笑い話(江戸笑話)」や「兒のかいもちするに空寝したること(宇治拾遺物語)」などを使って,語りや音読や群読の楽しく効果的な授業法を工夫してみよう。
高橋 俊三 写真

高橋 俊三 (たかはし しゅんぞう)
前群馬大学教授。小中高大学の教職を経験。NHKテレビ「朗読入門」「話し方教室」などに出演。NPO日本朗読文化協会顧問。著書に『なんとユーモア』(文教書院),『群読の授業』『教師の話力を磨く』(明治図書),『声を届ける 音読・朗読・群読の授業』(三省堂)などがある。

F 「聴いて→考えて→つなげる」授業を生み出す(対象:全学年)

新学習指導要領では,その重点指導要項として,各教科等における「言語活動の充実」があがっている。国語科はもとよりすべての教科で行うとは言っても,その中心は,言語の教育としての国語科が担っている。そこで,これまでの国語の,いわゆる文章を分けて読解する授業から,育成すべき学力を子どもたちに身につけさせる授業への改善が求められている。この授業改善では,一人ひとりの子どもの考えをもとに,クラス全体がコミュニケーションとしての言語活動を行うことを目指している。
※ワークショップFは定員に達したため、受付を終了いたしました。

宮川 健郎 写真

木 展郎 (たかぎ のぶお)
横浜国立大学教育人間科学部附属教育実践総合センター教授。東京学芸大学教職大学院・連合学校教育学研究科併任。主な著書に『ことばの学びと評価 国語科授業の視角』(三省堂),『各教科等における「言語活動の充実」とは何か』(共著,三省堂)などがある。

G 授業を支援する教科書準拠デジタル教材(対象:全学年)

教室でプロジェクタや実物投影機,パソコンなどのICTが活用されることが増えてきました。中でも,教科書の見た目と同じように提示できる教科書準拠型デジタル教材は,授業をしやすくするためにたいへん有効です。大きく映されたデジタル教材の画面を使って教えることで,子どもたちにとって授業がわかりやすくなります。さらには,子どもたちの気づきや発見を,大映しされた教科書紙面の本文に書き込みながら共有することができます。このワークショップでは,教科書準拠デジタル教材を活用した国語授業のコツについて検討します。

中村 敦雄 写真

堀田 龍也 (ほりた たつや)
玉川大学大学院教育学研究科教職専攻教授。文部科学省参与を併任。博士(工学)。東京都小学校教諭,富山大学教育学部助教授,静岡大学情報学部助教授,メディア教育開発センター准教授,玉川大学学術研究所准教授を経て現職。『事例で学ぶNetモラル 教室で誰でもできる情報モラル教育』『わかる・できる授業のための教室のICT環境』(三省堂)など著書多数。

H フィンランド流 対話型指導法入門(対象:全学年)

競争でもない,ゆとりでもない,詰め込みでもない,放任でもない,「社会で生きるための力をつける」フィンランドの教育。PISA調査で常に上位を占める国の教育の根幹は,「集団的な問題解決力」と「グローバルなコミュニケーション力」の養成にあります。この二つの力が次世代型の「生きる力」であり,対話型の授業によって育むことができます。フィンランドの対話型指導法を,同国の国語科指導法解説書(メソッド・ガイド)に従って実際に行い,メソッドの基礎を体験していただく予定です。
松本 仁志 写真

北川 達夫 (きたがわ たつお)
1991年〜1998年,在フィンランド日本国大使館在勤。退官後,フィンランドで「母語と文学」科の教材作法と教科教育法を学び,日本とフィンランドのほか,各国の教科書や教材制作に携わっている。著書に『図解フィンランド・メソッド入門』(経済界),『ニッポンには対話がない』『対話流』(共著,三省堂)など。

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