加藤登紀子の男模様
木村拓哉

写真

 『加藤登紀子の男模様』

あなたは
「危ない英雄」

 

木村拓哉さん
タレント(「SMAP」)
一九七二年生まれ

 拝啓、木村拓哉さま
 はじめてお目にかかり、うれしかったです。けれど、あなたの顔をまっすぐに見るチャンスがあまりに少なく、それが残念でした。
 CM「木拓(キムタク)家の人々」の撮影現場、あなたは金田一耕助のお姿で、私は須磨子夫人。昭和初期の和服にかつら、だからだれも気づかないかもね。あなたのセリフは、ほぼ私に向けられたものなのに、私は一切の反応を拒否、沈黙を守る、そういう関係だったじゃない?
 あなたのセリフが時々、コロンボ風になったり、田村正和風になったりすると「アハハハ」なんて私も笑うんだけど、やっぱり私は前を見ていて、あなたの顔をみることが出来ないまんまでした。
 ちょっとしたインターバルがあって、もどって来たあなたから、ふっとたばこのにおい。思わず、「たばこ、吸うのね? お酒も?」なんてお見合いみたいなこと聞いちゃった。あなたは、ちょっとキムズカシそうに、「のみますよ」って答えてた。
 あなたのヘビースモーカーぶりは、つとに有名らしい。
 そういえば、「木村拓哉は松田優作になれるか」と言った人がいます。それを言うなら「ジェームズ・ディーン」。そうでしょ?
 守られすぎていることにいらだち、火を噴けない過激さを持てあましているこの時代の「理由なき反抗」、あなたならどう描きますか。
 なぐられても、傷ついてもそれに立ちむかわず、そこから逃げない、やわらかなシブトサと悲しさがあなたの得意技でしょ?
 暴力シーンを甘美な光にかえてしまう何かがあなたにはある。
 だから、あなたはあぶないヒーローなんです。
 ヒーローを演じ続けるのではなく、木村拓哉であり続けることでヒーローであって下さい。

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