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  三省堂新六法 2009 平成21年版(普通版+大きな活字版)

この一年の主な立法の動向

行政法編では、公務員制度改革として、省庁による営利企業等への再就職あっせんを禁止し、内閣府に官民人材交流センター・再就職等監視委員会を新設する国家公務員法の改正、および縦割り行政の弊害をなくし、内閣主導の人事管理・人材登用をめざす国家公務員制度改革基本法が成立した。

民法編では、戸籍謄本等の交付請求に関わる戸籍法の改正が行われた。

商法編では、株式の譲渡の際に、大量の株券を処理することを不要にしたいとする大規模な株式会社の要請を受け、株券なしで大量の株式の譲渡を決済する新しいシステムが2009(平21)年1月5日から始動する。これに伴い、上場している株式を表章している株券は一斉に無効になる。社債、株式等の振替に関する法律によるものである。

消費者法・経済法編では、食品関係の偽装事件が続々と問題にされた1年間であったことを受け、鳥インフルエンザの問題や有害物質が使用された玩具の問題などにも関係する食品衛生法を新たに収録した。また、中小企業の社長などが当該会社の株式や持分の相当部分を数人いる子供の中の特定の者に承継させるときに、他の子供達が遺留分減殺請求権を行使しにくくし事業の承継を容易にすることを目的とする中小企業経営承継円滑化法を新たに収録した。

労働法編では、労働契約の基本的なルールが、これまでの判例法理に沿った形で、労働契約法として成立した。同法により、労働契約の締結や変更にあたっての合意原則が明確化され、また労働契約と就業規則との関係がはじめて明文化された。また、最低賃金法の改正により、地域別最低賃金の義務づけ、決定基準の明確化が図られることとなった。

教育・文化法編では、学校・家庭・地域住民等の相互連携・協力の促進、家庭教育支援に関する規定を追加するほか、社会教育主事等について所要の規定を整備する社会教育法の改正が行われた。

健康・医事法編では、新型インフルエンザ等感染症を感染症の類型に追加し、鳥インフルエンザを二類感染症の1つとする感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の改正が行われた。また、一般医薬品の販売制度全般に係る薬事法の改正が行われた。

社会保障法編では、介護保険法の改正が行われ、介護サービス事業者に対する業務管理体制の整備、不正事業者による処分逃れ対策、事業廃止時のサービス確保に関する事項等の規定が新設された。

環境法編では、温室効果ガス排出抑制対策を拡充・強化する地球温暖化対策法の改正が行われた。

土地・建物法編では、借地借家法の改正により、事業用借地権についてその存続期間の要件が「10年以上50年未満」と制定された。

刑事訴訟法編では、犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者の支援に関する法律、犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律および少年法の改正が行われ、犯罪被害者の権利確立・支援拡充に向け、犯罪給付金の加算、国選被害者参加弁護士制度、少年審判の被害者の傍聴等の規定整備が行われた。なお、裁判員制度がいよいよ2009(平21)年5月21日より開始される。

国際法編では、本年度版では未収録であるが、2008(平20)年5月にクラスター爆弾禁止条約が採択されたことの意義は極めて大きい。

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