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現代英文法辞典

荒木一雄・安井 稔 編

24,272円 B5 1,888頁 978-4-385-15166-X (品切)

今世紀に入ってからの英文法研究の進展には目を見張るものがある。現在望みうる最高編者のもと,その成果を過不足なく集大成した英文法辞典。伝統文法の枠組みを尊重しつつ,わかりやすく解説。見出し項目数,約1,350。教師・研究者・図書館に必備。

1992年 7月10日 発行

 コンサイス英文法辞典 (品切)


●まえがき

 今世紀に入ってからの英文法研究の進展には目を見張るものがある.この進展は,主として,英語を対象とする多くの新理論,その下位理論によって発掘されるに至ったおびただしい言語事実,および,それらに対する,従来とは異なる角度からの説明方式に求められるとしてよいのではないかと思われる.本辞典の一義的な目的は,このようにして蓄積されるに至った新知見の総体を,過不足なく,集大成するにある.その際,特に留意したのは,ことの本質をえぐり取り,それを平易なことばで述べるという記述態度であった.単に事実を列挙し,参考文献に言及し,説明をそこにゆだねるというような記述方式は,極力これを避けているということである.したがって,読者層として,中学・高校・大学の英語の先生方は言うに及ばず,広く,英語学・英文学・英語英琴教育などを専攻する大学生・大学院生,さらには,一般の英語研究者をも視野に入れている.

 現代の英文法は,現象的にみても大きく様変わりしている.これは,二つの面に分けて考えることができる.いずれも,Jespersenのような学問的伝統文法との対比において考えるとき,いっそう明らかとなるであろう.一つは,英文法の領域が著しく拡大しているという点である.英文法の中核が統語論にあることはいうをまたないが,それを取り巻く形で様々な進展をみせている諸分野,例えば,音韻論・意味論・語用論,語形成を含む形態論,さらには,心理言語学・社会言語学等々の分野に対する十分な目配りなしに英文法を論ずることは,現在不可能となってきている.もう一つは,現代の英文法が,うずまく多彩な言語理論のただ中にあるという点である.思いつくままに拾っても,American structural linguistics,tagmemics,stratificational grammar,transformational generative grammar,government−binding theory,case grammar,generative semantics,relational grammar,lexieal-functional grammar,functional grammar, daughter dependency grammar,generalized phrase structure grammar,Montague grammar,situation semantics,systemic grammar等々の名前が並ぶことになる.これら諸理論のいわばルーツを求めるとなれば,アメリカ構造主義言語学と変形生成文法の二つが得られる.これら二つの言語理論の改訂版,下位理論,発展形,あるいは,派生形等々として,上記諸理論の大部分はとらえうるものであるからである.したがって,これら二つの言語理論に対しては,その知的背景に関してはもちろん,他の諸理論との対比,その,内的動機づけを合む発展経路に関しても,十分な配慮が必要となってくる.本辞典が,現代英文法の多岐にわたる分野の記述においても,英文法の中に深く食い込んでいる色とりどりの言語理論の記述においても,遺漏なきを期しているのはいうまでもない. 本辞典が参考文献に拳げてある内外の著書・論文に多くを負うていることは論をまたない.が,中でも,編者達の共通の恩師である故大塚高信博士の編集された『新英文法辞典』(三省堂,1959,1970)から受けた直接・間接の恩恵には計り知れないものがある.故大塚高信博士に,謹んで,心からの謝意を表さなくてはならない.

 本辞典の編集作業における第一の功労者は,執筆者一覧に拳げた171人に上る方々であることはいうまでもない.我々編者は,これらの執筆者によって整えられた膨大な量の原稿を分担し,余すところなく綿密に点検し,必要と思われる削除,加筆,修正を行った.が,これで辞典ができあがるというわけにはゆかない.誤記・誤植の訂正はもちろん,細かな引用文献の参照方式を含む記述の統一,内容の整備といった気の遠くなるような編集業務が残されているからである.この,ハーキュリーズの力仕事と呼んでよい編集作業を一手に引き受け,歯車のごとく正確に作業を進め,見事に成し遂げてくれたのは,天野政千代氏であった.同氏の献身的な協力がなかったら,本辞典が,現在の形で出版されるということはなかったであろう.ここにその名を特記し,感謝の意を表すとともに,むしろ,その偉業をたたえたい.項目選定に当たっては,中野弘三氏の協力も仰いだ.また件名索引は近藤真氏に,語句索引・記号索引・人名索引は窪薗晴夫氏に負うている.参考文献整理に当たられた濱崎孔一廊氏,本文中の文献チェックに当たられた大門正幸氏,参考文献中の定期刊行物の略称整理・日英対照術語表の作成に協力してもらった田中智之氏の名前も記し忘れてはならない.文献カード作成には,天野政千代氏のもとで,名古屋大学英語学研究室に1987年当時在籍した全学部生・院生の手を煩わした.本辞典は,上記の方々のおよそ10年にわたる好意と努力の結晶したものにほかならない.謹んで御礼を申し上げる.また,三省堂出版局の方々からは,校正のほかに内容についても,有益な提言をいただいている.特に企画の段階から刊行に至るまで,本辞典の全体像を見失うことなく,総括的な進行係りとして,常に的確な判断を示された井内長俊氏にも衷心より謝意を表する.最後になったが,本辞典の印刷・製版を引き受けていただいた三省堂印刷株式会社,三協製版株式会社の方々にも厚く御礼を申し上げる.

平成4年1月

荒木一雄
安井 稔

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