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シュタイナー学校の数学読本
―数学が自由なこころをはぐくむ―

シュタイナー学校の数学読本

ベングト・ウリーン 著、丹羽敏雄・森 章吾 共訳

3,000円 A5 280頁 978-4-385-35631-X (品切)

シュタイナー学校の数学教育(日本の中・高に相当)を本格的に紹介するわが国初の訳書。数学の問題解決をいかにいきいきとはかるか。そのエッセンスがちりばめられ斬新な視点で体系づけられた教養書でもある。

1995年 1月 1日 発行



●日本語版へのまえがき

 この本は1982年に、教員養成・研修に並行した読物および演習書として、まずスウェーデンで出版されました。その後、ドイツ語および英語で出版されました。さらにこうして日本語版が出版されますことは、私にとっても大変に光栄です。ですから、翻訳者の丹羽敏雄教授、森 章吾氏、ならびに出版を引き受けてくださった三省堂には、その労と志に大変感謝しております。

 本書の読者には教師を目指す学生の方も、すでに教職にある方もおられるでしょう。しかしいずれにしても、数学教師が数学的体験をより深めていく必要を感じているのは、日本でも同じだと私は確信しています。数学は他にはない素晴らしい練習の場を与えてくれます。なぜなら、数学は自然や歴史の内に存するだけでなく、私たち自身の内にも存するからです。これらを読物としても書きましたので、数学を愛する全ての方々にも親しんでいただけるでしよう。

 さて、数学が、というよりは無意識下での数学的活動が、私たちの内に常に何らかの影響を残している点については、必ずしも十分に知られていません。また、本書には演習もありますから、自分自身で問題を解くことで体験を深められます。絶えず問題解決にとり組むことは、教師にとってはいつでも大切でしょう。なぜなら、数学の1番生き生きとした核は問題解決にあるからです。このように見ますと、数学的活動と人間の内面の関係という教育的観点から、クラスを感動にまで導く道筋と、数学のもっとも生き生きとした部分である問題解決の際の道筋の2つを探求するのが数学教師の課題になります。こうしたことを探求しながら授業を進めますと、数学の演習が自らの存在に関わる価値を持つことを生徒たちが体験するようになります。その存在に関わる価値とは、自らの思考力に対する信頼であり、自分自身の思考を観察しそれを吟味する能力です。そして、このどちらもが大切なのです。

 さまざまな事柄との素晴らしい関係を発見できる点も数学的体験に含まれますし、これも重要でしょう。数学によって形態、形態変化、模様、音楽的関連、公式、証明手順、技術への応用などに導かれますし、その1つ1つが特有の美的性格を展開して見せてくれます。私は本書がそうした方面でもお役に立てることを望んでやみません。

 1994年7月、ストックホルム

ペングト・ウリーン

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