川田龍平 著
1,275(1,214)円 B6変 272頁 978-4-385-35739-3(品切)
この国を変えたい・・薬害エイズの被害者として実名を公表して以来,全国からの支援を受けて闘い続ける著者のこの一年の記録。初の書き下ろしに,講演,記者会見,日記,手紙,写真などを織りまぜて構成。「いのちのことばシリーズ」(⇒)の一冊。
1996年 7月20日 発行
薬害エイズ原告からの手紙(品切)
埋もれたエイズ報告(品切)
川田龍平さんのHP
「龍平通信 Raum」申し込みのページ
●はしがき
闘いの中で何度も涙を流してきました。僕がここまで闘って来られたのは、家族の支援があったからであり、僕達家族を支えてくれた地域の人達がいたからです。そして、小・中・高校・予備校・大学の先生や友達、支える会の人達、学生、著名人の方々、弁護団のみなさん、マスコミに働く人たち、そして全国のみなさんの応援があったからで、一言お礼を言いたいです。だけどまだ終わったわけではないので、これからもよろしくお願いします。
全国から寄せられた手紙は、とうとうタンボール5箱になりました。全部に目を通しているけれど、一つひとつに返事を書くことはできていません。ごめんなさい。でも、本当にうれしいです。どうもありがとう。
この1年間は、いままで生きてきたどの1年よりも充実したものでした。十年間以上の経験をしたような気がします。いまの僕にできることは、この1年間の経験を整理して多くの人に伝えることだと思ってこの本を書いてきました。
実名公表して以来、家の中まで情報公開してきましたが、自分の気持ちをさらにさらけ出すことには抵抗がありました。そして、自分の表現したいことを正確に伝える難しさを感じました。また、重要な闘いの日(鎖の日など)はきまってマスコミの取材やテレビ出演があって、夜遅く家に帰りつくと疲れて寝てしまうというくり返しで、ほとんど記録が残せませんでした。この本に収められた「その日」の発言は、この本を編集した阿部正子さんが、カセットテープやビデオに録ってくれていたものです。記録は大切だと思います。
日記の中に出てくる「保田さん」は、保田行雄弁護士のことです。ある雑誌で「兄弟のよう」と書かれたこともありましたが、弁護士というより先生というか父親以上の存在です。裁判所の帰りなどによく食事をしながら話をしました。保田さんの話や行動には示唆が含まれていて、僕は考え方や行動に大きな影響を受けました。
フォトジャーナリストの吉田ルイ子さんに紹介されて、昨年8月以来撮影してくれたカメラマンの瀬崎直俊さんとは、家に遊びに行ったり、買い物につきあわせたりして友達のような関係です。最初の頃はカメラを向けられると緊張して表情が硬くなってしまいました。
僕はこの本を、これからの社会を担う若い人達に読んでもらいたいと思って書いてきました。僕の言葉が、何かを考えるきっかけになってくれると大変うれしいです。
1996年6用15日
東京HlV訴訟原告・川田龍平
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