◆この一年の主な立法の動向
憲法編では、国籍法が改正され、子が出生後認知により国籍を取得しようとする場合に、父母が婚姻関係にある事をその要件としないようになった。また、海賊対処法の成立に関連して、自衛隊法にも海賊対処行動の規定を追加する改正が行われた。
行政法編では、出入国管理及び難民認定法が改正され、在日外国人の在留制度全般にわたる改正がなされた(ただし、施行は一部を除いて3年内の政令で定める日まで待つこととなる)。
商法編では、会社計算規則に全面的な改正がなされ、国際的な会計基準への適合を図った。同時に、会社法施行規則にも改正がなされた。また、金融商品取引法に改正がなされ、信用格付業者に関する規定と、指定紛争解決機関に関する規定の追加などがなされた。
民事訴訟法編では、国際法における主権免除の原則について規定する、外国等に対する我が国の民事裁判権に関する法律が制定された。
消費者法・経済法編では、2008年に行われた消費者契約法・特定商取引に関する法律・割賦販売法などへの大幅な改正が施行を迎えるのに加え、消費者庁設置法の制定に関連した改正が消費者関連諸法に対してなされた。また、独占禁止法に、課徴金制度や企業結合の規制の見直しを図る大幅な改正がなされた。このほか、著作権法に、インターネット上での著作物利用の円滑化のための改正がなされた。
労働法編では、時間外労働の割増賃金率を引上げる労働基準法の改正が行われたほか、育児介護休業の取得の促進を図るため、育児介護休業法に改正がなされた。また、非正規労働者のセーフティネット機能を強化すべく、雇用保険法にも改正が行われた。
健康・医事法編では、臓器移植法が改正され、脳死者からの移植用臓器摘出の要件が緩和され、提供者の年齢制限もなくすこととなった。
社会保障法編では、児童福祉法が改正され、新たな子育て支援サービスの創設と養育里親制度などが規定された。
環境法編では、生物多様性確保のための生態系維持回復事業を行うため、自然環境保全法に改正がなされた。
国際法編では、クラスター弾に関する条約への日本政府の署名が国会で承認された(ただし官報での公布はまだされていない)。
