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  解説 教育六法 2017 平成29年版

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解説 教育六法 2017 平成29年版

解説教育六法編修委員会 編

2,600円 B6判 1248頁 978-4-385-15946-1

学習・実務に直結した教育六法の最新版。教育を考えるうえで必要な法令・資料等を掲載。直近の国会に係る改正等を反映。基本法令には判例・行政実例(通達・回答等)・解説・「あらまし」を付し、法令の概要・制定背景・改正動向等を示す。資料編の中教審答申・主要教育判例・教育史年表もますます充実。追録贈呈。

はしがき   総目次

2017年2月22日 発行



はしがき

この六法をご活用いただく方々へ

日本の教育界は21世紀をむかえたいま、子どもをとりまく深刻な状況あるいは国、地方における教育改革・教育再編成のなかで、まさしく激変期を迎えております。その評価は、人びとのおかれている位置や立場によって異なり、また教育をどのように変えていくのかについても違いがあるでしょう。しかし、どのような見地においても、共通の土俵を持たなければ、建設的な対話や改革の推進へとは進みません。

日本は、「教育における法律主義」の立場をとっています。どのような教育改革案や教育政策も、さまざまな教育関係法規に依拠して実施に移されます。その際には、憲法・教育基本法、子どもの権利条約等といった教育政策・行政を方向づけている基本的な法規範との整合性も問われるでしょう。こんにちの教育の有り様がひとつひとつ法とのかかわりで問われています。このことは、教育界の多くの人びとが教育法制への理解と関心を持つ所以のひとつであると思います。

本書は、このような教育界のニーズを受けとめて、教育およびそれと関連する文化、福祉分野を含めて数多くの法令・資料の中から、学習、研究、実務などに欠かせない重要な法令や資料を選び出し、体系的に配列、集成した教育六法です。教育法、教育制度、教育行政、学校経営などを学び研究する学生、研究者、とくに教員志望の学生、学校や福祉施設等の教職員、教育委員会など行政の実務家、教育裁判にとりくむ裁判官や弁護士、その他司法関係者、さらに教育法を学ぼうとしている市民の方々に広くご活用いただけることを願っております。

本書の特徴と活用について

この六法は、大きく二つの特徴を持っています。

一つは、1971年創刊以来の本書の伝統として、教育法律についての《複眼的な視点》からの法律学習、条文理解に役立ててほしい、という基本的な編修方針です。故・有倉遼吉編修代表が書き記した「はしがき」(本書巻末に所収)にもあるとおり、法律の具体化には解釈が必要です。現実には行政実例や通達の形をとる行政解釈が第一次的に通用する解釈になっていますが、そのほか、法的には判例を通じての裁判所の解釈(=司法解釈)が重要ですし、また、教育法学界の研究者などを中心とした国民的解釈(=教育法的解釈)があります。前述の「はしがき」には、教育法的解釈は、「それが正しいものであるとしても、直ちに通用するものではない。しかし、それゆえに正しい解釈の探求を断念することは、国民の中の教育とその法を研究する者」などの「とるべき態度ではない」としています。

本書は、主要法令の条文ごとに、参照条文、行政実例・通達、判例を掲げ、さらに平易で簡潔な解説をつけています。それは、上記のような創刊以来の趣旨から、本書の読者が、行政実例や通達を踏まえつつも、「法規の正しい解釈を形成するために」司法解釈としての判例や教育法的解釈としての解説を大いに活用してもらいたい、という願いからです。

二つめの特徴は、教育六法に収めるべき法規を広げ、国内法規を中心に置きつつも、教育に関連する条約、勧告、宣言などの国際法規および条例などの自治立法も対象としました。国際化がいわれながら、これまで日本の教育行政あるいは裁判所は、国際法規を充分に反映させることが不充分であると、たびたび指摘されてきました。それは、国内法規中心の六法主義の影響を受けてきたこともあると考えられます。私たちは、そのような問題点を踏まえて、21世紀の新しい教育六法のあり方として、国内で効力を持つ国際法規を含めて教育法を構成し、解釈・運用していくことができるよう体系化に取り組みました。「教育基本編」や「資料編」の構成はそのような編修方針を反映させたものです。

また、地方分権化一括法の制定などを契機として、今後は条例など自治立法としての教育法の形成がいっそう望まれることを視野に入れ、注目すべき教育関連の自治立法を収録し、2001年版より「自治体立法編」(2004年版から「子どもの権利・自治体立法編」)を新たに設けました。そのほか、教育法制の多面的な学習と理解の促進のために、「資料編」を充実させ、教育政策にかかわる資料、主要教育判例一覧・判決文、統計などを収録し、巻末に「近代教育法制史年表」を入れました。

なお、本書の編修は、2000年版より新体制に移行しました。それまで約30年近く本書の編纂にご尽力いただいた、有倉遼吉編修代表をはじめ、新井隆一、伊ヶ﨑暁生、浦田賢治、神田修、島田修一、永井憲一、中山和久、山崎眞秀の各編修委員の方々のご努力とご意志を受け継ぎつつ、21世紀の教育法学の発展の基礎となるような六法の編修に努めていきたいと考えております。

2017年版について

今年版では、「学校教育法」「同施行令」「同施行規則」「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律」「国立大学法人法」「同施行令」「同施行規則」「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」「教育公務員特例法」「同施行令」「教育職員免許法」「同施行規則」「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」「地方公務員の育児休業等に関する法律」「児童福祉法」「児童虐待の防止等に関する法律」「子ども・子育て支援法」など、2016年12月2日までの140件に及ぶ改正を織り込み、「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」が成立しましたので、前記内容現在後に公布されたものではありますが収録しました。

資料編では、「学校事故対応に関する指針」「新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について(答申)」「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について(答申)」「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について(答申)」等を新収録し、「近代教育法制史年表」「主要教育判例」をさらに充実させました。

今後とも引き続き読者の方々のご理解をいただき、本六法のご活用を願うとともに、本六法をより充実したものにするためにご意見やご要望などをお寄せいただければ幸いです。


2017年1月

解説教育六法編修委員会



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