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  解説 教育六法 2007 平成19年版

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解説 教育六法 2006 平成18年版

教育六法編修委員会 編

編修委員
姉崎洋一(北海道大学教授)/荒牧重人(山梨学院大学教授)/小川正人(東京大学教授)/金子征史(法政大学教授)/喜多明人(早稲田大学教授)/戸波江二(早稲田大学教授)/広沢 明(明治大学助教授)/吉岡直子(西南学院大学教授)

2,600円 B6 1,232頁 978-4-385-15656-9

学習・実務に直結した教育六法の最新版。基本法令に最新の判例・行政実例・あらましを掲載し法令の概要・制定背景等をわかりやすく解説。本年版は、改正教育基本法(解説付)、認定こども園法等を新収録。学校教育法、特別支援学校就学奨励法、教育職員免許法等の改正を織り込み。用語事典、年表を増補。追録贈呈。

2007年3月1日 発行

はしがき 創刊時の「はしがき」 目次 本書の使い方 教育法用語事典


●はしがき

この六法をご活用いただく方々へ

 日本の教育界は21世紀をむかえたいま、子どもをとりまく深刻な状況あるいは国、地方における教育改革・教育再編成のなかで、まさしく激変期を迎えております。その評価は、人びとのおかれている位置や立場によって異なり、また教育をどのように変えていくのかについても違いがあるでしょう。しかし、どのような見地においても、共通の土俵を持たなければ、建設的な対話や改革の推進へとは進みません。

 日本は、「教育における法律主義」の立場をとっています。どのような教育改革案や教育政策も、さまざまな教育関係法規に依拠して実施に移されます。その際には、憲法・教育基本法、子どもの権利条約等といった教育政策・行政を方向づけている基本的な法規範との整合性も問われるでしょう。こんにちの教育の有り様がひとつひとつ法とのかかわりで問われています。このことは、教育界の多くの人びとが教育法制への理解と関心を持つ所以のひとつであると思います。

 本書は、このような教育界のニーズを受けとめて、教育およびそれと関連する文化、福祉分野を含めて数多くの法令・資料の中から、学習、研究、実務などに欠かせない重要な法令や資料を選び出し、体系的に配列、集成した教育六法です。教育絵、教育制度、教育行政、学校経営などを学び研究する学生、研究者、とくに教員志望の学生、学校や福祉施設等の教職員、教育委員会など行政の実務家、教育裁判にとりくむ裁判官や弁護士、その他司法関係者、さらに教育法を学ぼうとしている市民の方々に広くご活用いただけることを願っております。

本書の特徴と活用について

 この六法は、大きく二つの特徴を持っています。

 一つは、1971年創刊以来の本書の伝統として、教育法律についての《複眼的な視点》からの法律学習、条文理解に役立ててほしい、という基本的な編修方針です。故・有倉遼吉編修代表が書き記した「はしがき」(本書巻末に所収)にもあるとおり、法律の具体化には解釈が必要です。現実には行政実例や通達の形をとる行政解釈が第一次的に通用する解釈になっていますが、そのほか、法的には判例を通じての裁判所の解釈(=司法解釈)が重要ですし、また、教育法学界の研究者などを中心とした国民的解釈(=教育法的解釈)があります。前述の「はしがき」には、教育法的解釈は、「それが正しいものであるとしても、直ちに通用するものではない。しかし、それゆえに正しい解釈の探求を断念することは、国民の中の教育とその法を研究する者」などの「とるべき態度ではない」としています。

 本書は、主要法令の条文ごとに、参照条文、行政実例・通達、判例を掲げ、さらに平易で簡潔な解説をつけています。それは、上記のような創刊以来の趣旨から、本書の読者が、行政実例や通達を踏まえつつも、「法規の正しい解釈を形成するために」司法解釈としての判例や教育法的解釈としての解説を大いに活用してもらいたい、という願いからです。

 二つめの特徴は、教育六法に収めるべき法規を広げ、国内法規を中心に置きつつも、教育に関連する条約、勧告、宣言などの国際法規および条例などの自治立法も対象としました。国際化がいわれながら、これまで日本の教育行政あるいは裁判所は、国際法規を充分に反映させることが不充分であると、たびたび指摘されてきました。それは、国内法規中心の六法主義の影響を受けてきたこともあると考えられます。私たちは、そのような問題点を踏まえて、21世紀の新しい教育六法のあり方として、国内で効力を持つ国際法規を含めて教育法を構成し、解釈・運用していくことができるよう体系化に取り組みました。本書の「教育基本編」や「資料」の構成はそのような編修方針を反映させたものです。

 また、地方分権化一括法の制定などを契機として、今後は条例など自治立法としての教育法の形成がいっそう望まれることを視野に入れ、注目すべき教育関連の自治立法を収録し、2001年版より「自治体立法編」(2004年版から「子どもの権利・自治体立法編」)を新たに設けました。そのほか、教育法制の多面的な学習と理解の促進のために、「資料」を充実させ、教育政策にかかわる資料、主要教育判例一覧・判決文、統計、近代教育法制史年表などを収録し、巻末には「教育法用語事典」を入れました。

 なお、本書の編修は、2000年版より新体制に移行しました。これまで約30年近く本書の編纂にご尽力いただいた、故・有倉遼吉編修代表をはじめ、新井隆一、伊ヶ崎暁生、浦田賢治、神田修、島田修一、永井憲一、中山和久、山崎眞秀の各編修委員の方々のご努力とご意志を受け継ぎつつ、二一世紀の教育法学の発展の基礎となるような六法の編修に努めていきたいと考えております。

2007年版について

 今年度版では、臨時国会で成立した「改正教育基本法」を、逐条に解説を付し収録しました。旧教育基本法については、参考のため旧法下の行政実例・判例を付して収録しました。また「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律」「同法施行規則」「豊島区子どもの権利に関する条例」「岐阜市子どもの権利に関する条例」「奈良県子どもを犯罪の被害から守る条例」「千葉県障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例」などを新収録しました。

 さらに前年度版刊行以降改正された、「学校教育法」「学校教育法施行規則」「教育公務員特例法」「教育職員免許法」「児童福祉法」「幼稚園設置基準」「大学設置基準」「大学院設置基準」「市町村立学校職員給与負担法」「特別支援学校への就学奨励に関する法律」等、2007年1月5日までの最新の改正条文等、222件に及ぶ改正を織り込みました。

 資料編では、「人権教育のための世界計画」「義務教育諸学校における学校評価ガイドライン」「学校経営の適正化について(通知)」「今後の教員養成・免許制度の在り方について(答申)」「科学者の行動規範」「登下校時における幼児児童生徒の安全確保について(通知)」などを新収録しました。

 今後とも引き続き読者の方々のご理解をいただき、本六法のご活用を願うとともに、本六法をより充実したものにするためにご意見やご要望などをお寄せいただければ幸いです。

2007年1月

解説教育六法編修委員会


●創刊の「はしがき」

 教育が国民にとって重大関心事であるべき理は、昔も今も変わるはずはない。それにもかかわらず明治憲法の下においては、教育法制における勅令主義をとることにより、教育制度を国家目的に即応させうるようにすると同時に、国会や国民からの民主的関与をあえて遮断していたのであった。

 日本国憲法は、自ら第二三条や第二六条で教育条項を設けて、その中で教育の法律主義を定めるとともに、憲法と並行して教育基本法が、教育の理念・目的・方針等を明示するに至った。そこでは、憲法の志向する民主的で文化的な平和国家の建設が根本において教育の力にまつべきものであるとし、また教育は国民全体に対し直接に責任を負って行なわれるべきものであるとされている。教育が正に国民の場において、基本的な問題であることが、法律によって宣明されたのである。

 このような状況においては、教育法の法源を収める教育法規集の重要性もまた飛躍的に増大したことはいうまでもない。本書を編むた至った根本理由はここに求めることができる。

 本書が活用されることによって、各方面に寄与したいという念願をもつ。たとえば、教育法学の樹立・発展に資することはその一である。近年わが国においては教育紛争が頻発し、教育裁判が世間の注目を集めるようになってきたため、教育法学の必要が痛感されている。その場合の教育法学とは、行政法学、教育学、労働法学、さらには家族法学等に深い関連をもちながら、教育法学自体としての固有性をもつものでなければならない。それは既存の学問分科から独立して構成されるべきものと思われる。幸い専門の研究者も次第にふえて成果も大きくなりつつあるが、新しい学問領域であるため、未来の科学であることも否定できない。かかるものとしての教育法学の発展のための一助に本書が役立てば幸いである。

 法律の具体化には解釈が必要である。解釈には、判例を通じての裁判所の解釈、行政実例や通達の形をとる行政解釈、研究者を中心とした国民的解釈など種々のものがある。そのうち、権力を背景として第一次的に通用する解釈が行政解釈であることは好むと好まざるとにかかわらず否定することのできない現実である。その意味で行政解釈を知る必要は大きい。本書は、この要求を最大限に満たすよう努めたつもりである。ただし、行政解釈に力を入れたことは、行政解釈がすべて正しいことを理由とするものではないこと上述により明らかであろう。むしろ、これを素材とし、批判の対象として、正しい解釈に到達すべき場合が少なくないとさえいえるのである。もとより、研究者を中心とした国民的解釈は、それが正しいものであるとしても、直ちに通用するものではない。しかし、それゆえに正しい解釈の探求を断念することは、国民の中の教育とその法を研究する者、むしろ広く教育に関心をもつ国民のとるべき態度ではない。行政解釈が正当でないと信ずる場合には、自己の信ずる正当な解釈をもって対決し、行政解釈の是正に努めるのが当然の義務である。

 ところで、本書の読者が行政実例を参考にしつつ、法規の正しい解釈を形成するために参考にしていただきたいのは、裁判所の「判例」と、執筆者の手になる「解説」とである。「判例」は紙面の都合上、網羅的ではないが、行政実例とは異なって第三者的立場にある裁判官の判断や思考を示すものとして貴重な価値をもつ。「解説」は、種々の都合から、収録法令の全部につけることができず、重要法律に限らざるをえなかったが、いずれも執筆者が心血をそそぎ、「正しさ」を求めてえられた成果である。ともに充分味読していただきたいと思う。

 以上述べたことの対象は、どちらかといえば研究者や現場教師の人々、さらに本書の使用者一般であった。しかし、このほかに、教育法規の第一次的な解釈運用権を握る教育行政担当者にも一言したい。行政権力の行なう解釈は、上述のとおり、通用力を持っているだけに行政当局の責務は大きいといわなければならない。それだけに行政担当者の法規解釈は慎重になされなければならないと思う。とくに行政において、時に矛盾するその「能率性」と「民主性」の調整をどこに求めるか、前者のために後者を犠牲にする傾向がないかについてたえず反省していただきたいと考える。本書に載せた新しく豊富な行政実例は、行政の「能率化」のため役立つことを信じている。そして同時に、本書の執筆者の解説を行政の「民主性」の深化のために、虚心に参考にしてもらいたいのである。

    一九七〇年三月一〇日

有倉遼吉

[本書昭和四六年版〜昭和五六年版の編修代表・故有倉遼吉
教授の執筆による創刊にあたっての「はしがき」である。]

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