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知的財産権六法2005 平成17年版 知的財産権六法2005 平成17年版

角田政芳 編

2,800円 B6 640頁 978-4-385-15922-X

知的財産権の学習・実務のために使いやすさに徹した六法。待望の年度版化。基本6法令に条文中注記と参照条文を掲載。05年版では、特許法・特許法施行規則・実用新案法・工業所有権特例法・著作権法等の改正を完全網羅。知財高裁法・コンテンツ法・大学技術移転促進法等を新収録。収録法令数47件。最新重要判例を増補。

2003年 2月20日 初版 発行
2004年 3月10日 第2版 発行
2005年 2月20日 2005年版 発行
2006年 2月20日 2006年版 発行


●2005 平成17年版はしがき

 知的財産権は、基本的人権であり、私権である。一九四八(昭和二三)年の「世界人権宣言」は、人は自由に社会の文化生活に参加し、芸術を鑑賞し、及び科学の進歩とその恩恵とにあずかる権利を有し、さらに、人は、その創作した科学的、文学的又は美術的作品から生ずる精神的及び物質的利益を保護される権利を有することを明らかにしている(同宣言第二七条)。これを受けた、一九六六(昭和四一)年の「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約」第一五条第一項(c)も同様である。

 今日、世界経済のグローバル化が進み、知識や情報が社会基盤を形成する中で、知的財産が人類の歴史上これまでにない価値と役割を担うに至っている。そのような中で、二〇〇〇(平成一二)年には、世界知的所有権機関(WIPO)が、「世界中のすべての人々に手をさしのべ、知的財産及び知的財産権の経済的、社会的、文化的な重要性、並びに、特に万人のための富の創造に彼らが寄与する可能性について知らせることを決意して」、知的財産のすべての創造者と利用者のために、「世界知的財産宣言」を公表した(日本特許庁仮訳より)。

 この宣言は、「知的財産権は、創造者に動機を提供し、利用者が平等な形で創造性の恩恵に浴することを保証する。」ものであり、「すべての創造者及び創造者たらんとする者には、励みになるものを与えるべきである」ことを明らかにしている。

 わが国は、「科学技術創造立国」ないし「知的財産立国」を目指して、二〇〇二(平成一四)年一一月「知的財産基本法」を制定した。さらには、二〇〇四(平成一六)年四月にスタートした「法科大学院」の全てにおいて「知的財産法」の授業が置かれ、二〇〇六(平成一八)年からスタートする「新司法試験」の選択科目の筆頭に「知的財産法」が挙げられるに至り、「知的財産に強い法曹」の育成を目指すことになった。

 本書は、このような知的財産および知的財産権の今日的な重要性に鑑み、知的財産法の学習・研究・実務に資するために編集したものである。

 そのため、本書においては、知的財産権に関する最新の基本法令・条約を網羅し、参考法令を抄録した上で、知的財産法の体系に従った最新の判例の要約を収録した。したがって、知的財産法の基本的な学習・研究・実務には、本書だけで充分な内容となっている。また、基本的な六つの法令(特許法、実用新案法、意匠法、商標法、不正競争防止法、そして著作権法)のすべての条文に参照条文を掲載した。これにより、諸法の規定が交錯する知的財産法の学習機能がさらに強化され、特に新司法試験の選択科目である「知的財産法」の受験者や弁理士試験の受験者には必携のものとなろう。

 近年におけるわが国の知的財産権関係法令・条約の改正のスピードは著しく速くなっており、また、わが国の近年における判例のダイナミックな発展は、もはや裁判所は「立法者」ではないかとさえ思われるほど眼を見張るものがある。本書が、二〇〇五(平成一七)年から、それまでの「改訂版」の発行から「年度版」の発行に切り替えて、常に最新の知的財産権関係法令・条約と判例を提供することとした所以である。

 新しい発行方法に切り替えた二〇〇五年度版では、二〇〇四(平成一六)年一月一日から同年一二月三一日までに制定され、改正された知的財産権関連法令・条約と参考法令を織り込み、また実務に必要な商標法施行令別表の「商品及び役務の区分」および「大学等における技術に関する研究成果の民間事業者への移転の促進に関する法律」を追加収録した。判例の要約には、同期間における最高裁判所の判決を中心とした新しい重要判例を増補収録した。

 この間に新たに制定された法律は、「知的財産高等裁判所設置法」(法律第一一九号)と「コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律」(法律第八一号)である。前者により、二〇〇五年四月一日から「知的財産高等裁判所」がスタートすることとなった。後者の内容は、その法律名が示すとおりであるが、いわゆる「コンテンツの日本版バイドール法」を含んでいる。また、特許法や実用新案法等においては、「特許審査の迅速化等のための特許法等の一部を改正する法律」(法律第七九号)により、職務発明の対価算定基準に関する規定が改正され、実用新案権の保護期間が一〇年に延長されるなどの改正が行われた。特に前者は、二〇〇四年一月三〇日に東京地裁が二〇〇億円の職務発明に対する対価の支払いを命じた「青色発行ダイオード事件」等一連の職務発明に対する対価請求訴訟への立法的解決を試みたものである。著作権法においては、「著作権法の一部を改正する法律」(法律第九二号)により、いわゆる「音楽CDの還流阻止」が実現した。さらに、「関税定率法等の一部を改正する法律」(法律第一五号)により、「輸入禁制品」中の知的財産権侵害品が拡大され、「信託業法」の改正により、信託可能な対象に知的財産権が加えられて知的財産の活用のインフラが進展した。その他、「不正競争防止法の一部を改正する法律」(法律第五一号)、「破産法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」(法律第七六号)、「行政事件訴訟法の一部を改正する法律」(法律第八四号)、「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律」(法律第一一二号)、「裁判所法等の一部を改正する法律」(法律第一二〇号)等による関連規定の改正が行われた。

 二〇〇五(平成一七)年においても、知的財産権関連法令の改正のための努力が継続されている。年度版となった本書は、そのような知的財産法の発展に着実に対応させたいものである。本書の利用者の方々には、旧来にも増して、忌憚ないご教示とご助言を賜りたいものである。

 本書の刊行にあたっては、三省堂出版局法律書出版部部長鷲尾徹氏および編集長福井昇氏に本当に暖かいご配慮をいただいた。お二人のご理解がなければ、本書は知的財産法の更なる発展のために貢献する機会を失ったはずである。この場を借りて心からお礼を申し上げる次第である。また、二〇〇五年度版から資料・判例の収集と整理に協力していただいている東海大学大学院法学研究科博士課程の中川淨宗君と内田剛君にも感謝申し上げたい。

二〇〇四年一二月三一日

角田政芳

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