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  Q&A新仲裁法 解説

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Q&A新仲裁法 解説

出井直樹・宮岡孝之 著  (品切)

2,000円 A5判 192頁 978-4-385-32220-9

平成15年成立の新仲裁法の最新解説書。ADR(裁判外紛争解決制度)の拡充・活性化に向けて制定された新しい仲裁制度の基本ルールをQ&Aでわかりやすく解説。具体的な事例も含め、紛争解決の指針を示す。

2004年1月25日 発行

著者紹介 はしがき 目次




●著者紹介

出井直樹 (いでい・なおき)

弁護士
1960年 生まれ
1985年 東京大学法学部卒
1993年 ニューヨーク大学ロー・スクール修士課程卒
1988年 弁護士登録(第二東京弁護士会)
1994年 ニューヨーク州弁護士登録

〈おもな著書〉
「知的財産権研究 I、III、IV」(共著)東京布井出版1990年、1995年、1999年
「新民事訴訟実務マニュアル・改訂版」(共著)第二東京弁護士会民事訴訟改善研究委員会編、判例タイムズ社、2000年

宮岡孝之 (みやおか・たかゆき)

弁護士・専修大学法学研究科兼任講師
1956年 生まれ
1979年 専修大学法学部卒
1990年 弁護士登録(東京弁護士会)

〈おもな著書〉
「Q&A類型別不動産取引実務マニュアル」(共著)東京弁護士会法友全期会不動産法研究会編、ぎょうせい、1995年
「Q&A小さなトラブル110番」(共著)東京弁護士会あっせん・仲裁センター編、民事法研究会、1995年
「ロースクール実験授業 at 専修大学」辰巳法律研究所、2000年
〈おもな論文〉
「破産者が管財業務に協力しない場合の管財人の業務執行」専修大学総合科学研究第7号(1999年)
「例外規定の定め方──合算課税を定めた所得税法56条を素材として」専修大学総合科学研究第11号(2003年)



●はしがき

 新しい仲裁法ができました。仲裁に携わる実務家、研究者にとっては、まさに「やっと」という思いです。

 旧法(民事訴訟法、それを引き継いだ公示催告手続及ビ仲裁手続ニ関スル法律)は、明治23年に制定されたものであり、それ以来手をつけられてこなかったものです。これまでも、特に20世紀後半、何度かこの古色蒼然たる仲裁法を改正する動きがあったわけですが、さまざまな事情から立法にまで結びつきませんでした。このたび、司法制度改革審議会意見書を受けた司法制度改革推進本部仲裁検討会における約1年の検討を経て、ようやく平成15年国会で成立を見ました。

 新仲裁法は、国連国際商取引法委員会(UNCITRAL〔アンシトラル〕)の国際商事仲裁に関する仲裁模範法(アンシトラル模範法)をベースに、国際標準に合致したものを目指して制定されました。日本でこれまであまり活発でなかった国際商事仲裁の活性化ということが、このたびの仲裁に関する法整備の1つの大きな目的だったことによります。しかしながら、仲裁検討会における立法の枠組みの検討の際には、アンシトラル模範法をベースとしつつも、国際仲裁と国内仲裁、商事仲裁とそれ以外の仲裁を分けて規定するという立場をとらず、これらすべてを包摂するものとしての仲裁法とするという方針をとりました。そのため、国内の民商事仲裁、消費者・労働者を当事者とする仲裁についても目配りをした法制として検討することなり、一部の条文においてその手当てが図られることとなりました。実は、国会でもまた仲裁検討会でも、もっともホットな議論となったのは、国内民商事仲裁、消費者・労働者を当事者とする仲裁に関する法制の問題でした。

 このように、新仲裁法は、国際商事仲裁とそれ以外の国内民商事仲裁あるいは消費者・労働者を当事者とする仲裁という異質のものを取り込んでの立法ということになりました。国際商事仲裁の側面は、これまで内外の議論の蓄積があったわけですが、国内仲裁、消費者・労働者仲裁の側面は、それがなく、今回限られた時間で必ずしも深い議論がなされたわけではありません。今後、新仲裁法の運用を見ながら、さらに検討が続けられることとなるでしょう。また、現在、司法制度改革推進本部ADR検討会において仲裁、調停、和解あっせんを含むADRの基本的法制の検討が進んでおり、これも見守る必要があります。

 筆者2人は、今回の新仲裁法立法に際して、司法制度改革推進本部仲裁検討会に日本弁護士連合会推薦で委員として参画した吉岡桂輔弁護士のバックアップ委員として、検討会の議論を傍聴し、さらに日本弁護士連合会内での議論にも参加してきました。また、それぞれ国際および国内仲裁の実務ならびに弁護士会仲裁センターの運営にたずさわってきました。

 今回、三省堂Law Capsuleシリーズで新仲裁法の紹介をしてほしいとの依頼を受け、以下のような方針で執筆することとしました。

(1) 新仲裁法をビジネスマン、実務家向けに平易に解説すること。その際、新仲裁法の条文の解説のみならず、仲裁制度自体を理解してもらうよう努めること。
(2) 国際仲裁だけでなく国内の民商事仲裁、今回の立法で問題となった消費者・労働者を当事者とする仲裁についても十分目配りすること。
(3) 学術的・理論的な論点はあえて避け、実務の観点から重要であると思われる事項を重点的にとりあげること。

 本書は、ビジネスマン、実務家に新しい法律の内容をいち早く紹介することを目的としています。取り上げた問題のうちいくつかは、今後の解釈論あるいは実務運用の展開に待つ部分もあり、また、本書で取り上げられなかった重要な問題もあるかもしれません。新仲裁法の制定を機に、ぜひ仲裁という制度になじんでいただき、紛争解決の1つの有力な選択肢として考えていただけるようになればと思います。本書がそのために少しでも役立てば幸いです。

 本書は、宮岡が序章、第2章を、出井が第1章、第3章、第4章をそれぞれ分担して担当しました。原稿の取りまとめにあたっては、三省堂法律書出版部の福井昇編集長に大変お世話になりました。この場を借りてお礼申し上げます。

 2003年11月

出井直樹
宮岡孝之



●目  次

序 章 仲裁制度の概要

Q1 仲裁と裁判の違い…… 2
 紛争が起こった場合の解決手段として、仲裁という制度が最近注目を浴びていますが、裁判とどこが違うのですか。
Q2 仲裁と調停・和解あっせんの違い…… 6
 紛争が生じた場合、それを解決する制度として、仲裁のほかに、調停・和解あっせんという手続があると言われていますが、どのような違いがあるのでしょうか。
Q3 国内仲裁と国際仲裁、商事仲裁とそれ以外の仲裁…… 9
 仲裁について国際仲裁、国内仲裁、商事仲裁という種類があるようですが、この違いは何によって生じているのですか。
Q4 機関仲裁とアドホック仲裁…… 11
 アドホック仲裁という言葉を耳にすることがありますが、弁護士会で行っている仲裁センターと違いがありますか。
Q5 旧法の規定と新立法の動き…… 13
 今まで、仲裁に関する法律は日本にあったのでしょうか。また、今回の新仲裁法成立までに、どのような議論があったのでしょう。
Q6 アンシトラル模範法…… 15
 仲裁法の文献を見ると「模範法によれば」という説明がみられますが、模範法(アンシトラルモデル法)とは、どのようなものですか。
Q7 新仲裁法成立までの動き…… 17
 新仲裁法の立法化に至る契機と経緯を教えて下さい。
Q8 外国を仲裁地とする場合…… 19
 新仲裁法は外国を仲裁地とする場合にも適用がありますか。
Q9 特別法上の仲裁…… 21
 仲裁機関の中には、特別の法律によって設置されたものがあるといわれていますが、その例を教えて下さい。
Q10 私的仲裁機関…… 23
 常設の仲裁機関の中には、特別法によらない私的な仲裁機関もあるといわていますが、どのような機関がありますか。

第1章 仲裁合意

Q11 仲裁合意とは…… 28
 仲裁合意、仲裁契約とはどのようなものですか。
Q12 仲裁合意の効果…… 30
 仲裁合意をすると、法的にどのような効果があるのですか。
Q13 仲裁合意のメリット・デメリット…… 32
 仲裁合意のメリット、デメリットについて教えて下さい。
Q14 仲裁合意の方法…… 34
 仲裁合意はどのような場面で、どのようにして締結するのですか。
Q15 仲裁合意の方式…… 36
 仲裁合意の方式には何か制限があるのでしょうか。
Q16 約款中の仲裁合意…… 39
 当社がA社と結んだ契約の中に、「その他本契約に定めのない事項については、○○組合の約款に従うものとし、同約款の条項は本契約の一部となる。」旨の条項があり、同約款中に仲裁合意が入っていました。約款は本契約締結の前日A社から送付されてきていましたが、あまりに長いので、読まずに契約に署名してしまいました。当社は仲裁合意に拘束されるのでしょうか。約款が契約締結後に送付され、契約締結時には約款を見ていなかった場合はどうでしょうか。
Q17 仲裁合意の内容…… 42
 仲裁合意にはどのような事項を盛り込んでおけばよいのでしょうか。
Q18 仲裁機関の選択…… 46
 仲裁合意の中で仲裁機関を選択するのにどのようなことに注意したらよいでしょうか。
Q19 仲裁合意の対象…… 48
 どのような事項について仲裁合意ができるのですか。
Q20 知的財産権事件の仲裁適格…… 50
 特許権のライセンス契約をめぐる紛争をかかえています。ライセンス契約中には仲裁合意がありますので、仲裁での解決を考えていますが、特許の有効性が争点になるとともに、ライセンス契約の改良技術に関する条項が独占禁止法に触れるかどうかという点も争点になる予定です。知的財産権の有効性や独占禁止法に触れるかどうかを含む紛争を仲裁に付託することができるのでしょうか。
Q21 仲裁合意の分離性…… 52
 A社と当社の間の販売店契約中に仲裁合意がありましたが、A社に契約違反があったため、その販売店契約を解除し、損害賠償を求めようと思います。販売店契約を解除すれば、仲裁合意も解除されたことになるのでしょうか。
Q22 消費者・労働者の仲裁合意…… 54
 消費者、労働者の結ぶ仲裁合意についてはどのような規制がありますか。
Q23 消費者仲裁合意がある場合の手続…… 57
 消費者と事業者の間に将来の紛争に関する仲裁合意がある場合に、実際にどのように仲裁手続が進むのか、解除権はいつどのように行使すればよいのか等について教えて下さい。
Q24 消費者契約法との関係…… 62
 新仲裁法では、消費者と事業者の間の仲裁合意の効力について特別の定めを設けているとのことですが、それと消費者契約法の関係はどうなるのでしょうか。
Q25 消費者・労働者仲裁合意に基づく申立ての取扱い…… 64
 消費者と事業者、労働者と事業者の間の仲裁合意に基づいて、事業者から仲裁申立てがなされました。仲裁機関としてはどのように取り扱ったらよいでしょうか。
Q26 仲裁合意と訴訟…… 66
 当社とA社はライセンス契約の中で仲裁合意を結んでいましたが、ライセンス契約上の紛争に関して、A社は当社に対して訴訟を提起してきました。どうしたらよいでしょうか。
Q27 仲裁合意と保全処分申立て…… 69
 当社と継続的取引基本契約を結んでいるA社が、突然契約を打ち切り、契約に基づく出荷が停止されました。基本契約中には、同契約に基づく紛争は仲裁で解決する旨の仲裁合意があります。当社には在庫が数か月分しかないので、とりあえず裁判所に仮処分(仮の地位を定める仮処分)を求めたいと考えていますが、仲裁合意が障害になるでしょうか。
Q28 仲裁合意と他の裁判外紛争解決手続…… 71
 仲裁合意があると、その紛争については調停や和解あっせんなど他のADR(裁判外紛争解決手続)で解決することもできなくなるのでしょうか。
Q29 仲裁合意の効力の客観的範囲…… 73
 契約書の中に、「本契約から生ずる一切の紛争は仲裁により解決する」旨の条項がある場合、「本契約から生ずる一切の紛争」とは、どのあたりまでを含むのでしょうか。
Q30 仲裁合意の効力の主観的範囲…… 75
 契約の中に仲裁条項がある場合、仲裁合意の効力が及ぶのは、当該契約当事者に限られるのでしょうか。
Q31 仲裁鑑定契約…… 77
 仲裁鑑定契約とは何ですか。仲裁鑑定契約と仲裁合意の違いは何ですか。
Q32 仲裁合意の準拠法…… 79
 国際的な仲裁合意の場合、仲裁合意の準拠法はどうなるのでしょうか。

第2章 仲裁人・仲裁廷・仲裁機関

Q33 仲裁人、仲裁廷、仲裁機関の関係…… 84
 仲裁では、仲裁人、仲裁廷、仲裁機関という言葉が使われていますが、それぞれの内容と関係を教えて下さい。
Q34 仲裁人の資格──誰が仲裁人になるか…… 86
 誰が仲裁人になることができますか。また、仲裁人になるための資格などは必要ですか。
Q35 仲裁人の数…… 89
 仲裁人の数について合意がない場合、何人の仲裁人によって仲裁をすることになりますか。
Q36 仲裁人の選任…… 91
 仲裁人はどのように選任されますか。
Q37 仲裁人の公正性・独立性…… 93
 仲裁人には公正性と独立性が求められると言われていますが、その内容はどのようなものですか。
Q38 仲裁人の忌避、解任、辞任…… 95
 一度決まった仲裁人に辞めてもらうことはできますか。
Q39 仲裁人の義務および法的地位…… 98
 仲裁人はその職務を行うにあたってどのような義務を負いますか。
Q40 仲裁人の報酬…… 100
 仲裁人は必ず報酬を受けることができますか。

第3章 仲裁手続

Q41 仲裁手続の準則…… 104
 仲裁手続はどのような準則に従って進みますか。
Q42 仲裁手続の開始…… 107
 仲裁手続はどのようにして開始しますか。
Q43 仲裁申立書が送付されてきたら…… 110
 ある仲裁機関から仲裁申立書が送られてきました。どのような点に留意して対応したらよいでしょうか。
Q44 仲裁廷の仲裁権限を争う方法…… 112
 仲裁廷の仲裁権限を争うにはどうしたらよいですか。
Q45 仲裁廷への欠席…… 114
 仲裁の第1回期日に欠席して答弁書も出さない場合どうなりますか。
Q46 仲裁の申立てと時効…… 116
 仲裁の申立てをすると債権の時効が中断するのでしょうか。
Q47 仲裁廷の保全命令…… 118
 仲裁廷は保全処分を命ずる権限があるのでしょうか。また、それを裁判所で執行することはできるのでしょうか。
Q48 仲裁手続の進行…… 122
 申立ての後の仲裁手続の進行について概要を教えて下さい。
Q49 証拠調べ…… 124
 仲裁手続における証拠調べはどのように行われますか。
Q50 仲裁手続の迅速化…… 128
 仲裁手続を迅速にするためにどのような規定が置かれていますか。
Q51 国際仲裁手続の言語…… 130
 国際仲裁手続の言語はどのように決まるのでしょうか。
Q52 仲裁手続における和解…… 131
 仲裁手続の中での和解というものはあるのでしょうか。それはどのように行われますか。
Q53 和解あっせん・調停から仲裁への移行…… 133
 和解あっせんや調停から仲裁に移行する場合の留意点について教えて下さい。
Q54 仲裁手続の非公開…… 135
 仲裁手続は非公開で行われると聞いていますが、秘密が守られるものなのでしょうか。相手方が勝手に記者発表してしまうようなことはないのでしょうか。
Q55 仲裁手続の終了…… 138
 仲裁手続はどのような場合に終了しますか。

第4章 仲裁判断とその効果

Q56 仲裁判断書の記載事項…… 140
 仲裁判断書にはどのような内容が記載されますか。
Q57 仲裁判断の訂正・追加…… 142
 仲裁判断の訂正や追加的仲裁判断について教えて下さい。
Q58 仲裁判断の効力…… 144
 仲裁判断の効力はどうなりますか。
Q59 国際仲裁の場合の判断の基準…… 146
 国際仲裁の場合、どの国の法律によって判断するのでしょうか。
Q60 仲裁の費用…… 148
 仲裁人の報酬その他の費用について新仲裁法に規定はあるのでしょうか。
Q61 弁護士費用…… 152
 仲裁手続に要した弁護士費用は、当方の請求が認められた場合に相手方から賠償してもらえるのでしょうか。
Q62 仲裁判断の取消し…… 154
 仲裁判断の取消し制度について教えて下さい。
Q63 仲裁判断の執行…… 157
 仲裁判断を執行するにはどのような手続が必要ですか。

資 料
 仲裁法  160
 事項索引  175

執筆分担(執筆順)

板垣幾久雄……Q1・Q2・Q10・Q11・Q21〜Q26・5章概説・Q50〜Q55
山崎哲央………1章概説・Q12〜Q17・Q27・2章概説・Q28〜Q31・3章概説・Q32〜Q37・4章概説・Q44〜Q49・6章概説・Q56〜Q58
若林信子………Q3〜Q9・Q18〜Q20・Q38〜Q43

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