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  海上保安法制  ─ 海洋法と国内法の交錯 ─

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海上保安法制 海洋法と国内法の交錯

編集代表 山本草二

6,800円 A5判 480頁 978-4-385-32294-0

海上保安庁創設60周年記念。海上執行に関する法的諸問題を、体系的に検討する。国際法(主に国連海洋法条約)と国内法(行政法、刑事法)とが交錯する法的諸問題につき、海上保安業務の理論体系の構築を考察。

2009年5月1日 発行

目 次   はしがき   刊行にあたって   執筆者一覧



目   次

第1章 総 論

第1節 海上執行措置をめぐる国際法と国内法の相互関係      【山本草二】

I はじめに

II 海洋国際法の国内適用の類型

III 海上執行措置に関する条約の国内適用方式の類型

IV 結びに代えて

第2節 海上保安庁法の成立と外国法制の継受 ── コーストガード論
      【村上暦造・森 征人】

I 海上保安庁法の成立

II コーストガードの成立

III コーストガードの存立基盤

IV むすびに代えて

第3節 海上執行措置の組織法と作用法      【斎藤 誠】

I はじめに−本節の趣旨

II 海上執行措置法令の概観

III 組織法規定と作用法規定

IV 海上執行措置に関する法システムの現状分析

V 法的課題若干の提示

第4節 海上執行措置法令の国内法体系における地位      【田中利幸】 

I 海上における警察活動と執行措置

II 海上警察活動 ── 海上保安庁と警察

III 自衛隊による海上警備行動

IV 海上保安庁法の適用範囲 ── 海域と船籍と法益

V 海上保安庁法17条の停船および立入検査・質問

VI 海上保安庁法18条の停船等の措置

VII 武器の使用

第5節 海上執行措置における国際協力      【奥脇直也】 

I はじめに

II 海上での執行協力の展開

III 能力向上措置

第2章 国内法の適用・執行とその限界

第1節 内  水      【中野勝哉】 

I 内水概念について

II 内水における外国船舶に関する法的規律について

III 緊急入域

第2節 領  海      【坂元茂樹】 

I はじめに

II 領海における外国船舶の無害通航権

III 沿岸国の権能

IV 海上保安庁法の体制

V おわりに

第3節 領海外沿岸海域における執行措置
     ── 接続水域・排他的経済水域・大陸棚における沿岸国権限とその根拠
      【小寺 彰】 

はじめに

I 接続水域

II 排他的経済水域

III 大陸棚

むすび

第4節 執行管轄権の域外行使と旗国管轄権
     ── 旗国管轄権の非旗国(沿岸国)による補完とその意義
      【小寺 彰】

はじめに

I 執行管轄権の意義と問題の所在

II 執行管轄権の伝統的態様と域外行使

III 執行管轄権域外行使の現代的諸態様とその意義

むすび

第5節 執行手続における特別事情      【兼原敦子】

I はじめに

II 追跡権制度の展開

III 特別合意に基づく追跡権

IV 国際漁業規制分野における特徴的な追跡権事例の実体的基盤

V 麻薬違法取引における新たな追跡権事例の実体的基盤

VI おわりに

第3章 執行の対象となる海上活動

第1節 密  航      【大塚裕史】 

I 我が国における密航事犯の現状

II 密航に関する国際法の海上執行の枠組み

III 入管法上の犯罪類型とその解釈上の問題点

IV 「領海」「接続水域」「公海」の各領域における執行

第2節 密輸と組織犯罪      【北川佳世子】 

I 密輸、とくに密輸入の現状

II 洋上取引を利用した密輸入手口の横行と国内刑事実務の動向

III わが国の洋上取締りの実践

IV 領海内での密輸取締りと外国船舶に対する執行措置

V 領海外での密輸取締りをめぐる問題点

VI 接続水域における法令執行の限界と問題点

VII 追跡権の行使と拡張された解釈上の存在

第3節 違法漁業活動      【深町公信】 

I 沿岸国による執行

II 公海における執行

第4節 海上暴力行為      【森川幸一】 

I はじめに

II 国際法の伝統的枠組み

III 条約等による補完の試み

IV 国内法上の執行体制

V 執行の有効性と問題点

VI む す び に

第5節 海洋汚染      【薬師寺公夫】 

I はじめに

II UNCLOS、IMO関連条約および海防法の相互関係

III 外国船舶による海洋汚染に対する寄港国および沿岸国の管轄権と海上執行

IV 結びにかえて

第4章 海上保安法制の課題と展望

第1節 外国船舶に対する執行管轄権行使に伴う国家の責任      【西村 弓】 

I はじめに

II 外国船舶に対する執行措置に伴う損害填補義務の法的根拠

III 補償・賠償支払いの対象とその内容

IV 請求手続

V むすびに代えて ── 日本における補償・賠償制度

第2節 係争海域における活動の国際法上の評価
      ── 日中・日韓間の諸問題を手がかりとして      【森田章夫】 

I はじめに

II 境界画定紛争

III 権原紛争

IV 結びに代えて

第3節 国際法の国内法化と海上保安法制の整備 ── 国内法の視点から
      【斎藤 誠】 

I はじめに

II 国際法の国内法化と国際的要請

III 国際法への対応と、国と地方自治体の役割分担

む す び

第4節 国際法から見た国内法整備の課題      【奥脇直也】 

I 日本の国内法整備の経緯

II 海洋基本法の制定

III 海洋関連法の整備の始動

IV わが国の海洋法整備の課題

V おわりに


はしがき

海上保安庁の創設60周年を祝して、ここに記念論文集として本書を刊行することにした。昭和62年(1987年)にはじめて同庁の調査研究会に参加した私共でさえ、海上保安庁の組織、任務、装備の近年の発展ぶりには、目をみはるものがある。まして創設以来の苦難の時代を乗り切られた当庁の先輩各位にとっては、さぞや感銘の深さをかみしめておられることだろうと、お察し申しあげる。

海上保安業務は、日常の実務を通して、関係の国際法規と国内法令を現場で国民のほか外国船舶と外国人も適用し、海上執行措置に伴う権力作用をいわば物理的に発動するものである。このようにして関係国際法・国内法の実効性と合理性が日々検証されるのである。こうした緊張関係の中でこれらの法制に調整、修正、展開が進められ、正に「生きた法」といってよかろう。海上執行措置は、各国の主権作用(国家管轄権)の競合と配分を担当し、その中核部分をなすものである。黙々とその職務を達成しておられる海上保安官に少しでも理論的な支援を提供したい私共法学研究者としては、とくにこの点を強調しておきたい、と考える。

海上保安体制の調査研究は、海上保安協会の協力・推進のもとに20年以上にわたり今日も継続しており、2、3年ごとの周期で個別テーマを変えていっそうふみこんだ検討をはかった。その間、多くの国際法、行政法、刑事法の研究者の方々が参加され、官庁側からの実務上の論点の指摘を受けながら、研究調査を進めることができた。今回の記念書籍の刊行にさいしても、その執筆を快諾された諸氏も、その大半はこれらいずれかの研究会で活躍された方々である。

本書の刊行を機に、海上保安業務の理論的な体系の構築について、専門職員の方々にはいっそうの関心と熱意を、また一般の読者にはその本質に対する理解と支援を惜しまれないよう、期待してやまない。

 本書の編集と刊行については、直接の関係機関と共に(財)海上保安協会のご支援とご協力を得た。さらに三省堂出版局の鈴木良明氏には、編集の企画、推進、集約などにきめ細かいお力添えをいただいた。皆さんに心から感謝申しあげたい。

2009年3月

記念書籍編集委員会

編集代表   山本 草二


刊行にあたって

海上保安庁は、昭和23年に創設され、平成20年に創設60周年を迎えました。

(財)海上保安協会においては、この記念すべき年にあたり、海上保安庁創設60周年記念書籍を編集出版することとしました。

「海上保安庁創設60周年記念書籍編集委員会」を組織し、国際法学者として著名な山本草二先生に委員長をお願いして編集準備にとりかかりました。その主題を「海上保安法制―海洋法と国内法の交錯―」とし、山本草二先生をはじめ海上法執行に関わる調査研究に携わってこられた国際法、行政法、刑事法分野研究の先生方に執筆をお願いしました。

海上保安庁は、海上における治安と安全を守るという崇高な使命のもとに、その時々において多くの課題と取り組んできました。特に、新しい国連海洋法条約体制を中心として海の国際秩序の形成が進展するのにともない海上保安庁が担う海上法執行体制の課題は、複雑多岐になってきました。また海上保安の現場においても、任務の遂行において法学的理論に裏付けられた海上執行措置が必要となってきました。このような情勢に対応するべく、(財)海上保安協会は、海上保安庁とともに多くの方々の協力を得て調査研究を行ってきたところであります。

本書は、国際法及び国内法の観点から海上執行に関する法的諸問題を体系的に検討・整理し、最近の法的枠組みを踏まえつつ海上保安法制の課題と展望を提示することを目的として刊行することとなりました。これまでの海上における法執行等の海上保安を巡る法学分野の調査研究の成果を取りまとめたものともいえるものです。

現場において職務に精励している海上保安官の理論的支えとして活用されることを期待するのはもとより一般の方々にも大いに有用なものであると信じております。

山本草二先生及び執筆を担当された諸先生方に心から感謝申し上げます。

2009年3月

財団法人 海上保安協会

会長   栗林 貞一


執筆者一覧

(*印:編集委員、50音順)

(編集代表)

*山本 草二(やまもと・そうじ)  東北大学名誉教授

大塚 裕史(おおつか・ひろし)  神戸大学大学院法学研究科教授

*奥脇 直也(おくわき・なおや)  東京大学大学院法学政治学研究科教授

兼原 敦子(かねはら・あつこ)  立教大学法学部教授

北川佳世子(きたがわ・かよこ)  早稲田大学大学院法務研究科教授

*小寺  彰(こてら・あきら)   東京大学大学院総合文化研究科教授

*斎藤  誠(さいとう・まこと)  東京大学大学院法学政治学研究科教授

坂元 茂樹(さかもと・しげき)  神戸大学大学院法学研究科教授

*田中 利幸(たなか・としゆき)  横浜国立大学大学院国際社会科学研究科教授

*中野 勝哉(なかの・かつや)   海上保安大学校准教授

西村  弓(にしむら・ゆみ)   東京大学大学院総合文化研究科准教授

深町 公信(ふかまち・きみのぶ) 熊本大学大法学部教授

村上 暦造(むらかみ・れきぞう) 海上保安大学校教授

森  征人(もり・まさと)    海上保安大学校教授

森川 幸一(もりかわ・こういち)  専修大学法学部教授

森田 章夫(もりた・あきお)   法政大学法学部教授

薬師寺公夫(やくしじ・きみお)  立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部教授


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