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  憲法問題 [16]

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憲法問題 [16]

全国憲法研究会 編 (品切)

2,600円 A5 176頁 978-4-385-41525-3

全国憲法研究会の機関誌第16号。2004年度の研究会報告。統一テーマは「憲法動態と憲法理論の課題」、年々高まる改憲論を検証する。憲法記念講演会ではイラク戦争「派兵」と戦後秩序について言及する。

2005年 5月 3日 発行
2006年 5月 3日 憲法問題[17] 発行



●目  次

【特集】憲法動態と憲法理論の課題

〔第1部〕憲法動態と憲法理論の課題

グローバリゼーションと憲法動態…植野妙実子(中央大学) 7

国家の役割と共同体論…小泉良幸(関西大学) 23

人間像の転換? ――自律の否定から「イデオロギー」としての自律へ…押久保倫夫(兵庫教育大学) 34

「憲法」像のゆらぎ?…塚田哲之(福井大学) 47

  春季研究集会シンポジウムのまとめ…59

〔第2部〕比較の中の憲法動態

社会構造・社会意識の変化と憲法問題…芹沢 斉(青山学院大学) 71

フランスおよび欧州連合における社会連帯…藤野美都子(福島県立医科大学) 81

アメリカの状況――「危機」の言説と「社会的争点」…志田陽子(武蔵野美術大学) 93

アジアの今の視点…笹川紀勝(国際基督教大学) 103

北海道に全国憲法研究会を迎えるにあたって…深瀬忠一(北海道大学、名誉教授) 116

  春季研究集会シンポジウムのまとめ…121

〔憲法記念講演会〕

イラク戦争以後の世界秩序の作り方…田中孝彦(一橋大学) 131 自衛隊イラク派兵・「国民保護」法制と「平和憲法」の未来…水島朝穂(早稲田大学) 145

全国憲法研究会の活動記録 2004年…155

憲法問題の動き 2004年…159

編集後記…168



●編集後記

畑尻 剛

 長い戦争が終わって60年。なぜここまできてしまったのだろうか、というのが正直な感想である。憲法改正をめぐる動きが加速し、当然のように憲法は改正されるべきであるという風潮が広がっている。既成事実だけが積み重ねられて、そのことが冷静に考えることをさまたげ、冷静に考えなかったという事実が冷静に考えることを妨げる。「日本国民が半世紀以上にわたり自主的に選択し維持してきた『平和憲法』を、今、捨てたり、変えたり、無関心のまま放置する時ではない。否、今こそ『稼がれた時』を用いて『憲法をもむ』時であり、『正念場』であります」(本書掲載深瀬忠一特別報告)。

 関西落語の大ネタに「千両みかん」がある。ある大家の若旦那が、真夏にみかんが食べたいといって寝付いてしまう。心配した大旦那からみかんの調達を頼まれた子飼いの番頭が、炎天下の大阪中を探し回る。いくつかのエピソードののち、やっと一軒のみかん問屋でみかんを1個入手する。何とこれが1個千両(約1億円か)。大旦那に相談したところ息子の命には代えられないとして、ポンと千両支払う。みかんを食べた若旦那は病気全快、残りのみかん三ふくろをもって番頭は部屋から廊下にでる。

 番頭「人間て、勝手なもんや。わしが十二の齢からご当家に奉公して、来年のれん分けしてもらう時に出してくれる金が、三十両か五十両、間違うても百両てな金は出してくれへん。いかにわが子のためとはいいながら、みかん一つに千両、冥加の程が恐ろしいなあ。これ三百両や、三百両、……来年の別家が五十両、これが三百両、……ええままよ」番頭、みかん三ふくろ持ったまま、どろんしてしもた。」(桂米朝落語全集第2巻)

 改憲を主張する人々の常套句「新しい時代にふさわしい自分たちの憲法」を目指すのであれば、本書各報告で提起された問題を一度立ち止まってじっくり考え議論する必要がある。それが、「敗戦還暦」の年にふさわしい。

 不合理で理不尽な現実をまえに思考停止に陥った番頭、みかん三ふくろのために営々と築き上げてきたものを一挙に捨て去った番頭を、われわれは笑うことはできない。

*  *  *

 本誌の編集委員は、畑尻剛(委員長)、宮地基(総務)、柏崎敏義(庶務)、奥山亜喜子(会計)の4人です。畑尻・宮地が留任し、中島徹、岡田俊幸が柏崎、奥山両氏と交代しました。

 中島さん、岡田さん、2年間、ご苦労様でした。最後に、本書の刊行に関してお骨折りいただいた三省堂の皆さん、ありがとうございます。

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