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大須賀 明・栗城壽夫・樋口陽一・吉田善明 編 4,410(4,200)円 A5 ・箱入り 560頁 978-4-385-15755-9 憲法論議の盛んな中、戦後たどった日本国憲法の歴史と現在の問題点を明らかにし、21世紀に向けて日本国民が生きていくための道標を示す。日本国憲法の歴史、行財政改革・政治改革のなかでの現状、世界の憲法と日本国憲法の関わりを、学生、研究者、国・地方の議員、行政、地方自治・司法・立法に携わる人々に示す。1900項目の見だし項目に詳しい解説。5000項目(和文・欧文)の事項索引。500名(和文・欧文)の人名索引。 2001年5月3日 発行
●編修委員と執筆者 (50音順) 編修委員 大須賀 明(おおすが・あきら) 早稲田大学教授 執 筆 者 岩間 昭道(いわま・あきみち) 千葉大学教授 ●はしがき この辞典は、「憲法」――私たちはこの言葉によって、立憲主義の思想と制度とその運用を念頭におく――についての基本的な諸項目の意味を明らかにし、そのことを通して、「憲法」をめぐる歴史的な背景と今日的な問題性についての認識を、読者に提供することを、ねらいとしている。 権利保障と権力分立という立憲主義の内容を、近代国民国家という権力の枠組みのもとで人権主体としての個人の解放を実現することによって追求しようとしてきたのが、近代のあゆみであった。過ぎ去った20世紀は、そのような近代立憲主義に対する二つの大きな挑戦が、1945年(第二次世界大戦の終わり)と1989年(冷戦の終わり)という二つの区切りによって結着を見た歴史だったといえる。こうして、「西と東の憲法ゲマインシャフトの成立」「1789年人権宣言の理念の復権」が語られている。 しかし他方では、「近代」批判の言説によって、「近代」の結晶ともいうべき憲法も標的にされるようになる。近代立憲主義の眼目が個人ひとりひとりの思考の自立と批判の自由にあるとすれば、それは、自分自身を疑う自由を必然的に含んでいる。そうであるだけに、思いこみや思いつきの議論が無定型に「世論」を巻き込み、何世代にもわたって続けられてきた、人間解放のための地道な努力の成果を押し流してしまうおそれとも、背中合わせになっている。私たちの社会をつくりあげている市民ひとりひとりが、できるだけ適確な認識を共有し、それぞれ自分自身の判断の基礎をつくりあげてゆくこと――そのためにこの辞典が少しでも役に立つことを、私たちは願っている。 憲法学を学ぶ学生、そして研究者、立法、司法、行政、地方自治の運用に携わる人たち、市民運動を進める人々、マスメディア関係者、その他それぞれの分野で憲法に関心を抱く人々のご批判が本書に寄せられることを期待している。 項目の選定とそれぞれの記述の分量のふり分けは、編修委員の責任で行なった。200字という最小単位の項目についても執筆者名を記すことにしたのは、小項目であればそれだけに、何を語るかの選択が問題になると考えたからである。 出版社のもとめに応じて私たちがこの辞典の仕事にとりかかったのは、10年前にさかのぼる。学界の第一線で活躍している研究者の多くに執筆を快諾していただいてスタートを切り、分担執筆による辞典の編纂という仕事の性質に伴う遅延や、いち早く原稿を提出してくださった執筆者に現時点での加筆をしていただくなど、少なくない曲がり角を曲がり切って、21世紀最初の「憲法記念日」を目前にして公刊することができた。その間、三省堂の編集部の諸君の尽力が大きかったことを記して感謝する。 2001年3月31日 ●本書の使い方 1,本書は、憲法学を学び研究するために必要な項目、国または地方の議会において日常議院活動または行政の執行に携わる人びとに必要な項目および憲法に関する市民運動に必要な項目をとりあげて、憲法学界の中枢で活躍する研究者によって、最新の情報と研究成果をもとに、2001年3月の時点の内容で解説されている。 2,本書は、憲法に関するあらゆる事項を、事項索引とともに縦横に駆使することによって、目的を達成できる。見出し語はすべて50音によって配列されているが、さらに詳しい5種類の索引(和文事項索引、欧文事項索引、日本人名索引、外国人名索引、判例索引)から、必要な情報を最大限得ることができる。 3,本書は、見出し語が外国法に由来し教科書などでその旨頻繁に引用されるものについては、その見出し語の次ぎに、その外国名と原綴を示した。見出し語が片仮名のみの場合もその欧文名を示している。 4,本書は、見出し語が和文のみまたは欧文のみの場合はその読み仮名を[ ]の中に平仮名で示した。見出し語が片仮名を含む場合は[ ]の中に、その片仮名の部分を[__]で空欄で示した。 5,本書は、日本人名が見出し語の場合は、その見出し語(人名)および読み方の次ぎに、生没年を示した。外国人名が見出し語の場合は、その見出し語(人名)には、その原綴および生没年を示した。 6,本書は、解説中の人名は、その項目の初出に、日本人名については( )中に生没年、外国人名については、原綴を示した。 7,本書は、日本国憲法、民法(明29法89,明31法9)、商法(明32法48)、民事訴訟法(平8法109)、刑法(明40法45)、刑事訴訟法(昭23法131)の6法令を除き、解説中の現在有効な法令については、その項目の初出に法律番号を、法律名の後に(昭22法222)のように示した。この場合、昭和22年の法律第222号であることを示す。 8,本書は、年号の表示においては基本的に西暦を用いた。ただし、日本の制度にかかわる事項の元号併記、法律番号および裁判所の判決年の元号略記は、多くの読者の便宜をはかり、編修委員会の責任で行なった。 9,本書は、以下の法令について解説中に略記法を採用した。下記の法律については、解説文中でたとえば、(恩赦2B(2)・4,家審3)のように表示する。この場合は、恩赦法第2条第3項第2号と同法第4条および家事審判法第3条を意味している。 恩赦 恩赦法 10,裁判所の判例の収載誌については次の略記法をもって示した。 |