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  刑事訴訟法 第2版

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刑事訴訟法 第2版

安冨 潔 著

5,300円 B5変型判 712頁 978-4-385-32307-7

好評の初版をさらに充実させ、最新の判例・学説や、実務・裁判員裁判の動向も十分に解説。電磁的記録差押等に関する法・最高裁規則・犯罪捜査規範の改正に対応。初学者の学習から実務家の使用まで幅広く好適の一冊。

第2版 はしがき   目 次   著者紹介

2013年6月15日 発行

『刑事訴訟法』 初版へ



第2版 はしがき

 裁判員裁判が施行されて4年を迎えようとしています。裁判所をはじめ,法曹関係者,さらには裁判員となる市民の努力と理解によって,裁判員裁判が次第に定着してきているといって過言ではないでしょう。それとともに,刑事公判は,裁判員裁判に限らず,当事者主義の原理が定着し,公判中心主義の理念が実践され,裁判員裁判施行前にくらべて大きな変化がみられます。刑事裁判は活性化してきたといってよいと思います。このことは,捜査にも大きな影響を与えています。さらに,社会の変化に伴って,事件は多様化し,複雑な事件も多くあり,捜査のあり方も変わらなければならない時期をむかえているといえるでしょう。

 本書の初版は,裁判員裁判が施行された年に刊行しましたが,その後の法改正や裁判例の蓄積,刑事裁判の解釈・運用を反映させたいと思い,全面的な見なおしをいたしました。収録した判例の件数は1,500件近いものとなり,また,事項索引も使いやすいものとなるように充実を図りました。

 主な読者として,刑事訴訟法を学ぶ学生をはじめ,実務家,特に若手の法曹を意識し,これらの読者にとって少しでも有益なものとなることを心がけた点は初版と変わりません。実務家にとっても有意義なものとなるように,下位法令や行政規則,指針,実務での運用や参考となる文献についても相応に触れてあり,これらは学生にとって少し細かすぎると感じられるかもしれません。興味と必要に応じて読んでもらえれば,刑事訴訟法の基本原理がどのように具体化され,実現・実践されているのかをあわせてイメージしやすいかと思います。また,基本的な事柄に関する記述は,実務家にとっては不要に感じられるものもあると思いますが,個別の刑事実務と刑事訴訟法の原理・原則とのつながりを確認するように読んでもらえれば,あらたな発見が得られるかもしれません。

 今回も,三省堂六法・法律書編集室の井澤俊明氏には,原稿すべてに細かく目を通していただき,貴重な意見を頂戴したことを心から深謝申し上げます。
 読者のみなさまになんらかのお役にたてれば幸いです。


2013年 春

安冨 潔


目   次

【序 章】刑事訴訟法の意義と目的

第1節 刑事訴訟法の意義と目的

第2節 刑事訴訟法の基礎原理

1 「訴訟の目的」に関する原理  2 「訴訟構造」に関する原理  3 「刑事
裁判の運営」に関する原理

第3節 刑事訴訟法の場所的適用範囲

【第1章】刑事手続の関与者

第1節 裁判所

1 裁判所の意義  2 裁判所の種類と権限  3 除斥,忌避及び回避  4 裁判所の管轄  5 裁判所の職員

第2節 裁判員

1 裁判員の参加する刑事裁判の目的  2 裁判員の参加する刑事裁判の基本構造
3 裁判員選定手続  4 裁判員等の義務及び解任  5 裁判員等の任務の終了
6 裁判員等の保護のための措置

第3節 検察官

1 検察官の意義  2 検察官の種類と組織  3 検察庁  4 捜査機関としての検察官・検察事務官

第4節 司法警察職員

1 司法警察職員の意義  2 行政警察と司法警察  3 司法警察職員と検察官との関係

第5節 被疑者・被告人

1 被疑者・被告人  2 訴訟能力

第6節 弁護人

1 弁護人依頼権  2 弁護人の訴訟法上の権限  3 弁護人の任務と義務
4 私選弁護人  5 国選弁護人  6 当番弁護士制度

第7節 犯罪被害者等

1 犯罪被害者等と捜査  2 犯罪被害者等と公訴の提起  3 犯罪被害者等と
公判  4 犯罪被害者等の救済

【第2章】捜査概説

第1節 捜査の意義

第2節 捜査の方法

1 任意捜査と強制捜査  2 任意捜査の限界

第3節 捜査のための任意同行

第4節 公務所等への照会

第5節 実況見分

第6節 写真撮影・ビデオ撮影

1 犯罪捜査と写真撮影  2 捜査のための写真撮影の法的性質  3 自動速度取締装置による写真撮影  4 犯罪発生前のビデオカメラによる自動的継続的録画  5 犯人特定のためにする写真撮影

第7節 会話傍受・秘密録音

第8節 おとり捜査とコントロールド・デリバリー

1 おとり捜査  2 コントロールド・デリバリー

【第3章】捜査の端緒

第1節 職務質問・所持品検査・自動車検問

1 職務質問  2 所持品検査  3 自動車検問

第2節 告訴,告発・請求

1 告訴,告発・請求の意義  2 告訴権者  3 告訴期間  4 告訴の取消し
5 告訴の効力  6 告訴の手続  7 告訴権の放棄  8 告訴前の捜査
9 告発権者  10 告発の効力  11 告発の取消し  12 告発前の捜査

第3節 その他の捜査の端緒

1 現行犯人の発見  2 変死体の検視  3 自首

【第4章】逮捕・勾留

第1節 被疑者の逮捕

1 通常逮捕  2 緊急逮捕  3 現行犯逮捕・準現行犯逮捕  4 逮捕後の
手続  5 引致場所及び留置場所

第2節 被疑者の勾留

1 被疑者の勾留の要件  2 勾留の手続  3 勾留状の執行  4 勾留の
場所  5 勾留理由開示  6 勾留に関する裁判に対する準抗告

第3節 逮捕・勾留に関する諸問題

1 逮捕前置主義  2 違法な逮捕と勾留請求  3 逮捕・勾留の効力の及ぶ
範囲  4 再逮捕・再勾留  5 別件逮捕・勾留

【第5章】捜索・押収

第1節 捜索・押収

1 令状主義と捜索・押収  2 捜索・差押えと捜索差押許可状  3 令状による
捜索・差押えの執行

第2節 逮捕に伴う捜索・差押え

1 逮捕に伴う捜索・差押えの根拠  2 令状によらない捜索・差押えの要件
3 緊急逮捕と差押物の還付  4 勾引状・勾留状の執行の場合

第3節 捜索・差押え実施後の措置

1 捜索証明書・押収品目録  2 押収物の保管・廃棄・換価処分  3 押収物の
還付・仮還付

第4節 別件捜索・差押え

第5節 領置

第6節 検証・身体検査

1 検証・身体検査の意義  2 検証許可状及び身体検査令状の請求と発付
3 検証令状の執行

第7節 鑑定などの嘱託

1 鑑定嘱託  2 鑑定処分許可状の請求・発付  3 鑑定留置

第8節 身体の検査と証拠の採取

1 捜索としての身体検査  2 検証としての身体検査  3 鑑定処分としての身体検査
4 毛髪,唾液,爪等の採取  5 身体内部にある証拠物の採取  6 呼気検査

第9節 体液の強制採取

1 強制採尿  2 強制採血

第10節 通信傍受令状

1 通信傍受法における「通信の傍受」  2 通信傍受の要件・手続  3 通信の秘密の尊重

第11節 電磁的記録の捜索・差押え

1 電磁的記録の捜索・差押え方法  2 電磁的記録媒体の差押え  3 電磁的記録に係る記録媒体の差押えの執行方法  4 記録命令付差押え  5 電気通信回線で接続している記録媒体からの複写  6 通信履歴の保全要請  7 電磁的記録に係る記録媒体の差押状等の執行を受ける者等への協力要請

【第6章】被疑者・被告人及び参考人の取調べ

第1節 被疑者の出頭要求・取調べ

1 被疑者の出頭要求・任意同行  2 被疑者の取調べ  3 逮捕又は勾留されている被疑者の取調べ  4 余罪の取調べ

第2節 参考人の取調べ

第3節 証人尋問

第4節 被告人の取調べ

【第7章】被疑者の防御活動

第1節 被疑者の黙秘権

1 憲法38条1項と黙秘権  2 被疑者の黙秘権が及ぶ対象・範囲

第2節 弁護人依頼権

1 弁護人依頼権  2 弁護人選任権  3 弁護人依頼権と接見交通権  4 余罪捜査の必要と接見の指定

第3節 証拠保全の手続

1 証拠保全の手続  2 証拠の閲覧

第4節 違法捜査の救済

【第8章】公 訴

第1節 検察官の事件処理

1 検察官への事件送致  2 検察官の事件処理

第2節 公訴の提起

1 公訴の提起  2 公訴権と国家訴追主義・起訴独占主義

第3節 検察官の訴追裁量と起訴便宜主義

1 一罪の一部起訴  2 起訴便宜主義と起訴法定主義  3 検察官の訴追裁量のコントロール

第4節 検察官の不当な職務執行に対する救済

1 不当な「不起訴」の場合  2 不当な「起訴」の場合:いわゆる「公訴権濫用論」

第5節 公訴提起の方式

1 起訴状の提出  2 起訴状の記載事項  3 起訴状一本主義  4 公訴提起の効果  5 公訴時効

【第9章】審判の対象 ── 訴因と公訴事実

第1節 訴因制度

1 訴因と公訴事実  2 審判の対象  3 訴因の機能

第2節 訴因の特定

1 「訴因の特定」の意義  2 「訴因の概括的記載」と「訴因の特定」
3 罪名・罰条の特定

第3節 訴因と罪数

第4節 訴因と訴訟条件

1 訴訟条件の判断基準  2 訴訟条件を欠く場合の措置

第5節 訴因の変更

1 訴因変更の意義  2 訴因変更が必要になる場合  3 訴因変更が許される範囲
4 訴因変更の時期  5 訴因変更命令

【第10章】第1審公判手続

第1節 公判の諸原則

1 公判手続  2 公判手続の諸原則

第2節 公判準備

1 裁判所の行う公判準備  2 当事者の行う準備  3 被告人の召喚・勾引・勾留・保釈

第3節 公判前整理手続・期日間整理手続

1 公判前整理手続の意義と目的  2 公判前整理手続の流れ

第4節 公判期日

1 公判期日の出席者  2 訴訟指揮権と法廷警察権

第5節 公判手続

1 冒頭手続  2 証拠調べ手続  3 被害者等の意見陳述  4 被害者参加
5 被告人質問  6 弁論の分離,併合,再開  7 公判手続の停止・更新
8 論告,弁論,結審

【第11章】証拠法総説

第1節 証拠

1 証拠の意義  2 証拠の種類

第2節 証拠裁判主義

1 証拠裁判主義  2 証明 ── 厳格な証明と自由な証明 ──  3 証明の必要

第3節 証拠能力と証明力

1 証拠能力と証明力の意義  2 証拠の関連性  3 証拠排除(証拠禁止)
4 証明力

第4節 科学的証拠

1 DNA型鑑定  2 ポリグラフ検査  3 警察犬による臭気選別  4 声紋鑑定・言語学的鑑定  5 筆跡鑑定  6 毛髪鑑定  7 指紋鑑定・足跡鑑定

第5節 悪性格の立証

1 悪性格証拠による事実認定  2 量刑資料としての余罪

第6節 挙証責任と推定

1 挙証責任の意義  2 推定

【第12章】違法収集証拠の証拠排除

第1節 排除法則

第2節 証拠排除の根拠と判断基準

第3節 判例の動向

第4節 「毒樹の果実」の法理

第5節 違法収集証拠と量刑

第6節 申立て適格

第7節 違法収集証拠と被告人の同意

第8節 私人によって違法に収集された証拠の証拠能力

第9節 弾劾証拠としての許容性

【第13章】自 白

第1節 自白と証拠法則

第2節 自白法則

1 自白法則の根拠  2 排除される自白の具体例

第3節 自白の任意性の立証

第4節 補強法則

1 補強法則  2 補強証拠が必要な範囲  3 補強証拠の取調べ時期  4 補強の程度  5 補強証拠としての適格性

第5節 自白の信用性

1 自白の信用性の判断基準  2 自白の内容  3 自白の経過

【第14章】伝聞法則

第1節 伝聞法則

1 伝聞証拠と伝聞法則  2 伝聞法則と直接主義  3 伝聞法則の適用範囲

第2節 伝聞法則の例外

1 伝聞法則の例外  2 被告人以外の者が作成した供述書・供述録取書  3 ビデオリンク方式による証人尋問調書の証拠能力  4 被告人以外の者の公判準備又は公判期日における供述録取書  5 裁判所又は裁判官の検証調書  6 捜査機関の検証調書・実況見分調書  7 鑑定書  8 被告人の供述書及び供述録取書  9 特に信用すべき書面 10 伝聞供述と再伝聞

第3節 任意性の調査

第4節 同意の意義

第5節 合意書面

第6節 証明力を争う証拠

第7節 写真・録音音声・録画映像

1 写真  2 録音テープ  3 ビデオテープ

【第15章】共同被告人の供述

第1節 共同被告人の証人尋問

第2節 公判廷における供述

第3節 公判廷外の供述

第4節 共犯者の供述と補強証拠

1 共犯者の供述と補強証拠  2 「共犯者の供述」の補強証拠適格 3 複数の共犯者の供述による相互補強

第5節 共同被告人の証拠に関する諸問題

1 証拠調べ請求  2 共同被告人の一部が同意した供述調書  3 共同被告人の一部が不出頭の場合の証人尋問

【第16章】裁 判

第1節 裁判の意義と種類

1 裁判の意義  2 裁判の種類  3 形式裁判  4 実体裁判

第2節 裁判の成立と内容

1 裁判の成立  2 裁判の内容  3 択一的認定

第3節 裁判の効力

1 裁判の効力の意義  2 内容的確定力の及ぶ範囲  3 一事不再理の効力

第4節 即決裁判手続

1 即決裁判手続の意義  2 即決裁判手続の申立て  3 即決裁判手続の申立てがなされた場合の公判準備  4 即決裁判手続による審判

【第17章】上訴・非常救済手続

第1節 上訴一般

1 上訴の意義と種類  2 上訴の目的と効果  3 上訴権  4 上訴審の審判
の範囲  5 不利益変更の禁止  6 破棄判決の拘束力

第2節 控訴

1 控訴審の構造  2 控訴申立て理由  3 控訴審の手続  4 控訴理由の調査と事実の取調べ  5 審理手続  6 控訴審の裁判

第3節 上告

1 上告審の機能  2 上告申立て理由  3 上告趣意書  4 上告審の審理
5 上告審の裁判

第4節 抗告・準抗告

1 抗告審の構造  2 一般抗告  3 特別抗告  4 準抗告

第5節 再審

1 再審の意義  2 再審請求の事由  3 再審請求の手続  4 再審請求に
対する裁判  5 再審の審判

第6節 非常上告

1 非常上告の意義  2 非常上告申立て理由  3 非常上告の手続  4 非常上告の裁判

【第18章】略式手続

第1節 略式手続

1 略式手続の意義  2 略式命令の特徴

第2節 略式命令の手続

1 検察官による略式命令の請求  2 裁判所における略式命令の手続  3 正式裁判の請求

【第19章】裁判の執行

1 訴訟費用の負担  2 費用の補償・刑事補償  3 裁判の執行

【第20章】訴訟行為

第1節 訴訟行為の種類・主体・内容

1 訴訟行為の種類  2 訴訟行為の主体  3 訴訟行為の内容

第2節 訴訟行為の方式・時・場所

1 訴訟行為の方式  2 訴訟行為の時  3 訴訟行為の場所

第3節 訴訟行為の効力

1 成立・不成立  2 適法・不適法  3 有効・無効  4 撤回  5 無効の治癒

第4節 訴訟に関する書類

第5節 送達

■主要刑法犯罪名表

■判例索引

■事項索引


著者紹介

安冨 潔(やすとみ・きよし)

 慶應義塾大学大学院法務研究科教授/弁護士

1950年生まれ
1974年 慶應義塾大学法学部卒業
1976年 同大学院法学研究科修士課程修了
1979年 同博士課程単位取得退学
1990年 博士(法学)(慶應義塾大学)
1993年 弁護士(第二東京弁護士会)登録

 [主な著書]

『やさしい刑事訴訟法』〔第6版〕(法学書院・2013年)
『刑事訴訟法』(Sシリーズ)〔第5版〕(共著,有斐閣・2013年)
『刑事訴訟法講義』〔第2版〕(慶應義塾大学出版会・2009年)
『擬律判断ハンドブック・刑法編』〔改訂版〕(編著,東京法令出版・2010年)
『ハイテク犯罪と刑事手続』(慶應義塾大学法学研究会叢書・2000年)
など