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スポーツ法

神谷宗之介 著

2,400円 A5 240頁 978-4-385-32264-3

新進気鋭の弁護士による初めてのスポーツ法体系書。アメリカの「スポーツと法」の実情をふまえて、 日本のプロスポーツ界の法律問題を詳細に分析。スポーツ事業者・競技団体に対しコンプライアンスの重要性を訴える。

2005年10月20日 発行

 著者紹介
 はしがき
 目  次


●推薦のことば

スポーツビジネスの隆盛やスポーツに関わる事故および法律問題の混沌とした現況に鑑み、日米のス ポーツ判例などを幅広くカバーし、スポーツ界に法治主義をもたらす力作が誕生した。著者は、自ら スポーツを愛し、スポーツに青春を捧げた若き弁護士である。その熱き情熱が充満する本書を、すべ てのスポーツ選手、スポーツ事業法務担当者、スポーツ行政担当者、法曹必携の書として推薦する。
(慶應義塾大学大学院法務研究科<法科大学院>・法学部教授 安冨 潔)


●著者紹介

神谷宗之介(かみや・そうのすけ)

1974年6月25日 東京都にて誕生
1996年11月 司法試験合格
1997年3月 慶應義塾大学法学部法律学科卒業
1999年4月 弁護士登録(東京弁護士会所属)
2004年5月 米国コーネル大学ロースクール卒業
2004年11月 日本スポーツ仲裁機構・仲裁人候補者に登録
2004年11月 ニューヨーク州司法試験合格
2005年4月 慶應義塾大学大学院健康マネージメント研究科スポーツマネージメント専修講師(スポーツ法担当)に就任

連絡先 東京都千代田区麹町一丁目6番地2 アーバンネット麹町ビル3階 大原法律事務所

ホームページ:http://sportslawjapan.com


●はしがき

 企業の不祥事が相次ぎ、コンプライアンスの重要性が叫ばれるようになってかなりの年月が経ち、各企業は法律を遵守することに懸命になっている。ところが日本のプロスポーツ界は紛争を法律で解決するという風潮が希薄である。この背景にはスポーツ選手がお金のことで文句を言うことを潔しとしない価値観や上下関係等の人間関係に基づいて物事を丸く収めようとする考えがあるものと思われる。

 筆者も幼い頃から選手育成型のテニススクールに通い、中高6年間の部活動を通じ、この背景にある考え方を体験した者の一人である。不甲斐ない試合をした後の罰走や同級生の失敗を理由とする罰走等、当時は非常に不合理に感じたものだが、振り返ってみると楽しい思い出ばかりである。当時のコーチの指導は自分の負けん気を引き出し、上級生が命じた罰走はチームとしての連帯感・責任感を学ぶ上で、必要なものであったと今でも信じて疑わない。

 しかし、プロスポーツに同様の議論を当てはめることはできない。プロスポーツがアマチュアスポーツと決定的に異なることは、言うまでもなく権利義務関係が発生すること、端的に言えばお金が絡むことである。アマチュアスポーツのように立場の強い者の論理で紛争を解決するわけにはいかない。企業間の係争や労使紛争が法律に基づいて解決されている以上、その紛争の対象がスポーツであったとしても、同じように法律に基づいて解決されるべきはずある。ところが現実のプロスポーツ界では独占禁止法違反の疑いのある企業活動が横行し、契約締結交渉に代理人の出席を認めないなど、常識的な法感覚とはかけ離れた事態がつい最近まで存在してきた。同時にこのような不合理を是正しようとする者も少なかった。以上のような背景から、日本において「スポーツ法」を紹介する書籍は極めて少ない。法律家の研究対象となる紛争が存在してこなかったからである。

 これに対し、アメリカではプロスポーツに携わる企業・選手が納得のいかないことを法廷において解決してきた。アメリカには法律家の研究の対象となる生きた素材が無数に存在しているのである。そこで筆者はアメリカにおけるスポーツ法を学ぶため、ひいてはスポーツを愛する弁護士として日本のプロスポーツ界に貢献するために渡米した。本書はアメリカにおけるスポーツ法研究の成果である。

 現在、国技である柔道や相撲等を除けば、日本で流行しているプロスポーツの殆どは、その法的な枠組みを含め、欧米から輸入したものである。だとするならば、アメリカにおける法的論争が日本のそれに当てはまると言ってもあながち不当とは言えまい。筆者は、本書がスポーツ事業に携わる企業・競技団体に対しコンプライアンスの重要性を訴え、他方でプロスポーツ選手が感じてきた不合理さを法的に是正するためのヒントを与えるものになることを期待している。

 スポーツに携わる者はもっと法律を意識するべきである。なぜなら、スポーツは「ルールを前提に」競い合うことに本質があるからである。本書がスポーツ界に「人治主義」に代わる「法治主義」をもたらすことの一助になれば幸いである。

平成17年8月

神谷宗之介


●目  次

第1章 スポーツ法の定義

第2章 スポーツ法を基礎づける法分野

 第1節 独占禁止法と労働法を学ぶ意義
 第2節 アメリカ独占禁止法の基本原則
 第3節 アメリカ労働法の基本原則
 第4節 独占禁止法と労働法の関係

第3章 独占禁止法とプロスポーツ

 第1節 独占禁止法とプロスポーツ
 第2節 大リーグ(MLB)における選手達の法的地位

第4章 アメリカプロスポーツ界における新たな法務戦略

 第1節 いわゆる「単一事業者」の抗弁
 第2節 MLSによる新たな試み

第5章 リーグスポーツにおける球団間の紛争

 第1節 リーグの内部紛争
 第2節 球団の本拠地移転問題
 第3節 放映権と独占禁止法
 第4節 既存リーグと第三者の関係
 第5節 コミッショナーの権限とその限界

第6章 個人スポーツと法律

 第1節 オリンピックにおけるドーピング問題
 第2節 障害者とスポーツ

第7章 日本のプロスポーツにおける法律上の諸問題

 第1節 プロ野球選手の契約上の地位
 第2節 プロ野球と独占禁止法の問題
 第3節 プロ野球と労働法の問題
 第4節 スポーツ仲裁制度について

第8章 学校内のスポーツ事故に関する判例分析

 第1節 概観
 第2節 被害者の救済方法
 第3節 安全配慮義務に関する最高裁判例
 第4節 下級審判例の検討

参考資料

 1 プロ野球・統一契約書
 2 日本プロフェッショナル野球協約
 3 日米間選手契約に関する協定
 4 プロサッカー選手に関する契約・登録・移籍について
 5 スポーツ仲裁規則

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