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講座 現代教育法 講座 現代教育法

日本教育法学会 編/各巻A5 4,000円 2001年6月10日 発行
(3点とも品切)

日本教育法学会創立30周年記念。転換期にあって次々に生起するさまざまな理論課題と実践的課題に対して、日本教育法学会が総力をあげて取り組んだ本格的教育法講座。

 各巻の目次と執筆者

講座 現代教育法 1  312頁 978-4-385-32136-X
教育法学の展開と21世紀の展望

講座 現代教育法 2  312頁 978-4-385-32137-X
子ども・学校と教育法

講座 現代教育法 3  312頁 978-4-385-32138-X
自治・分権と教育法



【刊行にあたって】

 日本教育法学会は創設30周年を記念して、講座を編むことを決めた。講座の構成や執筆者等の検討は理事会内に設けた編集委員会に委ね、その検討結果を理事会の承認を得て具体化した。

 講座名を「現代教育法」としたのは、いまの時代の教育法状況をどのように認識し、いかなる学問的貢献ができるかを自らに問いかけながら、21世紀を切り拓く教育法学をつくろうという熱い思いによるものである。

 私たちは、会員個人としても学会全体としても、「国民の教育を受ける権利」の保障に貢献するための教育法研究を促進する(会則第3条)という目的を実現するために、研究の対象領域を広げ、理論を深める努力を積み重ね、子ども、親、教師などに寄与する活動に取り組んできた。

 その過程で、教育法の解釈も、そのための社会認識も、いっそうの深まりを求められ、見直しが必要になったという声を聞くようにもなった。中央・地方の教育行政の集権的・画一的体質が批判され修正が施される一方で、教師についても親についてもこれまでのとらえかたや位置づけかたに再考を迫るような事態も起り、さらには教育法制の目的を規定する教育基本法の改正が提唱されてもいる。

 このような状況のなかで、本学会は自らの社会的責任を果たす必要性を自覚し、さらに検討を深めることにした。そのためには、従来の理論や方法をさらに深め発展させるとともに、新しい領域やテーマの開拓、枠組の検討、方法論の探求などの試行が必要になる。今回この講座でそのような対応がなされ、さらなる飛躍が見られる、というのは言い過ぎであろうか。

 『論語』為政編の言葉を借りれば、本講座は学会「而立」のしるしということになる。「而立」は「自立」に通じ、まっすぐに立つ、しっかり立つとの意であるから、この講座は学会がそのような成長を遂げた証拠ともいえる。だが、ことはそう簡単ではない。教育法が依拠しあるいは対象とする教育状況が現象的にも理論的にも大きな様変わりを見せている現在、教育法はこれまでの研究をさらに深化させ、真に子ども、親、教師、地域のためになる斬新なアプローチが期待されている。その意味では、なお多くの課題が残されており、本講座はむしろ「而立」への取組のしるしというべきであろう。このような講座を一人でも多くの人びとに批正活用していただき、本学会のいっそうの発展に力を貸していただけるよう願ってやまない。

2001年4月 第31回定期総会を前にして

日本教育法学会会長 平原春好



【『講座 現代教育法』編集の趣旨】

 本講座全3巻の刊行の目的は、本学会設立以来の30年間にわたる教育法研究と実践を総括的に検討するなかで、21世紀の教育と教育法を展望し、すべての人の教育人権がより豊かに保障されることを願って、理論的かつ実践的諸問題を解明することにある。

 本学会は、よりよい教育のための、よりよい法制のあり方を理論的に探求するという、学会設立の目的に沿って、教育法の諸問題に取り組み、学会創立10周年を記念し『講座教育法』全7巻(エイデル研究所)を刊行した。その後、教育問題は多岐にわたり深刻化し、1980年代の臨時教育審議会答申以降絶えず教育改革がさけばれ、大学も含め学校は打ち続く改革の波にさらされてきた。それらの諸問題に対し本学会は、憲法・教育基本法の精神に立脚し、教育法の理論的課題に応えるべく努力を続けてきた。その憲法・教育基本法の改正問題が、今日具体的な政治日程にくみ込まれつつある。他方で、子ども・教職員・保護者・住民の学校参加など、憲法と教育基本法の理念を実現する取り組みが、着実に広まりつつある。その実践は、子どもの権利条約や国際的な教育法規範に合致している。

 本講座編集にあたって編集委員会は、現下の教育法の課題を解明し、展望を示すべく、以下のような趣旨の編集方針を立てた。

 第1巻は、1980年代後半からの憲法・教育基本法の問題状況を正確に認識し、戦後の教育法制の歴史をふりかえり、さらには、国際教育法の到達点を明らかにし、社会と教育のあり方の対抗軸を鮮明にする。併せて、この間の判例教育法の成果を含む教育法学の発展過程を検証し、若い世代にその成果を伝えることも使命とする。

 第2巻は、子どもの学力・人格形成問題、教職員が取り組むべき課題が山積している中で、いわば二重の困難に直面している学校の再生に向けて、子どもと教職員の権利を新たな社会的文脈の中で発展的にとらえ返すとともに、今日の学校制度改革の批判的検討を通して参加と協同の公教育学校像をえがく。

 第3巻は、公教育編成における「自治」「分権」の意義を教育の本質に照らして法原理的に究明し、教育人権を最も有効に保障する国および自治体という「教育統治」(ガバナンス)の組織改革の課題を追究するとともに、全国の先駆的な自治体教育立法・政策を検証する。

 絶え間なく急速に変化しつつある現代社会は、旧来の尺度や概念では解明しえない新しい問題を次々と生み出している。それらの理論課題を適確に受けとめ、教育学と法学との間の、また理論と実践との間の緊張関係の中に正しい解決の途を見出していくために、教育法学もまた不断の発展を遂げなければならない。その意味では、これからも「発展する教育法」であり続けなければならない。本講座が、本学会会員はもとより、子ども・教育に関心をもつ人々に広く読まれ、さまざまな研究と実践のよりどころとなることを、われわれは期待している。

 なお、執筆者の尽力によって上記の編集方針を生かした講座全三巻を同時に刊行することができた。加えて、三省堂のスタッフによる条件整備、支援を受けた。編集委員会としてここに感謝の意を表する。

2001年4月

委員長 浦野東洋一
委 員  青木 宏治
     小笠原 正
     喜多 明人
     小島 喜孝
     坪井 由実
     戸波 江二
     平原 春好
     船木 正文

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