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はじめての行政法 第2版

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はじめての行政法 第2版

畠山武道・下井康史 編著

3,300円 A5判 320頁 978-4-385-32257-5

好評の行政法入門書の第2版。行政法の基本的な問題を、その見取り図がわかるようにわかりやすく解説。最新の法改正・判例の動きをフォローした。行政法の基礎知識を学ぶのに最適。

第2版 はしがき   初版 はしがき   凡 例
目 次   執筆者紹介

追補(2014年6月9日 行政手続法改正)

2012年9月20日 発行




追 補(2014年6月9日 行政手続法改正)

 2014年6月9日、二つの重要な法律が改正されました。行政不服審査法と行政手続法です。改正行政不服審査法の施行日は公布日から2年以内ですが(おそらく2016年4月になるでしょう)、改正行政手続法のそれは2015年4月1日です。そこで、ここでは、行政手続法改正の内容を簡単に紹介しておきます。改正行政不服審査法については、次回改訂(第3版)をお待ち下さい。

 行政手続法の改正点は、以下の3点です。

  •  (1) 許認可等に関連する行政指導の方式について
     行政手続法は、行政指導の@趣旨、A内容、B責任者を明確に示さなければならないとしています(行手法35条1項)。これに加え、改正法は、行政指導をするときに、許認可や許認可取消しといった処分ができることを示すのであれば、(a)それら処分の根拠条文はどれか、(b)その条文の定めるどの要件が、(c)なぜ満たされているといえるのか、以上の点を示さなければならないとしました(改正行手法35条2項)。なお、行政手続法は、@〜Bについて、指導の相手方が書面にすることを求めた場合、行政指導の担当者はこれに応じなければならないとしています(改正前行手法35条2項)。この義務は、(a)〜(c)についても及びます(改正行手法35条3項)。
  •  (2) 行政指導の中止等請求について
     改正法は、行政指導の中止等を求める制度を新たに設けました。行政指導が違法であることを、その行政指導をした行政機関に申し出て、中止その他必要な措置をするよう求めるというものです。ただし、請求の対象は、法令違反の行為の是正を求める内容の、それも、法律に根拠がある行政指導(法定行政指導。第15講4、第17講3(2)参照)だけであり、申出をすることができるのは、行政指導の相手方に限られます(改正行手法36条の2第1項)。
     申出を受けた行政機関は、必要な調査を行います。違法な行政指導であることが判明すれば、中止その他必要な措置をとらなければなりません(同条3項)。
  •  (3) 処分や行政指導をすることの請求について
     改正法は、処分や行政指導をするよう求める制度を新たに設けました。処分や行政指導がされるべきなのにされていないと、権限ある行政機関に申し出て、処分や行政指導をするよう求めるというものです。行政事件訴訟法の非申請型義務付け訴訟(第28講2参照)に対応する制度ですが、この訴訟や上記(2)とは異なり、誰でも申し出ることができます。ただし、申出の対象は、処分や行政指導のうち、法令違反の事実の是正のためになされるべきものだけです。行政指導の場合は、ここでも法定行政指導に限られます(改正行手法36条の3第1項。なお、行政手続法が適用される処分はすべて法律に根拠があります)。
     申出を受けた行政機関は、必要な調査を行います。必要があると認めた場合は、処分や行政指導をしなければなりません(同条3項)。

 改正内容は以上です。次の2点に注意しましょう。

  •  ア) (2)や(3)において、行政機関は、調査結果について、申出をした人に連絡する義務はありません。しかし、実際には、何らかの連絡をすることもあるでしょう。では、連絡を受けた者が、その内容を争うための法的手段はあるでしょうか。この点は、新しい論点になりそうです。

  •  イ) (1)〜(3)の中で、地方自治体にも適用されるのは、(3)のうち、処分に関する部分だけです。ただし、その適用対象は、地方自治体の行政庁がする処分のうち、法律に根拠があるものに限られます。条例に根拠がある処分の場合は、行政手続法ではなく、各自治体の行政手続条例が適用されます。地方自治体の行政指導──根拠規定が法律や条例にあるものであれないものであれ──も同様です(第18講3参照)。今後、各地の行政手続条例が、法改正に合わせて、どのような制度を設けていくのか、注目されます。


2014年9月

「はじめての行政法」編著者

下井康史



第2版 はしがき

 本書を刊行したのは3年前ですが、今般、第2版を刊行する機会に恵まれることになりました。本書の刊行のねらいは、初版の「はしがき」に記しましたが、執筆者一同、それについて読者の皆さんのご支持が得られたものと考え、改めて意を強くしている次第です。

 とはいえ、読み返してみると、説明が不十分な個所や不正確な個所が、まだまだ目に付きます。また、事例や本文で取りあげた法律の中には、改正されたもの(あるいは、行政不服審査法のように、改正されないもの)も出てきました。そこで、第2版の刊行にあたっては、上記の事項を中心に改訂をほどこすとともに、一部の設問を入れ替え、最近の重要判例なども追加しました。

 ところで、本書の内容については、体系や概念が保守的で古すぎるというご意見をいただきました。その点は、執筆者も十分に承知しておりますが、本書はなによりも行政法の初学者を対象としていることから、行政法の基礎を理解していただくためには、あえて共通性の高い体系や概念を用いることに意味があると考えております。本書の内容をひととおり理解された方や、内容がものたりないと感じられた方は、是非、より上級の教科書を手にしていただきたいと思います。

 なお、今回の改訂についても、三省堂 法律書出版部の黒田也靖氏のお世話になりました。こころより御礼申し上げます。


2012年6月

畠山 武道



初版 はしがき

本書は、法学部その他学部学生や、公務員試験などの受験をめざす人、および行政法を初歩から学びたいと考えている人を対象として書かれました。しかし、多くの人にとって行政法は、憲法、民法、刑法などに比べるとなじみがうすく、学習を始めるにあたりとまどっている人が多いのが実情でしょう。そこで、本書では、初心者の人でも行政法の学習にスム−ズにとけ込むことができるよう、次のような工夫をしました。

第1に、日常的な出来事のなかに行政法の世界が広がっていることを知ってもらうために、第1講に、イントロダクションにあたる解説を設けました。これから行政法の学習を始めようとする人は、第1講を読むことで、これから何を学習しようとしているのかを、十分に理解できるはずです。

第2に、本書は、第2講からは、行政法の基礎的なテーマを選び出し、一般の行政法の教科書とほぼ同じ順序(体系)で説明しています。そこで、はじめて行政法を学ぶ人は、一応、講の順序に従って読むことをお勧めします。ただし、各講はそれぞれが独立し、完結するように書かれていますので、すでに行政法を学習し、わかりにくい事項があって悩んでいる人は、関心のある講を選んで読んでください。

第3に、それぞれの講は、「設問」「なにが問題となるか」「解説」「設問への答え」からなっています。まず「設問」は、主要な裁判例、最近のニュース、新聞記事などを参考に作成しました。ただし設問は、現実に起こりそうな出来事を、関連する法律も含めて、できるだけ正確に記載することを重視したために、文章が長いものや、初心者にとってはやや難しい「応用問題」のようなものも混じっています。そこで、設問が理解しにくいときは、「なにが問題となるか」に目を通し、「解説」を読み終わった後で、あらためて設問に取り組んでください。「解説」は、多くの教科書と同じように、現在の通説的な学説や最高裁判例を中心に、行政法を学ぶにあたって是非とも知っておいてほしい事項を記述しています。「設問への答え」は、設問に対応して、基礎的な事項を確認するものと、やや高度な細かい論点に関するものとがあります。また、答えのなかには、ゼミや勉強会などで議論できるように、あえて結論を示していないものもあります。

第4に、本書は、講の構成や設問に以上のような工夫を加えたことで、一般の行政法のテキストとしてだけではなく、演習書としても利用するすることが可能です。

しかし最後に、ひとつだけお断りしておきたいことがあります。というのは、本書は行政法をはじめて学習する人が、より本格的な学習へ進むためのステップとなることをめざして執筆をはじめたのですが、書き落とすことのできない事項や、正確に記載する必要のある事項が多く、結局、まったくの初心者にはやや理解が難しい箇所も見られるものとなりました。あらためて、行政法をやさしく解説することの難しさを実感しています。しかしその結果、本書は、まったくの初心者だけではなく、法学部などで行政法を学習する人にとっても十分な内容を備えるものとなりました。ぜひ、法学部で行政法を学習する皆さんの教科書として利用してほしいと思います。

本書の完成にいたるまで、執筆者が原稿をもちより、長時間にわたり議論しあう機会を何度かもちました。また、原稿には編者が何度か目を通し、記述が均一になるように加筆するとともに、全体のバランスを考え、設問等を入れ替えたところもあります。しかしそうした作業にもかかわらず、読者の皆さんは、執筆者の個性ある執筆スタイルや文章を楽しむことができると思います。

本書の企画から完成まで、三省堂法律書出版部の黒田也靖氏のお世話になりました。本書の最初の打合せ会議がもたれたのは数年前ですが、それ以後、同氏には、動きの鈍い編者を後押しし、執筆者を励ましながら、出版にまでこぎ着ける手助けをしていただきました。

なお、第1講にお名前が出てきますが、執筆者は、全員が研究会などで今村成和先生に接し、先生の暖かい眼差しに見守られながら大学院生時代を過ごしました。執筆者一同、あらためて今村先生の学恩に感謝申し上げたいと思います。


2009年7月

畠山 武道



凡 例

【法令名の略称】

 法令名につきましては、基本的に本文中では正式名称を用いましたが、略称を使用したものもあります。本書で使用している主な略称は以下の通りです。

  • 悪臭 ── 悪臭防止法
  • 行政個人情報保護 ── 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律
  • 行政不服 ── 行政不服審査法
  • 行組 ── 国家行政組織法
  • 行訴 ── 行政事件訴訟法
  • 行手 ── 行政手続法
  • 建基 ── 建築基準法
  • 憲(憲法)── 日本国憲法
  • 公住 ── 公営住宅法
  • 公選 ── 公職選挙法
  • 国賠 ── 国家賠償法
  • 雇用均等 ── 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律
  • 裁 ── 裁判所法
  • 児福 ── 児童福祉法
  • 情報公開 ── 行政機関の保有する情報の公開に関する法律
  • 税通 ── 国税通則法
  • 代執 ── 行政代執行法
  • 地自 ── 地方自治法
  • 道交 ── 道路交通法
  • 道路特措 ── 道路整備特別措置法
  • 内閣 ── 内閣法
  • 廃棄物(廃棄物処理法)── 廃棄物の処理及び清掃に関する法律
  • 風営(法)── 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律
  • 法適用通則 ── 法の適用に関する通則法
  • 民 ── 民法
  • 民執 ── 民事執行法
  • 民訴 ── 民事訴訟法
  • 労働者派遣 ── 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律

【判例・出典等略称】

 判例の典拠については、次のように略記しました。

 《例》最大判昭和34年12月16日刑集13巻13号3225頁は、最高裁判所大法廷昭和34年12月16日判決・最高裁判所刑事判例集13巻13号3225頁所収を示します。

[判例の略称]

  • 最判 ── 最高裁判所判決
  • 最決 ── 最高裁判所決定
  • 最大判 ── 最高裁判所大法廷判決
  • 高判 ── 高等裁判所判決
  • 地判 ── 地方裁判所判決

[判例集の略称]

  • 民集 ── 最高裁判所民事判例集
  • 刑集 ── 最高裁判所刑事判例集
  • 裁判集民 ── 最高裁判所裁判集民事
  • 行例集 ── 行政事件裁判例集
  • 判時 ── 判例時報
  • 判タ ── 判例タイムズ


目  次

第2版 はしがき  i

初版 はしがき  ii

凡  例  iv

行政法の全体像  vi

第1講 行政法とはなにか 〈下井康史〉 1

[1] 身のまわりは行政法だらけ  2

行政法は無数にある─日常生活と行政法 2/ライフラインと行政法 2/ゆりかご「以前」から墓場まで 3/行政法とは行政についての法である 3

[2] 行政法という科目ではなにを学ぶのか  4

行政法という科目はあるのに、行政法という法律はない 4/行政法で学ぶこと 4

[3] 行政法の3分野  6

第2講 法律による行政の原理 〈下井康史〉 9

[1] 「法律による行政の原理」とは  10

[2] 行政の仕事は、ルールに従って行われなければならない  10

行政は公正でなければならない 10/公正な行政運営のためにはルールが必要 10

[3] 行政についてのルールは、法律や条例でなければならない  11

ルールの定め方が問題 11/なぜ法律は守らなければならないか 11

[4] 行政法は、行政をコントロールするための法  12

行政は法律や条例にしばられる 12/ルールは、その働き方で3種類に分けられる 13

[5] 行政活動には法律や条例に根拠が必要(法律の留保)  14

3つの原則 14/「法律の留保」についてのさまざまな考え 15/少なくとも侵害行政には必ず法律・条例に根拠規範が必要 16

第3講 行政法の法源 〈下井康史〉 19

[1] 法源とはなにか─法律以外にも「法」はある  20

[2] 成文法源  20

成文法源にはどのようなものがあるのか 20/命令・規則への委任とその限界 23/成文法源は、いつから守らなければならないのか 25

[3] 不文法源  26

不文法源にはどのようなものがあるのか 26

第4講 行政基準 〈畠山武道〉 31

[1] 行政基準─行政運営のためのマニュアル  32

行政基準とはなにか 32/行政基準の重要性 33

[2] 法規命令と行政規則の区別  33

[3] 行政基準の種類  34

[4] 行政基準の効力  36

[5] 行政基準の外部効果(論)  37

第5講 行政上の法律関係の特徴 〈下井康史〉  39

[1] 行政上の法律関係  40

社会にはさまざまな法律関係がある 40/民事関係とは別の世界─強い行政と弱い市民(権力関係) 40/民事関係に近くて遠い世界─行政サービスは適切に(公益実現のための非権力関係) 42/民事関係に近い世界─行政と市民とが対等な契約関係(私経済行政) 44

[2] 行政法の守備範囲  44

行政法は「行政に特有な法」 44/公法と私法の区別 45/一般権力関係と特別権力関係 46

[3] 「行政上の法律関係」と民法  47

法の一般原則─特に信義誠実原則の適用範囲 47/権力関係に民法が適用されることがある──民法177条 48

第6講 行政組織と公務員 〈及川敬貴〉  51

[1] 行政主体  52

行政活動の法的効果の帰属 52/行政主体の種類 52

[2] 行政組織と行政機関  53

行政組織 53/国の行政組織 53/2つの行政機関概念 55/行政機関の間の関係 56

[3] 公務員  58

公務員関係 59

第7講 行政行為の意義と分類 〈畠山武道〉  61

[1] 行政が活動する方法  62

行政活動の方法 62

[2] 行政行為とはなにか  62

行政行為の意義 62/民法上の行為でも行政行為とされることがある 64/行政行為と「処分」「行政処分」の違い 64

[3] 行政行為にはどのようなものがあるか  65

いくつかの役に立つ分類 65/法律行為的行政行為(命令的行為、形成的行為) 66/準法律行為的行政行為 67

第8講 営業許可制度 〈畠山武道〉  69

[1] 許可の意義、必要性  70

許可の意義 70/許可と許可制度 70

[2] さまざまな営業規制  71

許可、免許、資格 71/過剰な規制の弊害と規制緩和 71

[3] 許可の性質、効果  72

許可は法律に適合すると必ずもらえる 72/許可を申請したあとで法律が改正された場合 73/許可の数には制限がない、営業利益の保証もない 74/許可に違反した契約の効力 74

[4] 許可の期限と更新  75

第9講 形成的行為(認可、特許) 〈畠山武道〉  77

[1] 認可とはなにか  78

認可の性質、特徴 78/認可にはどのようなものがあるのか 78/認可は脇役(補充的行為) 79

[2] 特許と特許企業  79

特許の性質、特徴 79/特許にはどのようなものがあるのか 80/公企業の特許 80/営業許可と公企業の特許の違いの相対化 81

第10講 行政行為の効力 〈畠山武道〉  85

[1] 行政行為の効力  86

行政行為の独自の効力 86/効力の種類 86

[2] 行政行為の公定力  88

公定力の意義 88/公定力に拘束されるのは誰か 88/公定力が働く場面 89/公定力が認められる理由 89/公定力の限界 90

[3] 行政行為の附款  91

附款の意義、附款を付すことができる場合 91/附款の種類 92/附款の争い方 93

第11講 行政行為と裁量の概念 〈畠山武道〉  97

[1] 覊束行為と裁量行為の区別  98

裁量行為とは 98/覊束行為と裁量行為 99/要件裁量と効果裁量 99/覊束行為と裁量行為の実際の違い 100

[2] なぜ、行政庁に裁量権が認められるのか  100

[3] 覊束行為と裁量行為の区別の基準  101

裁量が認められる場合 101/両者の区別は相対的で、裁量行為にも法的規制が及ぶ 102

第12講 行政裁量と司法審査 〈畠山武道〉  105

[1] 裁量審査に関する原則  106

行政裁量は無制限ではない─逸脱・濫用基準 106/人身・人権にかかわる裁量権の行使 106/民有地を公園区域に指定する行為─林試の森事件 107

[2] 手続に着目した審査  107

裁量権行使の際の手続の重要性─個人タクシー事件 108/審議会のする聴聞のあり方─群馬中央バス事件 108/行政手続法への発展 109

[3] 判断の方法・過程に着目した審査  109

判断過程審査の枠組みを示した日光太郎杉事件 109/最近の公共事業をめぐる裁判 110/最高裁も判断過程審査を肯定─小田急高架化事件本案判決 111

第13講 行政行為の取消しと撤回 〈岸本太樹〉  113

[1] 違法・不当な行政行為を是正する方法  114

[2] 行政行為の取消し  114

行政行為の取消しとは 114/職権取消しと法律の根拠、取消権者 115

[3] 行政行為の撤回  115

行政行為の撤回 115/どのような場合に撤回がなされるか 116/撤回と法律の根拠、撤回権者 117

[4] 取消し・撤回の制限  117

職権取消しの制限 118/争訟取消しの制限 118/撤回の制限 119

第14講 行政行為の取消しと無効 〈岸本太樹〉  121

[1] 違法な行政行為とその救済─取消訴訟  122

[2] 無効な行政行為の認定─救済の機会の拡大  122

[3] 無効な行政行為の判定基準  123

裁判所が、無効な行政行為を認めたがらない理由 123/最高裁の見解─重大・明白説 124/重大説 125/重大・明白説の例外を認めた最高裁判決 126/具体的価値衡量説 127

第15講 義務の履行 ─行政目的の実現手段─ 〈鈴木 光〉  129

[1] 行政上の強制執行  130

行政上の義務とその履行の確保 130/義務履行確保の仕組み、種類 130/行政上の強制執行と法律の根拠 130/民事上の強制執行制度の利用 131

[2] 行政代執行  131

行政代執行の意義、対象 131/代執行手続 132

[3] 直接強制、執行罰、行政上の強制徴収  133

直接強制 133/執行罰 133/行政上の強制徴収 133

[4] 間接的強制手段  134

行政指導 134/氏名の公表 134/公共サービスの停止 135

[5] 即時強制  136

即時強制とその法的根拠 136/即時強制と直接強制 136

[6] 行政罰  137

行政刑罰 137/秩序罰 137

第16講 行政計画・行政契約 〈鈴木 光〉  139

[1] 行政計画とはなにか  140

計画とはなにか 140/行政計画の種類 140

[2] 計画相互の関係  141

[3] 計画策定のための手続  141

計画に対する住民の意見の反映 141/計画策定のためのさまざまな手続 142

[4] 行政計画を争えるか  142

行政計画に拘束力はあるのか 142/行政計画を裁判で争えるか143

[5] 行政契約の意義  144

[6] 行政契約の種類  144

行政に必要な物資の購入、公共事業契約 144/給付契約 145/行政規制に代わる契約 145/地域管理のための契約 146

[7] 行政契約の法的な規制  146

行政契約の締結と法律の根拠 146/行政契約と平等原則、比例原則 147/行政契約の手続による規制 147

第17講 行政指導 〈鈴木 光〉  149

[1] 行政指導の法的性格  150

[2] 行政指導が多くなされる理由  150

行政指導のメリット 150/行政指導のデメリット 151

[3] 行政指導と法律の根拠  151

[4] 行政指導の限界  152

ゆきすぎた行政指導とは 152/指導に従わないことを理由とする許認可の留保 153

[5] 行政指導と行政手続法  155

第18講 行政手続・情報公開 〈畠山武道〉  157

[1] 行政手続の必要性、重要性  158

事前手続の必要性 158/行政手続を重視する裁判 158

[2] 行政手続法  158

行政手続法の制定 158/申請に対する処分の手続 159/不利益処分をしようとする場合の手続 159/行政指導 160/届出 160/意見公募手続等 161

[3] 行政手続条例  161

[4] 情報公開法、情報公開条例  161

情報公開の必要性、目的 161/開示請求者、開示の目的となる文書 162/不開示文書 162

[5] 個人情報保護法、個人情報保護条例  163

個人情報保護の必要性 163/個人情報の利用制限、利用目的の明示、開示・訂正の請求 163

第19講 行政上の不服申立て 〈小川一茂〉  165

[1] 行政上の不服申立て制度  166

行政上の不服申立て制度の概要 166/行政上の不服申立て制度の目的 166/不服申立ての前置 167/不服申立ての種類、申立て先の行政庁、異議申立ての前置 167

[2] 申立ての提起  169

不服申立ての対象事項 169/不服申立てができる者(不服申立適格) 169/不服申立てができる期間 170/教示制度 171

[3] 不服申立ての審理手続、裁決  171

要件審理と本案審理 171/執行停止 172/審理手続の特徴 173/裁決・決定 174

第20講 国家賠償法(1) 〈小川一茂〉  177

[1] 国家補償  178

国家補償の意義 178

[2] 国家賠償法における責任  179

国家賠償法の沿革 179/国家賠償法1条と国・公共団体の責任 179

[3] 公権力の行使と国家賠償(国家賠償法1条)  180

「国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員」とは 180/「その職務を行うについて」とは 181/「故意又は過失によつて」とは 182/「違法に」とは 183/損害の発生と因果関係 185/公務員の個人責任 185

第21講 国家賠償法(2) 〈小川一茂〉  187

[1] 営造物管理責任(国家賠償法2条)  188

「営造物管理責任」とは 188/営造物管理責任の性質─無過失責任 188

[2] 国家賠償法2条の適用  189

「公の営造物」とは 189/「設置・管理の瑕疵」とは 190/「通常有すべき安全性」と責任の限界 190/水害と国家賠償法2条 191/道路と河川とで責任の範囲が違う理由 192/供用関連瑕疵(機能的瑕疵) 193

第22講 損失補償・国家補償の谷間 〈小川一茂〉  195

[1] 損失補償  196

損失補償とは 196/損失補償の根拠 196

[2] 損失補償を受けることができる場合  197

財産権の制限と補償の必要 197/特別の犠牲の意味 198/損失補償の内容 198

[3] 国家補償の谷間と結果責任  200

国家補償の「谷間」の存在と結果責任 200/国家補償の谷間の埋め方 200

第23講 行政事件訴訟制度 〈下井康史〉  203

[1] 行政事件訴訟の全体像  204

行政事件訴訟法は、どんなことを決めているのか 204/どんな不服についても裁判で争えるわけではない 205/行政に対するどんな不服でも行政訴訟で争うわけではない 205/行政訴訟の訴訟類型 206

[2] 抗告訴訟  206

抗告訴訟は、行政処分を争うための訴訟 206/抗告訴訟の中心は取消訴訟 208/抗告訴訟は6つに限られない 208

[3] 当事者訴訟  208

当事者訴訟は、処分以外の行為を争うための訴訟 208/形式的当事者訴訟 209/実質的当事者訴訟 210/実質的当事者訴訟の活用 210

[4] 民衆訴訟と機関訴訟  211

民衆訴訟 211/機関訴訟 212/主観訴訟と客観訴訟 212

第24講 取消訴訟の提起 〈岸本太樹〉  215

[1] 取消訴訟の対象─処分性  216

公権力の行使の意義 216/内部的行為 217/法律・命令、条例・規則 217/行政計画─変更された青写真判決 218/行政指導 219

[2] 不服申立前置  220

[3] 原処分主義  220

[4] 出訴期間  221

[5] 被告適格  221

[6] 裁判管轄  222

第25講 原告適格、訴えの利益 〈岸本太樹〉  225

[1] 原告適格とはなにか  226

原告適格は広くも、狭くもなる 226/原告適格があるかどうかは、法律の規定によって判断する 226

[2] 原告適格の判断基準  227

処分の相手方には原告適格が認められる 227/事実上の利益、反射的利益 227/一般的公益、個別的利益 228

[3] 原告適格に関する多様な判決  228

ラクダが針の穴を通るほうがやさしい 228/最高裁は、原告適格の範囲を少しずつ拡大 229/行政事件訴訟法の改正─解釈規定の導入 230/小田急高架化事件 230

[4] 訴えの利益  231

(狭義の)訴えの利益とはなにか 231/行政事件訴訟法9条1項かっこ書き 232

[5] 教示制度  233

第26講 取消訴訟の審理・判決 〈岸本太樹〉  235

[1] 要件審理と実体審理  236

[2] 訴訟の審理  236

弁論主義 236/釈明処分の特則─行政事件訴訟法23条の2 237/職権証拠調べ─行政事件訴訟法24条 237/文書提出命令─民事訴訟法219条以下の準用 237/立証責任 238

[3] 訴訟の終了  239

判決の種類 239/事情判決 239

[4] 判決の効力  240

取消判決の効力 240

第27講 無効等確認訴訟・当事者訴訟・争点訴訟
      〈岸本太樹〉  243

[1] 無効な行政行為とその救済  244

[2] 無効等確認訴訟  244

無効等確認訴訟の訴訟要件 244/無効等確認訴訟は必要なのか245/難解な条文が混乱の原因(行政事件訴訟法36条) 245/裁判所はどう考えているか 246

[3] 争点訴訟・当事者訴訟  247

無効等確認訴訟は補佐役 247/争点訴訟 248/処分の無効を争点とする実質的当事者訴訟 248

第28講 不作為の違法確認訴訟・義務づけ訴訟・
     差止訴訟・仮の救済 〈岸本太樹〉  251

[1] 不作為の違法確認訴訟  252

訴訟を起こすための条件(訴訟要件) 252/訴訟で勝訴するための条件(本案勝訴要件) 252

[2] 義務づけ訴訟  253

法律の定める訴訟として明記 253/申請型義務づけ訴訟 253/非申請型義務づけ訴訟 254

[3] 差止訴訟  255

[4} 仮の救済  256

仮の救済の必要性 256/執行停止 257/内閣総理大臣による異議 258/仮の義務づけ・仮の差止め 258

第29講 地方自治の仕組み(1)─地方公共団体の組織と活動─
      〈及川敬貴〉  261

[1] 地方公共団体とその活動  262

地方公共団体の種類と要素 262/地方公共団体の事務─自治事務と法定受託事務 262/地方公共団体の権能 263/条例制定権の範囲 264

[2] 地方の行政組織  265

地方行政組織の特徴 265/議会 266/執行機関 267

[3] 地方公共団体と住民  268

住民 268/選挙権と被選挙権 268/直接請求 268

[4] 住民監査請求と住民訴訟  269

住民監査請求 270/住民訴訟 270

第30講 地方自治の仕組み(2)─行政主体間の法関係─
      〈及川敬貴〉  273

[1] 国・地方間関係と事務論  274

中央集権型モデルと機関委任事務 274/地方分権改革と役割分担原則 274/新しい事務論─自治事務と法定受託事務 275

[2] 地方公共団体に対する国の関与  276

国の行政的な関与 276/紛争処理の仕組み 277/その他の行政的関与 278

[3] 地方公共団体相互の法関係  279

都道府県と市町村 279/都道府県の行政的関与 280

[4] 地方分権改革から地域主権改革へ  280

未完の改革 280/地域主権3法等の成立 281


判例索引  285

事項索引  290



執筆者紹介

〈編著者〉

畠山 武道(はたけやま たけみち)

早稲田大学大学院法務研究科教授
第4講、第7講、第8講、第9講、第10講、第11講、第12講、第18講執筆。

下井 康史(しもい やすし)

筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授
第1講、第2講、第3講、第5講、第23講執筆。

〈執筆者〉

及川 敬貴(おいかわ ひろき)

横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授
第6講、第29講、第30講執筆。

小川 一茂(おがわ かずしげ)

神戸学院大学法学部准教授
第19講、第20講、第21講、第22講執筆。

岸本 太樹(きしもと たいき)

北海道大学大学院公共政策学連携研究部教授
第13講、第14講、第24講、第25講、第26講、第27講、第28講執筆。

鈴木  光(すずき ひかる)

北海学園大学法学部教授
第15講、第16講、第17講執筆。



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