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  はじめての行政法

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はじめての行政法

【第2版、2012年8月24日 販売会社搬入】

第2版へ

畠山武道・下井康史 編著

3,300円 A5 320頁 978-4-385-32256-8 (品切)

行政法の基本的な問題を、その見取り図がわかるようにわかりやすく解説した入門書。伝統的な理論はもちろん、最新の判例・学説をもフォロー。公務員試験から司法試験まで、行政法の基礎知識を学ぶのに最適。

2009年10月1日 発行

はしがき   凡 例   目次   執筆者紹介



はしがき

本書は、法学部その他学部学生や、公務員試験などの受験をめざす人、および行政法を初歩から学びたいと考えている人を対象として書かれました。しかし、多くの人にとって行政法は、憲法、民法、刑法などに比べるとなじみがうすく、学習を始めるにあたりとまどっている人が多いのが実情でしょう。そこで、本書では、初心者の人でも行政法の学習にスム−ズにとけ込むことができるよう、次のような工夫をしました。

第1に、日常的な出来事のなかに行政法の世界が広がっていることを知ってもらうために、第1講に、イントロダクションにあたる解説を設けました。これから行政法の学習を始めようとする人は、第1講を読むことで、これから何を学習しようとしているのかを、十分に理解できるはずです。

第2に、本書は、第2講からは、行政法の基礎的なテーマを選び出し、一般の行政法の教科書とほぼ同じ順序(体系)で説明しています。そこで、はじめて行政法を学ぶ人は、一応、講の順序に従って読むことをお勧めします。ただし、各講はそれぞれが独立し、完結するように書かれていますので、すでに行政法を学習し、わかりにくい事項があって悩んでいる人は、関心のある講を選んで読んでください。

第3に、それぞれの講は、「設問」「なにが問題となるか」「解説」「設問への答え」からなっています。まず「設問」は、主要な裁判例、最近のニュース、新聞記事などを参考に作成しました。ただし設問は、現実に起こりそうな出来事を、関連する法律も含めて、できるだけ正確に記載することを重視したために、文章が長いものや、初心者にとってはやや難しい「応用問題」のようなものも混じっています。そこで、設問が理解しにくいときは、「なにが問題となるか」に目を通し、「解説」を読み終わった後で、あらためて設問に取り組んでください。「解説」は、多くの教科書と同じように、現在の通説的な学説や最高裁判例を中心に、行政法を学ぶにあたって是非とも知っておいてほしい事項を記述しています。「設問への答え」は、設問に対応して、基礎的な事項を確認するものと、やや高度な細かい論点に関するものとがあります。また、答えのなかには、ゼミや勉強会などで議論できるように、あえて結論を示していないものもあります。

第4に、本書は、講の構成や設問に以上のような工夫を加えたことで、一般の行政法のテキストとしてだけではなく、演習書としても利用するすることが可能です。

しかし最後に、ひとつだけお断りしておきたいことがあります。というのは、本書は行政法をはじめて学習する人が、より本格的な学習へ進むためのステップとなることをめざして執筆をはじめたのですが、書き落とすことのできない事項や、正確に記載する必要のある事項が多く、結局、まったくの初心者にはやや理解が難しい箇所も見られるものとなりました。あらためて、行政法をやさしく解説することの難しさを実感しています。しかしその結果、本書は、まったくの初心者だけではなく、法学部などで行政法を学習する人にとっても十分な内容を備えるものとなりました。ぜひ、法学部で行政法を学習する皆さんの教科書として利用してほしいと思います。

本書の完成にいたるまで、執筆者が原稿をもちより、長時間にわたり議論しあう機会を何度かもちました。また、原稿には編者が何度か目を通し、記述が均一になるように加筆するとともに、全体のバランスを考え、設問等を入れ替えたところもあります。しかしそうした作業にもかかわらず、読者の皆さんは、執筆者の個性ある執筆スタイルや文章を楽しむことができると思います。

本書の企画から完成まで、三省堂法律書出版部の黒田也靖氏のお世話になりました。本書の最初の打合せ会議がもたれたのは数年前ですが、それ以後、同氏には、動きの鈍い編者を後押しし、執筆者を励ましながら、出版にまでこぎ着ける手助けをしていただきました。

なお、第1講にお名前が出てきますが、執筆者は、全員が研究会などで今村成和先生に接し、先生の暖かい眼差しに見守られながら大学院生時代を過ごしました。執筆者一同、あらためて今村先生の学恩に感謝申し上げたいと思います。

2009年7月

畠山 武道


凡   例

【法令名の略称】

法令名につきましては、基本的に本文中では正式名称を用いましたが、略称を使用したものもあります。本書で使用している主な略称は以下の通りです。

行政個人情報保護……行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律

行政不服……行政不服審査法

行組……国家行政組織法

行訴……行政事件訴訟法

行手……行政手続法

建基……建築基準法

憲(憲法)……日本国憲法

公選……公職選挙法

国賠……国家賠償法

雇用均等……雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律

裁……裁判所法

情報公開……行政機関の保有する情報の公開に関する法律

税通……国税通則法

代執……行政代執行法

地自……地方自治法

道交……道路交通法

内閣……内閣法

廃棄物(廃棄物処理法)……廃棄物の処理及び清掃に関する法律

風営(法)……風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律

法適用通則……法の適用に関する通則法

民……民法

民執……民事執行法

民訴……民事訴訟法

労働者派遣……労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律

【判例・出典等略称】

判例の典拠については、次のように略記しました。

《例》最大判昭和34年12月16日刑集13巻13号3225頁は、最高裁判所大法廷昭和34年12月16日判決・最高裁判所刑事判例集13巻13号3225頁所収を示します。

[判例の略称]

最判……最高裁判所判決

最決……最高裁判所決定

最大判……最高裁判所大法廷判決

高判……高等裁判所判決

地判……地方裁判所判決

[判例集の略称]

民集……最高裁判所民事判例集

刑集……最高裁判所刑事判例集

裁判集民……最高裁判所裁判集民事

行例集……行政事件裁判例集

判時……判例時報

判タ……判例タイムズ

【行政不服審査法・行政手続法について】

行政不服審査法は、第169回国会提出閣法76号「行政不服審査法案」による全面改正が予定されていました。また、行政手続法も、同国会提出閣法78号による一部改正が予定されていました(条数移動なし)。
 いずれも廃案となりましたが、本書では、原則として現行条文をもとに解説し、必要に応じて法案の内容を併記しました。
 行政不服審査法案と現行法の条文との条数の対比は、巻末の行政不服審査法案条数対照表をご参照ください。


目   次

はしがき  i

凡  例  iii

行政法の全体像  v

第1講 行政法とはなにか  〈下井康史〉 1

[1] 身のまわりは行政法だらけ  2

行政法は無数にある―日常生活と行政法 2/ライフラインと行政法 2/ゆりかご「以前」から墓場まで 3/行政法とは行政に関するルールである 3

[2] 行政法という科目ではなにを学ぶのか  4

行政法という科目はあるのに、行政法という法律はない 4/行政法で学ぶこと 5

[3] 行政法の3分野  6

第2講 法律による行政の原理  〈下井康史〉 9

[1] 「法律による行政の原理」とは  10

[2] 行政の仕事は、ルールに従って行われなければならない  10

行政は公正でなければならない 10/公正な行政運営のためにはルールが必要 10

[3] 行政についてのルールは、法律や条例でなければならない  11

ルールの定め方が問題 11/なぜ法律は守らなければならないか11

[4] 行政法は、行政をコントロールするための法  12

行政は法律や条例にしばられる 12/ルールは、その働き方で3種類に分けられる 13

[5] 行政活動には法律や条例に根拠が必要(法律の留保)  14

3つの原則 14/「法律の留保」についてのさまざまな考え 15/少なくとも侵害行政には必ず法律・条例に根拠規範が必要 16

第3講 行政法の法源  〈下井康史〉 19

[1] 法源とはなにか―法律以外にも「法」はある  20

[2] 成文法源  20

成文法源にはどのようなものがあるのか 20/命令・規則への委任とその限界 23/成文法源は、いつから守らなければならないのか 25

[3] 不文法源  26

不文法源にはどのようなものがあるのか 26

第4講 行政基準  〈畠山武道〉 31

[1] 行政基準―行政運営のためのマニュアル  32

行政基準とはなにか 32/行政基準の重要性 33

[2] 法規命令と行政規則の区別  33

[3] 行政基準の種類  34

[4] 行政基準の効力  36

[5] 行政基準の外部効果(論)  37

第5講 行政上の法律関係の特徴  〈下井康史〉 39

[1] 行政上の法律関係  40

社会にはさまざまな法律関係がある 40/民事関係とは別の世界―強い行政と弱い市民(権力関係) 40/民事関係に近くて遠い世界―行政サービスは適切に(公益実現のための非権力関係) 43/民事関係に近い世界―行政と市民とが対等な契約関係(私経済行政) 44

[2] 行政法の守備範囲  44

行政法は「行政に特有な法」 44/公法と私法の区別 45/一般権力関係と特別権力関係 46

[3] 「行政上の法律関係」と民法  47

法の一般原則―特に信義誠実原則の適用範囲 47/権力関係に民法が適用されることがある――民法177条 48

第6講 行政組織と公務員  〈及川敬貴〉 51

[1] 行政主体  52

行政活動の法的効果の帰属 52/行政主体の種類 52

[2] 行政組織と行政機関  53

行政組織 53/国の行政組織 53/2つの行政機関概念 55/行政機関の間の関係 56

[3] 公務員  58

公務員関係 58

第7講 行政行為の意義と分類  〈畠山武道〉 61

[1] 行政が活動する方法  62

行政活動の方法 62

[2] 行政行為とはなにか  62

行政行為の意義 62/民法上の行為でも行政行為になる 64/行政行為と「処分」「行政処分」の違い 64

[3] 行政行為にはどのようなものがあるか  65

いくつかの役に立つ分類 65/法律行為的行政行為(命令的行為、形成的行為) 66/準法律行為的行政行為 67

第8講 営業許可制度  〈畠山武道〉 69

[1] 許可の意義、必要性  70

許可の意義 70/許可と許可制度 70

[2] さまざまな営業規制  71

許可、免許、資格 71/過剰な規制の弊害と規制緩和 71

[3] 許可の性質、効果  72

許可は法律に適合すると必ずもらえる 72/許可を申請したあとで法律が改正された場合 73/許可の数には制限がない、営業利益の保証もない 73/許可に違反した契約の効力 74

[4] 許可の期限と更新  74

第9講 形成的行為(認可、特許)  〈畠山武道〉 77

[1] 認可とはなにか  78

認可の性質、特徴 78/認可にはどのようなものがあるのか 78/認可は脇役(補充的行為) 79

[2] 特許と特許企業  79

特許の性質、特徴 79/特許にはどのようなものがあるのか 80/公企業の特許 80/営業許可と公企業の特許の違いの相対化 81

第10講 行政行為の効力  〈畠山武道〉 85

[1] 行政行為の効力  86

行政行為の独自の効力 86/効力の種類 86

[2] 行政行為の公定力  88

公定力の意義 88/公定力に拘束されるのは誰か 88/公定力が働く場面 89/公定力が認められる理由 89/公定力の限界 90

[3] 行政行為の附款  91

附款の意義、附款を付すことができる場合 91/附款の種類 92/附款の争い方 93

第11講 行政行為と裁量の概念  〈畠山武道〉 95

[1] 覊束行為と裁量行為の区別  96

裁量行為とは 96/覊束行為と裁量行為 97/要件裁量と効果裁量 97/覊束行為と裁量行為の実際の違い 98

[2] なぜ、行政庁に裁量権が認められるのか  98

[3] 覊束行為と裁量行為の区別の基準  99

裁量が認められる場合 99/両者の区別は相対的で、裁量行為にも法的規制が及ぶ 100

第12講 行政裁量と司法審査  〈畠山武道〉 103

[1] 裁量審査に関する原則  104

行政裁量は無制限ではない―逸脱・濫用基準 104/人身・人権にかかわる裁量権の行使 104/民有地を公園区域に指定する行為―林試の森事件 105

[2] 手続に着目した審査  105

裁量権行使の際の手続の重要性―個人タクシー事件 106/審議会のする聴聞のあり方―群馬中央バス事件 106/行政手続法への発展 107

[3] 判断の方法・過程に着目した審査  107

判断過程審査の枠組みを示した日光太郎杉事件 107/最近の公共事業をめぐる裁判 108/最高裁も判断過程審査を肯定―小田急高架化事件本案判決 109

第13講 行政行為の取消しと撤回  〈岸本太樹〉 111

[1] 違法・不当な行政行為を是正する方法  112

[2] 行政行為の取消し  112

行政行為の取消しとは 112/職権取消しと法律の根拠、取消権者 113

[3] 行政行為の撤回  113

行政行為の撤回 113/どのような場合に撤回がなされるか 114/撤回と法律の根拠、撤回権者 115

[4] 取消し・撤回の制限  115

職権取消しの制限 116/争訟取消しの制限 116/撤回の制限 117

第14講 行政行為の取消しと無効  〈岸本太樹〉 119

[1] 違法な行政行為とその救済―取消訴訟  120

[2] 無効な行政行為の認定―救済の機会の拡大  120

[3] 無効な行政行為の判定基準  121

裁判所が、無効な行政行為を認めたがらない理由 121/最高裁の見解―重大・明白説 122/重大説 123/重大・明白説の例外を認めた最高裁判決 124/具体的価値衡量説 125

第15講 義務の履行―行政目的の実現手段―  〈鈴木 光〉 127

[1] 行政上の強制執行  128

行政上の義務とその履行の確保 128/義務履行確保の仕組み、種類 128/行政上の強制執行と法律の根拠 128/民事上の強制執行制度の利用 129

[2] 行政代執行  129

行政代執行の意義、対象 129/代執行手続 130

[3] 直接強制、執行罰、行政上の強制徴収  130

直接強制 130/執行罰 131/行政上の強制徴収 131

[4] 間接的強制手段  132

行政指導 132/氏名の公表 132/公共サービスの停止 133

[5] 即時強制  133

即時強制とその法的根拠 133/即時強制と直接強制 134

[6] 行政罰  134

行政刑罰 134/秩序罰 135

第16講 行政計画・行政契約  〈鈴木 光〉 137

[1] 行政計画とはなにか  138

計画とはなにか 138/行政計画の種類 138

[2] 計画相互の関係  139

[3] 計画策定のための手続  139

計画に対する住民の意見の反映 139/計画策定のためのさまざまな手続 140

[4] 行政計画を争えるか  140

行政計画に拘束力はあるのか 140/行政計画を裁判で争えるか141

[5] 行政契約の意義  142

[6] 行政契約の種類  142

行政に必要な物資の購入、公共事業契約 142/給付契約 143/行政規制に代わる契約 143/地域管理のための契約 144

[7] 行政契約の法的な規制  144

行政契約の締結と法律の根拠 144/行政契約と平等原則、比例原則 145/行政契約の手続による規制 145

第17講 行政指導  〈鈴木 光〉 147

[1] 行政指導の法的性格  148

[2] 行政指導が多くなされる理由  148

行政指導のメリット 148/行政指導のデメリット 149

[3] 行政指導と法律の根拠  149

[4] 行政指導の限界  150

ゆきすぎた行政指導とは 150/指導に従わないことを理由とする許認可の留保 151

[5] 行政指導と行政手続法  152

第18講 行政手続・情報公開  〈畠山武道〉 155

[1] 行政手続の必要性、重要性  156

事前手続の必要性 156/行政手続を重視する裁判 156

[2] 行政手続法  156

行政手続法の制定 156/申請に対する処分 157/不利益処分をしようとする場合の手続 157/行政指導 158/届出 158/意見公募手続等 159

[3] 行政手続条例  159

[4] 情報公開法、情報公開条例  159

情報公開の必要性、目的 159/開示請求者、開示の目的となる文書 160/不開示文書 160

[5] 個人情報保護法、個人情報保護条例  161

個人情報保護の必要性 161/個人情報の利用制限、利用目的の明示、開示・訂正の請求 161

第19講 行政上の不服申立て  〈小川一茂〉 163

[1] 行政上の不服申立て制度  164

行政上の不服申立て制度の概要 164/行政上の不服申立て制度の目的 164/不服申立ての前置、異議申立ての前置 165/不服申立ての種類、申立て先の行政庁 165

[2] 不服申立ての提起  166

不服申立ての対象事項 166/不服申立てができる者(不服申立適格) 167/不服申立てができる期間 167/教示制度 168

[3] 不服申立ての審理手続、裁決  168

要件審理と本案審理 168/執行停止 169/審理手続の特徴 169/新制度による審理手続 170/裁決 171

第20講 国家賠償法(1)  〈小川一茂〉 173

[1] 国家補償  174

国家補償の意義 174

[2] 国家賠償法における責任  175

国家賠償法の沿革 175/国家賠償法1条と国・公共団体の責任 175

[3] 公権力の行使と国家賠償(国家賠償法1条)  176

「国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員」とは 176/「その職務を行うについて」とは 177/「故意又は過失によつて」とは 178/「違法に」とは 179/損害の発生と因果関係 180/公務員の個人責任 181

第21講 国家賠償法(2)  〈小川一茂〉 183

[1] 営造物管理責任(国家賠償法2条)  184

「営造物管理責任」とは 184/営造物管理責任の性質―無過失責任 184

[2] 国家賠償法2条の適用  185

「公の営造物」とは 185/「設置・管理の瑕疵」とは 186/「通常有すべき安全性」と責任の限界 186/水害と国家賠償法2条 187/道路と河川とで責任の範囲が違う理由 188/供用関連瑕疵(機能的瑕疵) 189

第22講 損失補償・国家補償の谷間  〈小川一茂〉 191

[1] 損失補償  192

損失補償とは 192/損失補償の根拠 192

[2] 損失補償を受けることができる場合  193

財産権の制限と補償の必要 193/特別の犠牲の意味 194/損失補償の内容 194

[3] 国家補償の谷間と結果責任  195

国家補償の「谷間」の存在と結果責任 195/国家補償の谷間の埋め方 196

第23講 行政事件訴訟制度  〈下井康史〉 199

[1] 行政事件訴訟の全体像  200

行政事件訴訟法は、どんなことを決めているのか 200/どんな不服についても裁判で争えるわけではない 201/行政に対するどんな不服でも行政訴訟で争うわけではない 201/行政事件訴訟法の訴訟類型 202

[2] 抗告訴訟  202

抗告訴訟は、行政処分を争うための訴訟 202/抗告訴訟の中心は取消訴訟 203/抗告訴訟は6つに限られない 204

[3] 当事者訴訟  204

当事者訴訟は、処分以外の行為を争うための訴訟 204/形式的当事者訴訟(行政事件訴訟法4条前段) 205/実質的当事者訴訟205/実質的当事者訴訟の活用 206

[4] 民衆訴訟と機関訴訟  207

民衆訴訟 207/機関訴訟 207/主観訴訟と客観訴訟 208

第24講 取消訴訟の提起  〈岸本太樹〉 211

[1] 取消訴訟の対象―処分性  212

公権力の行使の意義 212/内部的行為 213/法律・命令、条例・規則 213/行政計画―変更された青写真判決 214/行政指導214

[2] 不服申立前置  216

[3] 原処分主義  216

[4] 出訴期間  216

[5] 被告適格  217

[6] 裁判管轄  217

第25講 原告適格、訴えの利益  〈岸本太樹〉 221

[1] 原告適格とはなにか  222

原告適格は広くも、狭くもなる 222/原告適格があるかどうかは、法律の規定によって判断する 222

[2] 原告適格の判断基準  223

処分の相手方には原告適格が認められる 223/事実上の利益、反射的利益 223/一般的公益、個別的利益 224

[3] 原告適格に関する多様な判決  225

ラクダが針の穴を通るほうがやさしい 225/最高裁は、原告適格の範囲を少しずつ拡大 225/行政事件訴訟法の改正―解釈規定の導入 226/小田急高架化事件 226

[4] 訴えの利益  227

(狭義の)訴えの利益とはなにか 227/行政事件訴訟法9条かっこ書き 228

[5] 教示制度  229

第26講 取消訴訟の審理・判決  〈岸本太樹〉 231

[1] 要件審理と実体審理  232

[2] 訴訟の審理  232

弁論主義 232/釈明処分の特則―行政事件訴訟法23条の2 233/職権証拠調べ―行政事件訴訟法24条 233/文書提出命令―民事訴訟法219条以下の準用 233/立証責任 234

[3] 訴訟の終了  235

判決の種類 235/事情判決 235

[4] 判決の効力  236

取消判決の効力 236

第27講 無効等確認訴訟・当事者訴訟・争点訴訟
   〈岸本太樹〉 239

[1] 無効な行政行為とその救済  240

[2] 無効等確認訴訟  240

無効等確認訴訟の訴訟要件 240/無効等確認訴訟は必要なのか241/難解な条文が混乱の原因(行政事件訴訟法36条) 241/裁判所はどう考えているか 242

[3] 争点訴訟・当事者訴訟  243

無効等確認訴訟は補佐役 243/争点訴訟 244/処分の無効を争点とする実質的当事者訴訟 244

第28講 不作為の違法確認訴訟・義務づけ訴訟・差止訴訟・仮の救済  
    〈岸本大樹〉 247

[1] 不作為の違法確認訴訟  248

訴訟を起こすための条件(訴訟要件) 248/訴訟で勝訴するための条件(本案勝訴要件) 248

[2] 義務づけ訴訟  249

法律の定める訴訟として明記 249/申請型義務づけ訴訟 249/非申請型義務づけ訴訟 250

[3] 差止訴訟  251

[4] 仮の救済  252

仮の救済の必要性 252/執行停止 253/内閣総理大臣による異議 254/仮の義務づけ・仮の差止め 254

第29講 地方自治の仕組み(1) ─ 地方公共団体の組織と活動 ─
     〈及川敬貴〉 257

[1] 地方公共団体とその活動  258

地方公共団体の種類と要素 258/地方公共団体の事務―自治事務と法定受託事務 258/地方公共団体の権能 259/条例制定権の範囲 260

[2] 地方の行政組織  261

地方行政組織の特徴 261/議会 262/執行機関 262

[3] 地方公共団体と住民  263

住民 263/選挙権と被選挙権 264/直接請求 264

[4] 住民監査請求と住民訴訟  265

住民監査請求 265/住民訴訟 266

第30講 地方自治の仕組み(2) ─ 行政主体間の法関係 ─  
    〈及川敬貴〉 269

[1] 国・地方間関係と事務論  270

中央集権型モデルと機関委任事務 270/ 地方分権改革と役割分担原則 270/新しい事務論―自治事務と法定受託事務 271

[2] 地方公共団体に対する国の関与  272

国の行政的な関与 272/紛争処理の仕組み 273/その他の行政的関与 274

[3] 地方公共団体相互の法関係  275

都道府県と市町村 275/都道府県の行政的関与 276

行政不服審査法案条数対照表  279

判例索引  281

事項索引  285


執筆者紹介

〈編著者〉

畠山 武道(はたけやま たけみち)

早稲田大学大学院法務研究科教授

  第4講、第7講、第8講、第9講、第10講、第11講、第12講、第18講執筆。

下井 康史(しもい やすし)

新潟大学大学院実務法学研究科教授

  第1講、第2講、第3講、第5講、第23講執筆。

〈執筆者〉

及川 敬貴(おいかわ ひろき)

横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授

  第6講、第29講、第30講執筆。

小川 一茂(おがわ かずしげ)

神戸学院大学法学部准教授

  第19講、第20講、第21講、第22講執筆。

岸本 太樹(きしもと たいき)

熊本大学法学部准教授

  第13講、第14講、第24講、第25講、第26講、第27講、第28講執筆。

鈴木  光(すずき ひかる)

北海学園大学法学部准教授

  第15講、第16講、第17講執筆。


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