ことばは人を育て、未来をきりひらく知の源です。三省堂はことばをみつめて120余年 サイトマップお問い合わせプライバシーポリシー
三省堂 SANSEIDOトップページ 三省堂WebShop辞書総合サイト Wrod-Wise Web教科書総合サイト ことばと教科
辞書教科書電子出版六法・法律書一般書参考書教材オンラインサービス
書名検索漢字かな著者名検索漢字かな詳細検索
新刊・近刊案内
メディアでの紹介
本の注文
名入れ辞書
自費出版
品切れのご案内
新刊NEWS
「ぶっくれっと」アーカイブ
会社案内
三省堂印刷
三省堂書店へ
三省堂書店はこちら
声に出して読めない日本語。
「ほぼ日刊イトイ新聞」
(『大辞林』タイアップ・サイト)
  日本昔話ハンドブック


日本昔話ハンドブック

稲田浩二・稲田和子 編

1,680(1,600)円 A5変 272頁 978-4-385-41041-8

一冊で「日本の昔話」のすべてがわかる、最も正確で新しい小事典。昔話の誕生から今日に至る歴史、地域比較・国際比較、代表的昔話200のあらすじと背景、昔話の普及活動等を体系的に解説。図版も多数収録。昔話の誕生から今日に至る歴史、地域比較、世界の昔話との国際比較、代表的昔話200のあらすじと背景の解説、昔話の普及活動等を体系的に説明。貴重な図版も多数収録している。

執筆者は稲田浩二(第一部1・2・3・5)、前田久子(第二部)、山根尚子(第二部)、福嶌 志(第二部)、稲田和子(第三部1)、筒井悦子(第三部2)、河田則子(第三部3)、鵜野祐介(第一部4・第四部)。

2001年 7月10日 発行

はじめに 目次 昔話タイプ(話型)について 見本ページ・写真 ハンドブック・シリーズ
 日本昔話百選 改訂新版(編者略歴はこちらを参照)  世界昔話ハンドブック



●はじめに

 私たち日本人は、だれもがもの心つくと、祖父母や父母たちから、「桃太郎」や「かちかち山」のような昔話を聞かされて、人生や文学の扉をひらいてきた。

 その日本の昔話が二十世紀の後半にいたって、かつてない大きな転機を迎えた。囲炉裏ばたやこたつの中での、昔語りの情景がいっせいに消え失せたのである。しかし、昔話は本当に消えてしまうのだろうか。それとも、少し変わった形で生きつづけ、生かされつづけるのだろうか。

 この本ではまず、日本昔話のありのままの姿を伝えたい。およそ一千種の日本の昔話タイプとはどんなものか。それはなぜ心をひきつけるのか。それはいつから語られはじめたのか。また、さまざまな文学や芸能や他の民族の昔話とどのようにつながっているのか。

 たとえば、枯れ木に花を咲かせる「花咲か爺」は、日本列島の本土にしか伝えられていないが、あの小判を掘り当てさせた犬は、アジア大陸の漢族・朝鮮族・ベトナムなどの昔話にも登場して、そこでは鋤で田畑を耕している。日本の昔話は個性的であり、また国際的なのである。

 この本は、現代の日本昔話に焦点を合わせて、遠い過去や世界を眺めようと志した。読者のみなさんは、どうかこの本のどこからでも、興味のむくところからお読みくださればよいのです。

稲田浩二



●目  次

第一部 日本昔話への招待

1.日本昔話とは何か
2.日本昔話の国際性
3.古典の中の昔話
4.昔話研究史
5.日本昔話の分布地図

第二部 日本昔話二百選−あらすじと解説

(タイプ別に200話をとりあげ、スト−リ−の概説と解説)

第三部 日本昔話の継承と普及

1.日本昔話の継承
2.スト−リ−テリング
3.昔話(民話)をテ−マにした施設と活動

第四部 資料編

昔話の用語
日本昔話資料集目録
日本昔話文献目録

本書に掲載している図版の出典一覧
索引



●昔話タイプ(話型)について

 昔話でいうタイプとは、語り手が語る個々の昔話のことではなくて、ある民族が伝える昔話を、その形態によって分類し、まとめた筋をいう。

 「犬むかし」(「花咲か爺」など)というタイプを例にすると、このタイプの主役は必ずしも犬でなくて、猫でも亀でもよい。またそのフィナーレは、枯れ木に花が咲くことがなく、樹木のこずえから小判が降ってきてもよい。肝心なのは、話の中に「殺された神秘な動物(犬など)が、霊妙な樹木に生まれ変わって生える」という部分(タイプの核心となるモチーフ)が備わっていることである。語り手が昔話を語るとき、この部分は普通、聞き伝えた内容を大切にして、なるべく変えないように聞き手に伝える。ただしこれ以外の部分(タイブの構成モチーフ、自由部分)は、自分の気の向くままに自由に語ることも少なくない。

 昔話をタイプという点でみると、ある民族において認められるタイプが他の民族でも同じように伝わっており、また、現在伝わっているタイプが、昔の古典や絵画などの内容にも共通していて、昔話タイプの国際性や保存性を示している。

 なお本書で用いている「IT」の記号は、稲田浩二が日本民族の昔話で認定したタイプの略号で、「昔話タイプ・インデックス」(『日本昔話通観』28に収載)には1211のITタイプが収載されている。



●見本ページ・写真

見本ページ1
見本ページ2
語りの風景写真

このページのトップへ