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  日本語音声学入門 改訂版


日本語音声学入門 改訂版

斎藤純男(よしお)著

2,000円 A5 216頁 978-4-385-34588-8

音声の世界地図を得られる入門書!なじみのある言語を例に、音声全般についての基本的知識が学習できる。日本語を中心として8言語の音声例を掲載。理解を深める「コラム」「学習案内」も充実。「7言語対照音声学基本用語一覧」付き。待望の改訂版。

1997年11月10日 初版 発行
2006年 4月10日 改訂版 発行

お詫び

著者略歴 改訂版の序 はじめに(初版) 目次

見本ページ 1 (40・41頁) 見本ページ 2 (146・147頁) 見本ページ 3 (187頁)




●お詫び

★8刷(2011年11月25日)訂正について

下記の通り誤記が見つかりました。
お詫びを申し上げますと同時に、訂正をお願い申し上げます。

・210頁 IPA(国際音声記号)2005年改訂版

「子音(肺臓気流)」図下説明

記号が2つ並んでいるものは、右が有声音、左が無声音(誤)

→マス目の右側が有声音、左側が無声音(正)

「母音」図下説明

マス目の右側が有声音、左側が無声音(誤)

→記号が2つ並んでいるものは、右が円唇、左が非円唇(正)

・211頁 柱

IPA(国際音声記号)1993年改訂・1996年修正版(誤)

→IPA(国際音声記号)2005年改訂版(正)




●著者略歴

斎藤純男(よしお)

1958年1月、東京都世田谷区に生まれる。1976-84年、東京外国語大学でモンゴル語学、音声学、言語学をまなぶ。1980-81年、インデイアナ大学(米国)でアルタイ諸言語・諸民族についてまなぶ。その後、東北大学教養部などをへて、現在、東京学芸大学で日本語や音声学をおしえる。その間、1987年、東北師範大学(中国)で日本語をおしえ、1999年、ルンド大学(スウェーデン)で研究をおこなう。専門は、音声学、アルタイ言語学。
著書に「中期モンゴル語の文字と音声」(松香堂、2003)など、分担執筆の著書に「コンピュータ音声学」(「第3章音調の分析」、おうふう、2002)、「音声・音韻」(「第1章 現代日本語の音声」、朝倉書店、2003)、「新版 日本語教育事典」(大修館書店、2005)などがある。




●改訂版の序

 どの言語の音声について学ぶ場合でも、人間が発することのできる音声全般についてある程度知っていなければ、その言語の音声を充分に理解することはできない。音声変化によってそれまでその言語に存在しなかった音が現れたといった場合にも、音声全般についての知識がないとそれを理解することはできない。発音教育においても、教師が自分の教えている言語の音声しか知らなければ、学習者の発した音がどういうものか分からず、発音矯正のための対策もたてられない。

 このような理由から、本書『日本語音声学入門』は、内容的には「日本語に重点をおいた一般音声学の入門」として執筆した。比較的平易な表現で説明をしたためか、多くの音声学や言語学の授業でテキストないし参考図書として使用していただいてきたが、刊行後8年が過ぎた今、一部に手を入れ、「7言語対照音声学基本用語一覧」を巻末に加えて、改訂版を出すことにした。

 多くの音声学書がそうであるように、本書でも記号や専門用語が多く出てくるが、重要なのは「原理」である。記号や用語はすぐに覚えられなくても索引を利用すれば出てきたところに立ち返って再確認することができるので、それらに気をとられて大切な原理の理解がおろそかになることのないよう気をつけていただきたく思う。

 音声学は紙の上だけで学べるものではないので、説明においては実際の言語で使われている音声の例を示したが、比較的なじみのある言語からと考え、例はできるだけ日本語ならびにテレビ・ラジオの語学講座で学ぶことができる外国語からとるようにした。しかし、本書の初版が出たころと異なってインターネットの利用が一般化した現在では、さまざまな音声を簡単に聞くことができるようになったので、巻末の「学習案内」に紹介したいくつかの音声学関連のサイトにアクセスしていただくとよいだろう。

 なお、本書改訂版では初版と同様、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国、中華人民共和国吉林省延辺朝鮮族自治州などで話されている言語の、純粋に言語学的な名称として「朝鮮語」を使用した。「韓国語」と言うと大韓民国に限定されてしまうからである。(ただし、巻末の「学習案内」などであげた著作については、韓国の正書法で書かれたもののみなので、それらについて言う場合には「韓国語」という呼称を使用した。)

 今回変更を加えた箇所の一部には、何人かの方からいただいたコメントが反映されている。今回は時間的な制約からすべてに対応することはできなかったが、どのコメントもありがたかった、というひとことを述べて、感謝の意を表したい。

2005年11月
斎藤純男



●はじめに(初版)

 どの言語の音声について学ぶ場合でも、人間が発することのできる音声全般についてある程度知っていなければ、その言語の音声を充分に理解することはできない。それは、とりまく国際情勢についての知識なしに、ある国の政治や経済が理解できないのと同じである。また、音声変化が起こった結果、それまでその言語には存在しなかった音が現れた、といった場合にも音声全般についての知識がないと理解できない。さらに、語学教育においても、学習者が誤った発音をした場合、教師が自分の教えている言語の音声しか知らなければ、学習者の発した音がどういうものかわからず、発音矯正のための対策もたてられない。

 このような理由から、本書『日本語音声学入門』は、内容的には「日本語の音声学の入門」ではなく「日本語に重点をおいた一般音声学の入門」として執筆した。本書を読むことによって、人間が発する音声のいわば世界地図が得られると同時に、日本の拡大図も見ることができるようになっている。だが、本書は入門書であって、得られる地図は粗い。本書読了後、詳細図を見たくなった、という読者は、本書の終わりに紹介してある書物や論文に目を通していただきたい。

 多くの音声学書がそうであるように、本書でも音声を記述するにあたって現在世界的に最も普及している記号、すなわち国際音声学会が定めた国際音声字母を使用しており、記号や専門用語が多く出てくるが、重要なのは「原理」であるから、それらに気をとられて原理の理解がおろそかになることのないよう気をつけて読み進んでいっていただきたい。記号や用語はすぐに覚えられなくても索引を利用すれば出てきたところに立ち返って再確認することができる。説明は、音声学について予備知識のない人でも一般の高校レベルの知識があれば理解できるように、なるべく平易にするようにつとめたつもりである。

 本書の説明において示した実際の言語で使われている音声の例は、できるだけ身近で聞くことができる言語、すなわち、日本語ならびに日本のテレビやラジオの講座で学ぶことができる7言語(東から朝鮮語・中国語・ロシア語・ドイツ語・イタリア語・フランス語・英語)から採るようにした。これは、出てきた音声が実際にどういうものであるかを自分になじみのある言語の例を手がかりとして理解してもらうためである。知らない言語の発音を覚えろという意味ではない。各言語の発音は標準的なものを選んだが、同じ言語でも話し手の年代等によって多少異なったりもするので、あくまでもめやすである。自分の知らない言語に現れる例について知りたい読者には、テレビ・ラジオの語学講座や市販のテープ類を参考にしていただくという方法もあるが、「学習案内」に示したいくつかの方法を使えば、国際音声字母が表す音のサンプルが無料もしくは非常に安価に入手できるので、ためされるとよいと思う。

 本書を書くにあたっては「参考文献」欄に示した多くの方々の業績を参考にしたが、入門書としての性格上、本文中での注記はすべて省略させていただいた。この点、ご了解いただきたい。

 最後に、本書執筆のきっかけを作ってくださった日向茂男さん、同じ音声学を専門とする研究者の立場から原稿の一部に目を通してくださった助川泰彦さん、専門分野は異なるが、本書の教科書としてのわかりやすさ・読みやすさという点から原稿に対して意見を言ってくださった島田めぐみさんと妻の裕美に感謝する。また、これまで発音の確認や録音に快く応じてくれた世界各国・各地域からの留学生諸君にもお礼を述べたい。それから、三省堂編集部の飛鳥勝幸さんには本書の企画・編集で最初から最後までお世話になった。ここに記して感謝の意を表したい。

斎藤純男



●目  次

改訂版の序  1

1章 音声と音声学  7 1. 音声学  7 2. 音声器官  9 3. 音声記号  14

2章 単音  17 1. 単音とその産出  17 2. 子 音  19 2.1. 分 類  19 2.1.1. 調音の場所による音の種類  19 2.1.2. 調音の方法による音の種類  21 2.2. 調音音声学的記述  24 2.2.1. 肺臓気流を用いる子音  24 2.2.2. 喉頭気流を用いる子音  57 2.2.3. 軟口蓋気流を用いる子音  59 2.2.4. 二重調音、二次的調音など  61 3. 母 音  72 3.1. 分 類  72 3.2. 調音音声学的記述  75 3.2.1. 基準となる母音  75 3.2.2. さまざまな特徴  79 4. 現代共通日本語の単音  84 4.1. 母 音−1  84 4.2. 子 音  86 4.3. 母 音−2  95

3章 音節とモーラ  97 1. 音 節  97 1.1. 音節とは何か  97 1.2. 音節の音声学的説明  97 1.3. 音節の境界  100 1.4. 音節の構造  100 2. モーラ  102

4章 アクセント  105 1. アクセントとは何か  105 1.1. ピッチとストレス  105 1.1.1. ピッチアクセントとストレスアクセント  105 1.1.2. アクセントとトーン  107 1.1.3. アクセントのタイプ  109 1.2. 固定アクセントと自由アクセント  111 2. 現代共通日本語のアクセント  113 2.1. 共通語アクセントの特徴−1  113 2.2. 日本語アクセントの表記法  116 2.3. 共通語アクセントの特徴−2  118 2.4. 日本語諸方言のアクセント  122

5章 イントネーション  125 1. アクセントとイントネーション  125 2. 現代共通日本語のイントネーション  127 2.1. 句のはじめと終わりに特徴的なイントネーション  127 2.1.1. 句末のイントネーション  127 2.1.2. 句頭のイントネーション  129 2.2. 句全体にかかわるイントネーション  131 2.2.1. 自然下降(デクリネーション)  131 2.2.2. 文法構造とイントネーション  131 2.2.3. 句を構成する語のアクセント型とイントネーション132 2.2.4. 強調とイントネーション  133 2.2.5. 感情とイントネーション  134 3. 他の言語のイントネーション  134

6章 リズム  137 1. 強勢リズム  137 2. 音節リズム  138

7章 ポーズ  141

8章 速さ  143

9章 強調と音声  145 1. プロミネンス  145 2. インテンシティー  148

10章 音声の物理と心理  149

11章 音素と音素論  157 1. 音 素  157 2. 音素分析  159 2.1. 音素設定の基準−1「分布」  159 2.2. 音素設定の基準−2「音声的類似」  161 3. 弁別的特徴  162 コラム 1 のどのふるえ  10 2 破裂音についてもうすこし  36 3 はじき音について  40 4 舌唇音  56 5 息もれ声  69 6 音の名称  72 7 日本語の母音の仮名表記  85 8 いわゆるガ行鼻音  88 9 日本語のウ  93 10 文法とトーン  110 11 トーンとストレスを表す記号  110 12 境界を表す記号  112 13 イントネーションを表す記号  130 14 ダウンドリフト、ダウンステップ、アップステップ  132 学習案内  163 主な参考文献  168 記号一覧(子音) 172 (母音) 180 (補助記号など) 181   新旧IPA(国際音声記号)対照表  184 7言語対照 音声学基本用語一覧  186 索引   事項索引  200 記号索引  208 IPA(国際音声記号)1993年改訂・1996年修正版  210

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