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学びを創る
国語教室1・2

学びを創る国語教室
(写真は「1」)

東京学芸大学附属学校研究会国語部 編著/宮腰賢・鈴木ニ千六 監修

1 総合化と基礎・基本

2,200円 A5 192頁 978-4-385-36055-X (品切)

2 情報能力とコミュニケーション能力

2,200円 A5 200頁 978-4-385-36056-X (品切)

これからの国語教育の方向を、「総合学習」「基礎・基本」「情報」「コミュニケーション」の四つ視点から、実践を通して問いかける。教室を文化創造の場としてとらえ、学びを変革していくための多様な視座を提案する。

2001年2月20日 発行



●【知恵と課題の共有(巻頭文)】

宮腰 賢

 個に応じた教育ということになると、学習者ひとりひとりの「今」が教師に見えていなければならない。一学級四十名の児童・生徒の興味・関心は多様であり、国語学習上のつまずきもまた多様である。ときには四十とおりの興味・関心、四十とおりのつまずきに対処しなければならない。たいへんなことである。一日二十四時間の全部をあてても、ひとりの教師では対処しきれない。

 それぞれの教師には、それぞれの体験による貴重な知恵の集積がある。もとより教室の児童・生徒のひとりひとりを見つめることが絶対の前提ではあるが、それぞれの教師の体験による知恵に学ぶことができはしないか。

 十三ある東京学芸大学教育学部附属学校園の国語科の教官が一堂に会する附属合同研究会国語部会の席で、共同研究の成果をとりまとめようとの発議があったのは、五年前のことである。それぞれに自立した研究者であり、すぐれた実績家である教官が課題を共有し、共同研究を推進することによって得られる成果はきわめて大きなものになるであろうと予測されたからである。

 十三校園には、十三校園ごとの研究課題があり、世田谷・小金井・大泉・竹早の四地区には、地区ごとの研究課題がある。これまで、こうした研究課題とのからみで国語科の研究が進められてきた。したがって、国語科としての課題を共有し、共同研究を推進するには、想像以上の困難があった。五年間の年月が必要であったのは、このせいである。

 それぞれの校園、それぞれの地区の課題は、いずれも児童・生徒の実体を踏まえた緊要なものである。そのからみで国語科として取り組んだ研究課題もまた、「今」の時点での緊要なものである。ここで発見された知恵が共有されることで、個に応じた国語科の教育の展望が広がることになれば、たいそうありがたいことである。



●【あとがき】

 東京学芸大学附属学校研究会国語部では、長い間、研究成果を研究紀要などにまとめてきました。本書の企画は、そうした実践的な研究の成果をより多くの方に読みやすい形で発信しようという意図ではじまりました。特に授業実践を、今日的な課題と照らし合わせて、二冊にまとめました。

 第一巻は「総合」と「基礎・基本」をキーワードに実践をとらえました。第二巻は「情報」と「コミュニケーション」をキーワードにまとめました。普段の実践は、教材を読み、文章を書き、課題を巡って話し合ったりする授業の繰り返しになりがちです。しかし、それぞれの授業で「どのようなことばの力を育むか」を明確にし、そのねらいを焦点化することで、一時間一時間の授業の組み立てや単元の構想、年間計画、国語科全体のカリキュラム作りなどを考える視点になるのではないかと考えています。新学習指導要領の全面実施を前に、「総合的な学習の時間」などを巡って相当な混乱を来しています。国語科も同様に領域変更や内容の削減、時数減などと共に指導観の転換が迫られています。本書では、実践を「単元の構想と子どもの姿」、子どもの「学びの実際」、その「学びの成果と課題」としてまとめました。子どもの学びの姿をしっかりと受け止めていくことの重要さを強調したつもりです。

 この企画のきっかけを作っていただき、気長にご指導いただいた宮腰賢先生、鈴木二千六先生はじめ大学の国語教育研究室の先生方、最後までご迷惑をかけ続けた三省堂の五十嵐伸編集長に、本当に感謝申し上げます。そして多くの読者の方に東京学芸大学附属学校研究会国語部の実践研究をご覧いただき、御批判、御批正を仰ぎたく思います。

2001年2月

東京学芸大学附属学校研究会国語部編集委員会



【1 総合化と基礎・基本/目次】
1章 子どもが創る総合的学習 1 カルタをつくろう 宮崎佐智子(竹早小) 2 クラスのみんなでチャボを育てよう 野中三恵子(世田谷小) 3 紙で広がる私の世界 増田好範(世田谷小) 4 単元「手紙の機能と形」 笠井正信(世田谷中) 5 自由研究課題の成果をプレゼンテーションしよう 鈴木健一(竹早中) 6 言葉遣い批判と「正しい」言葉遣い 鈴木仁也(附属高) 7 帰国子女が学ぶ手紙文 丹和浩(附属大泉高) 2章 学びを支える基礎・基本の学習 1 話し合いで大切なことをみんなで見つけよう 中村和弘(世田谷小) 2 自分だけの台本を作ろう 秋元恵(世田谷小) 3 言葉への関心を高める 赤荻顕子(竹早中) 4 外国の文学作品を友だちに紹介しよう 川崎正夫(竹早中) 5 俳句の世界を探検しよう 石井健介(小金井中) 6 音声の働きやしくみを知る 愛甲修子(大泉中) 7 テレビ番組の内容を的確に聞き取り意見交換をしよう 中田嘉種(附属大泉高) 3章 総合的な学習を創り出す国語教育の課題   総合的な学習と国語学力 大熊徹(大学)



【2 情報能力とコミュニケーション能力/目次】
提言 豊かな言語表現能力としてのコミュニケーション能力 鈴木二千六(大学) 1章 情報力を育む国語学習 (1)情報を読む 1 『ごんぎつね』百科事典を作ろう 小山恵美子(大泉小) 2 伝記を読んで伝記を書こう 井上善弘(小金井小) 3 敬語について考えよう 石川直美(大泉中) (2)伝統文化を探る 1 あやとりを教えてあげよう 栗原健(大泉小) 2 斎藤茂吉と『万葉集』の「東歌」 田中成行(小金井中) (3)コンピュータを活かす 1 国語教室にパソコンを導入する 工藤哲夫(大泉中) 2 パソコン教室のLANを活用した相互交流の実践 荻野勝(世田谷中) 3 ホームページを活用した授業の構想 佐久間俊輔・山下直(附属高) 4 マクロを利用した漢文指導の実践 山根政博(附属大泉高) 2章 コミュニケーション能力を育む国語学習 (1)認め合い励まし合う 1 子どもが話すことの楽しさを実感し、コミュニケーションの力を伸ばす学習                       長崎秀昭  (小金井小) 2 レッツ「バトル・トーク」 田子澄子(小金井小) 3 実感の伴ったコミュニケーションを目指す「基礎国語」の実践 杉本紀子(附属高) (2)ともに創る 〜 1 ぼくたちわたしたちのあそびにおいでよ 小谷瑞佳(小金井小) 2 星新一の世界を探る 余郷和敏(竹早小) 3 『いちご同盟』をめぐって 松原洋子(小金井中) 3章 情報能力・コミュニケーション能力を育む国語教育の課題 1 情報能力と国語教育 根本正義(大学) 2 コミュニケーション能力と国語教育 千田洋幸(大学)

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