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ライフワーク発見法

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鈴木 隆 著

1,700円 四六 256頁 978-4-385-35751-X (品切)

仕事に追われつづけてきた日本のビジネスマンの生き方を,改めて考え直すための本。ライフワークの定義から類型分析,具体的な事例紹介まで克明に紹介。充実した人生を送るための二足のワラジ人のすすめ。

1997年 5月30日 発行


●著者紹介

鈴木 隆(すずき・たかし)

1946年、山形市生まれ。

70年、大修館書店に入社。研究開発部・編集部に籍をおき、新分野の企画・編集にあたる。84年に退社し、書物学の専門出版社タングラムを創立。同年、横浜学を提唱し、市民のライフワークの場を創出。 88年、ライフワーク総合研究所を設立。ライフワークと地域学に関する執筆・講義・講演は多数。著書「横浜を楽しむ方法」、編書『「言海」完結祝宴の全記録』など。現在、(株)タングラム代表取締役、ライフワーク総合研究所代表。「横浜学」を考える会事務局長。

<連絡先>横浜市神奈川区六角橋3-24-6

 株式会社タングラム・ライフワーク総合研究所のHP


●【事例】(第4章より)

二足のワラジ人に学ぶ

◆短歌を作る 心に響くテーマの発児/◆探偵小説を読む 実在する架空の世界/◆カヌーを漕ぐ 尺取り虫方式の時間貯蓄学/◆野鳥を観察する ミクロコスモスの発見/◆野鳥を守る 夫婦でボランティア活動/◆百名山に登る 山嫌いの男の話/◆写真を撮る 東京下町探訪の魅力/◆切手を研究する 子供の地図帳の完成/◆大天体望遠鏡を作る 少年時代の夢の実現/◆先物取引を究める 商社マンから大学教授へ/◆ボランティア活動を楽しむ 新しい生き方発見/◆学習の場を作る  ライブラリアンの定年学


●『ライフワーク発見法「仕事」以外の生きがい探し』

「ぶっくれっと」1997.6 NO.124「自著自讃」より

鈴木 隆

 わたしの手元にいささか表紙のくたびれた神山恵三著『孤独なライフワーク』(文藝春秋)という本がある。わたしが初めて「ライフワーク」という言葉とその意味を学んだ本である。以来、ひとりで「ライフワーク学」を構築してみようと考えた。今からすでに三十年前の話である。

 先日、書店で本を探していたら、たまたま瀬戸内寂聴訳『源氏物語』(講談社)の帯のキャッチ・フレーズに目がとまった。そこには大きな文字で「全力傾注のライフワーク」とあった。さっそくポケットにあった紙切れに写しとった。わたしは、新聞や雑誌で「ライフワーク」という文字を発見すると、なぜかとっさにメモをするくせがある(もっともそのメモ紙はいつしか紛失してしまうのだが……)。

 「ライフワーク」という言葉を『オックスフォード英語辞典』(OED)で調べてみると、「畢生(=一生)の仕事。人の全生涯の目標(対象)となる仕事」とある。初出は一八七一年である。

 日本では、だれがこの言葉を最初に用いたかはわからない。荒川惣兵衛著『外来語辞典』(角川書店)などによると、田山花袋が『蒲団』(一九〇七年)の中で「一生作」に「ライフウォーク」とルビをふって使ったとある。

 国語辞典の中には、「ライフワーク」の語義に「畢生の仕事」のほか、「記念碑的な仕事(事業)」や「代表作」を加えるものもある。だが「ライフワーク」の本来の意味にはそのような価値や評価は付与されていないのである。

 わが国では、これまで「ライフワーク」という言葉はおもにある特定の分野の人──科学者・哲学者・芸術家・文学者・作家など──の「仕事」に用いられてきた。だが、最近はそのへんの事情もたいぶ変わりつつある。

 今日、多くのサラリーマンは、日々の「仕事(=ワーク)」をしながら、何か自分の「ライフワーク」を見つけ、そしてそれを時間をかけて上手に育てていきたいと考えている。すでにそのことを実践している人たちも大勢いる。

 「仕事」についての考え方はいろいろあるだろうが、わたしは、前者の「仕事(=ワーク)」を「生計をたてる定年のある仕事」、また後者の「ライフワーク」を「お金では換算できない自分の一生の仕事」と一応定義している。

 とくに「仕事」と「ライフワーク」とのバランスをとり、自分の人生を豊かにしかも深く耕している人たちを、わたしは「二足のワラジ人」とよんでいる。この十年間にわたしが収集した「二足のワラジ人」は、二五〇〇名にものぼる。

 一見、「二足のワラジ人」の生き方は、人それぞれ、百人百様のように見える。だが、それはまったく違う。そのように見えるのは、かれらの選択したライフワークのテーマ(山にたとえれば、山の姿・山容)、方法(登頂ルート)、それに目標(山の高さ・標高)の多様さによるものである。山の高さは、それを選んだ人の志の違い、つまり「知・情・意」の総和の差異(優劣ではない)である。

 「二足のワラジ人」は、人生における自分の現在の位置  ほんとうの自分をよく知っている。人生にはデッドライン(生の締切日)がある。ライフワークをすすめるうえで、このことが一番大切になってくる。

 かれらの生き方をよく調査し、分析していくと、さまざまな共通項──知恵を見いだすことができる。同時に他の人たちが実践の場で活用できる技法をも学ぶことができる。

 今回の本は、終始かれらの知恵や技法に注目し、さらに多数の事例を紹介しながら書きすすめた。ゆえに本書が、これからライフワークを発見しようとする人たちのためのアイデア源──手助けの道具になることを望んでいる。

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