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国語辞典の名語釈

国語辞典の名語釈

武藤康史 著

1,400円 B6変型判 224頁 978-4-385-36094-X (品切)

古今東西の国語辞典の中から、各々の時代を代表する個性的辞書の語釈について、類書との比較、時代背景や当時の流行、楽しいエピソード等を紹介。名語釈誕生のドラマチックな展開が辞書愛好家にはたまらない。

2002年 12月20日 発行



●著者紹介

武藤康史(むとう やすし)

1958年生れ。慶應義塾大学文学部国文学科卒、同大学院修士課程修了。評論家。編書に『明解物語』(三省堂)、里見ク作品集『秋日和・彼岸花』(夏目書房)がある。



●目  次

はじめに

国語辞典で楽器の音色はどのように書かれたか
『大辞典』の笑い声
『辞林』『広辞林』のことわざの解釈
大西巨人と『広辞林』
『明解国語辞典』復刻版に寄せて
『日本国語大辞典』第二版に至る道
『袖珍コンサイス和英辞典』に引かれた日本語の用例

あとがき



●はじめに

 昔からどうも国語辞典に弱いたちで……。

 語釈にやたらと感激してしまう。勝手に目を丸くしたり、腹を抱えたり、膝を叩いたりのしどおしであった。

 そういうのをいろんな辞書からよりぬいて、並べてみたかった。柴田宵曲の『古句を観る』のような書き方にずっと憧れていた。

 しかし、辞書の語釈は「古句」とは違う。そこにどうしても、ほかの語釈とのつながりがある。ほかの辞書とのつながりもある。前後左右を確かめた上でなければ、かるがるしく膝を叩いたりできぬはず。

 そんな思いから本書では辞書史の粗描もこころみたが、広く見渡したものではない。飛び石伝いに進んだだけのもの。それよりも、いろんな話題をトッカカリに語釈そのものを味読して戴ければと念じた。こんな語釈があったのか!

 こんな見出し語や用例があったのか!

 という驚きを、そして喜びを共有して戴ければ……。

 国語辞典の流れはいささかこみ入っている。つたなき筆をもってしては、一度や二度ふれただけではとても安心できなかった。そこで辞書の刊行年などは章ごとに説き改めることにした。しちくどい点、おゆるしのほど。

 辞書からの引用はなるべく原態を生かしたが、書体や記号など、そっくりそのままというわけにも参らなかった。

 引用に際し、漢字の右傍のひらがなのルビは私がつけたもの。かたかなのルビ、漢字の下の丸がっこなどは原文のまま。



●あとがき

 国語辞典について書き散らすようになってから十数年たつ。初めは『新明解国語辞典』の語釈のことなどをよく書いたものだが、そのうち、昔の国語辞典のことをもっと書かなければ、としきりに思うようになった。あまりにも忘れられている。こんな見出し語があり、こんな語釈があったということはもちろん、かつてこんな辞典があった――ということすら忘れられがちだ。

 これが詩歌や小説の場合なら、ごく小部数しか出版されなくとも、ひそやかに語り継がれて名が残るということもあろう。あるいは発掘されて日の目を見ることもあろう。また映画や漫画その他、昔のことを調べにくい領域をめぐってさえ、調べものの手はよく伸びている。

 ところが国語辞典だけは忘れられたままだ。いつの時代にも多くの読者とともにあり、何かにつけて参照され、大事な役割を果して来たはずなのに、時がたつとさっぱり顧みられなくなってしまう。昔のものを手にするだけでも難しい。不思議に歯がゆい世界である。

 この知られざる黄金地帯に足を踏み入れた私としては、ここで見たもの、聞いたものをとりあえず報告したいと思った。周辺のいろんなことと切っても切れない関係にあるのが国語辞典というものだが、まずはその中に載っていること、書いてあることを私は読んでみた。ささやかな発見をお届けしたい。

 本書に収めたもののうち「『袖珍コンサイス和英辞典』に引かれた日本語の用例」「大西巨人と『広辞林』」は「三省堂ぶっくれっと」に、「『辞林』『広辞林』のことわざの解釈」は「學鐙」に、「『日本国語大辞典』第二版に至る道」は「文學界」に、いずれも昨年から今年にかけて載せたもの。それぞれに加筆し、一部は改題した。「『明解国語辞典』復刻版に寄せて」執筆の事情は本文末尾にしるした通り。ほか二篇は書き下ろしである。

 平成十四年十一月十八日

著者

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