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  基礎学力をつける英語の授業


基礎学力をつける英語の授業

斎藤栄二 著   (品切)

2,200円 四六判 272頁 978-4-385-36166-6

明日の授業から使える実践例が満載。2002年から新学習指導要領が実施された。中学校では英語が週3時間になった。今、学校現場において、「基礎学力とは何か」「基礎学力をつけるにはどうしたらよいか」が最も重要な課題の1つとなっている。これらの課題に、具体的な授業例を提示。例えば、英語の教科書にある基本文(キー・センテンス)。これを生徒にいかにして定着させるかを、授業を活性化させるための工夫などの具体的な展開例を示しながら述べている。その際に、それぞれの活動の意味、その活動の良い点と注意点、また現場から出そうな疑問点に対する答などを、対話形式で進めているので非常に読みやすい。

2003年8月20日 発行

ローレル総合英語



●著者略歴

斎藤栄二(さいとう えいじ)

1937年福島県白河市生まれ。福島大学教育学部卒業。ハワイ大学大学院修士課程修了。
小学校,中学校,高等学校教諭,福島県教育センター,桜の聖母短期大学教授,京都教育大学教授を経て,現在,関西大学大学院外国語教育学研究科長。
著書に『英語を好きにさせる授業』(大修館書店 1984),『新しい英語科授業の創造』(共著,桐原書店 1986),『インプット理論の授業』(共著,三省堂 1988、品切れ),『英語授業レベルアップの基礎』(大修館書店 1996),『英文和訳から直読直解への指導』(研究社 1996),『英語授業成功への実践』(大修館書店 1998)などがある。



●まえがき

 今教育界は大きく揺れています。英語教育の世界も例外ではありません。本当の学力とは何かが問われています。新しい指導要領が昨年(2002年)4月から実施されたにもかかわらず,それに先立つ2002年の冒頭に遠山文部科学大臣は「確かな学力の向上のための2002アピール『学びのすすめ』」を発表しました。また同省は指導要領実施直前になって「指導要領に示されたものは最低基準であり,発展的な学習についてはその最低基準をクリアした上で子供の実態に応じて指導してよろしい」と発表しました。学習指導要領は,1961年に国家規準としての法的拘束力をもって以来ずっと上限を示してきたのです。それが下限でもよいと発表したのです。これは前代未聞のことです。なぜこんなことになってきたのでしょうか。それについては第1章で触れたいと思います。

 ただ私たち英語の教師としては,フワフワとした学力ではなく,しっかりとした力をつけてやらなければなりません。このことは指導要領がどう変化しようとも,変化しようのない私たちの責任ではないでしょうか。そこで私は本書を出すことを決意したのです。本書の目的は「生徒にどう学力をつけるか」ということを具体的に示すことです。徹頭徹尾そのことを頭において本書を書きました。私の基本方針は次の3つです。

1.生徒の英語の学力をどう伸ばすか
2.英語を楽しく学ばせるにはどうすればよいか
3.そしてそのためには授業をどう進めるか

に焦点を絞りました。

 教師に対する世の中の見方がますます厳しさを増しています。これからは力をつけることのできる教師が一層求められます。生徒の英語の学力を伸ばせる指導のし方を,一人,一人の英語の先生につけてほしいという強い願いにたって書いた本です。

 ここ20数年間,毎年全国各地の中学校や高等学校の英語教育研究会へ講師として呼んでいただいています。4,5年前までは「生徒にどうコミュニケーション活動をさせたらよいか」といったテーマでの話が求められました。ところが最近は明らかに違った流れが出てきました。

 「先生,私のクラスの生徒は授業の中でコミュニケーション活動やゲームをやらせると,それはそれなりに楽しんでやるんです。インタビュー,ゲームなどにもかなり積極的に参加はします。ところが,中間テストや期末テストで英文を書かせると,かなりいいかげんな文しか書けない。時制も数もしっちゃかめっちゃかという生徒が結構います。これでは入学試験がのりきれるのかどうか正直のところ心配です。どうも基礎となる学力がついていないようなのです。何か方法はありませんか。」

 こういう声うを聞いてきました。私はそういう声にこの本の中で応えようともしたのです。その意味では私が今1番書かねばならないと考えている本です。

 もうひとつ気をつけたことがあります。先生方がますます忙しくなっています。したがって,ちょっとでも時間のある時に,どこからでも読んでいただけるような構成の本にしました。そして読んだらその部分はすぐ「明日の授業に使える」ようにするということを頭に置いて書き進めました。

 なお,本書は「英語を好きにさせる授業」(大修館書店)「英語授業レベルアップの基礎」(大修館書店)「英語授業成功への実践」(大修館書店)の姉妹編です。時間がありましたら合わせて目を通していただけますと,私の考えている英語の授業の全体像が分かっていただけるかと思います。

 あとは,それぞれの先生方の十分な活用を願うのみです。

 最後に本研究は,平成15年度関西大学学部共同研究費において,研究課題『英語プロソデイの習得と指導についての研究』として研究費を受けたものの,成果の一部として公表したものであることを付け加えさせていただきます。

2003年 7月 関西大学 斎藤栄二



●目  次

まえがき

第1章 今なぜ学力が問われているのか

1. どこへ行くのか学力
2. 英語の場合
3. 評価の問題

第2章 キー・センテンスは力を伸ばすために有効な働きをするか

1. なぜキー・センテンスを採り上げるのか
2. 英語の力のある人

第3章 Structure Making ゲーム

1. 方法
2. Structure Making ゲームのねらいと定着方法

第4章 Sentence Making ゲーム

1. はじめに
2. 方法
3. Sentence Making ゲームのねらいと定着方法

第5章 ショート・テストを有効に活用する

1. ショート・テストの実施方法
2. 採点の方法
3. ショート・テストのねらい
4. 学習意欲の活性化
5. ショート・テストの持つ意味
6. ショート・テストと文脈

第6章 内容理解はこうする―Crisscross 方式

1. はじめに
2. Crisscross 方式
3. 内容理解のさせ方

第7章 穴埋め方式

1. 穴埋め方式のやり方
2. 穴埋め方式実施上のヒント

第8章 音読指導のし方―スタンプの有効利用

1. 何が問題か
2. どういう音読をしているか
3. 音読合格の基準は
4. スタンプ方式実施上の時間
5. 音読判定をするときの生徒と教師の位置

第9章 学級暗唱大会方式

1. はじめに
2. 方式
3. アフリピ方式の勧め
4. アフリピ方式の方法
5. 音読指導のまとめ
第10章 Read and Look up方式
1. はじめに
2. 方法
3. Read and Look up のねらい
4. Read and Look up を始めるにあたって
5. Read and Look up の理論的背景
第11章 テキスト Shadowing 方式と時差式 Shadowing
     方式の勧め

1. Shadowing は難しい
2. テキスト Shadowing 方式
3. 時差式 Shadowing 方式
4. Role Play Read and Look up
5. Role Play without the Textbook
6. Plus One Dialog の勧め

第12章 暗写方式

1. 方法
2. 暗写方式のねらい
3. 方針をたてる
4. いよいよ中間テスト
5. 原因は何か
6. なぜ差が出たか
7. コミュニケーションを支える基礎力養成にも目を
   向けませんか
8. 暗写方式は,実はやさしい学習活動である
9. Follow up の必要性
10. 暗写方式は,生徒が自分1人でできる学習活動であ
   る
11.  継続は力なり
12.  英語の勉強のし方を教えること
第13章 冠詞の指導はこうする
1. 日本人学習者は冠詞が弱い
2. 冠詞の指導は系統的になされてきたか
3. わが国ではどういう冠詞の指導をしてきたのか
4. 冠詞指導のちょっとした反省
5. (1)と(2)の意味ではどちらが多いか
6. 定冠詞 the の指導はどうなっているのだろうか
7. 冠詞指導試論
8. 最後に

第14章 自由英作文をどうやって書かせたらよいのか

1. 自由英作文を書かせなければならない
2. 自由英作文方式

第15章 自由英作文の評価をどうするか
1. 自由英作文の評価はとにかく厄介です
2. どれでも自由英作文は書かせねばならない
3. 採点する先生方によって自由英作文の採点には差
   が出る
4. 自由英作文の採点基準の提案
5. 具体的な採点結果

第16章 日本語で要約させたときの採点をどうするか

1. はじめに
2. 要約文の採点をする

第17章 英語教育改革試案

1. ことばは暴力を押さえる
2. エレファントマン
3. 比嘉平治
4. 2つのガマの運命を分けたものはなにか
5. お前ら竹ヤリを捨てろ!
6. 英語,異文化理解,勇気
7. 命を賭けた民間外交
8. 人は獣に及ばないのか
9. パール・ハーバー
10. 特別な地位を占め始めた英語の位置
11. 国際交渉に用いられる英語のレベルとは
12. 英語教育の現場
13. 大きすぎるギャップ
14. 会議の英語と挨拶の英語
15. 英語教育改革試案

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