書名 漢字 よみ 著者名 漢字 よみ
さらに詳しく検索

トップ・ページ  新刊・近刊
辞書  電子出版  一般書  六法・法律書  教科書  参考書  教材  品切一覧

ジュニアスポーツと安全

ジュニアスポーツと安全

監修   (財)日本体育協会日本スポーツ少年団
監修責任 菅原哲朗・村田光範・中原凱文

1,800円 A5 256頁 978-4-385-60231-X (品切)

ジュニア期の子どもに対するスポーツの意義・指導のあり方・障害およびスポーツ活動の場と機会を補償するための諸問題を、法律・医学・スポーツ科学などの専門家がわかりやすく解説した、わが国では初めての本。

2000年11月20日 発行



●本書の使い方

 この本は、「はじめに」に書かれていますように、ジュニア期の子どもに対するスポーツの意義・指導のあり方・障害およびスポーツ活動の場と機会を補償するための諸問題を、法律的分野・医学的分野・スポーツ指導並びにスポーツ科学分野の専門家がわかりやすく書いたものです。このような異なった領域・分野の多くの専門家による著作は、日本では初めての試みと言ってよいでしょう。

 読者の皆様方に、各々の項目がどの領域・分野に関連するかをより分かりやすくするために、各章および中項目に、領域・分野を示すマークを付けましたので、参考にしてください。



●はじめに

 ジュニア期の子どものスポーツ指導者ほど楽しいものはありません。目の前にいる少年・少女は、 純真無垢で、スポーツを愛する心を持ち、将来はオリンピック代表選手あるいは偉大なアスリートとして活躍するかもしれません。自ら果たし得なかった夢を抱きながら、ワイワイガヤガヤと動き回る子どもたちを整列させます。わが子の活動を見つめる保護者の熱いまなざしを意識しつつ、ときおり頭の角をよぎるのはケガや事故の心配です。大人の世界ならスポーツ事故は、「自己責任」が原則です。でも、危険に対する判断能力が未発達なジュニア期のスポーツ指導においては、「安全配慮義務」という保護責任があります。安心してスポーツ指導をするための安全対策には、どんなものがあるでしょうか。

 ことさらスポーツ事故を恐れて、24時間保護の完璧な仮想空間を大人がつくりあげても、子どもたちを社会の荒波に生きる一人前の人間に成長させることはできません。ここでの積極的な安全対策は、スポーツに危険が伴う限り、完全な事故防止は不可能であるという事実認識に立つことです。子どもたちの心とからだの状態を把握し、危険を予知し、いかにすれば事故の発生を少なく、事故の被害を小さくできるか、とのリスクに立ち向かう実践的な指導法から、回答が導き出されます。

 ジュニア期におけるスポーツは、競技・健康増進・遊び・楽しみという個人の面と同時に、教育的・社会的有用性があります。私たちは、ジュニア期の指導に「小さな危険と大きな安全」という標語を掲げ、安全指導のキーワードとしたいと考えています。子どもたちは、両手でつかみ損なったボールが顔に当たれば痛いという経験を通して、スポーツが持つ 「小さな危険」を体得します。危険なボールに積極的に立ち向かい、両手や足で上手に扱うテクニックや、危ないときは自己の身を守ってよける技術を習得することで、危険を回避する能力を磨きます。つまり、危険を管理する能力がスポーツを通して自然に獲得されるのです。つかみ損なったボールの「小さな危険」が、自動車や火災、病気など大きな危険の事故・危機に、冷静に対処できる一助になるのです。その意味で、スポーツを通して「小さな危険」を子どもの時から知ることは、将来の「大きな安全」を得る実益があるのです。

 (財)日本体育協会日本スポーツ少年団安全対策プロジェクト班は、このような「少年スポーツにおける危機管理学(リスクマネジメント)」を、スポーツ医学・スポーツ法学・スポーツ体育学が協力したネットワークの中で、それぞれの専門知識を活用し、危険回避とその対処に一つの解決の道筋を構築したいと考え、本書を編集しました。

 その意味で、本書は、ジュニアスポーツ指導にかかわる方々への、きわめて実践的な指導書です。ぜひ、スポーツや野外活動などの指導の現場でご活用いただきたいと思います。

2000年10月9日

菅 原 哲 朗
(財)日本体育協会日本スポーツ少年団
安全対策プロジェクト班長



●もくじ

はじめに

本書の使い方

I.スポーツ指導に先立つ認識

1.スポーツをどうとらえるか
2.生涯スポーツとジュニアスポーツ
3.発育・発達から見たジュニアスポーツ
4.スポーツ活動に備えた子どものからだとこころ
5.スポーツ事故に関する基本的な法律知識

II.ジュニアスポーツクラブの結成

1.ジュニアスポーツクラブ結成の基本的な考え方
2.ジュニアスポーツクラブ結成の具体化
3.ジュニアスポーツクラブの金銭管理に関して注意すべき
  ポイント
4.会則づくりと体制づくりの確認
5.クラブづくりの具体的な方法

III.ジュニアスポーツクラブの運営

1.ジュニアスポーツクラブにおけるスポーツ活動の原則
2.ジュニアスポーツクラブ運営の工夫
3.ジュニアスポーツクラブ運営をより活発にするために

IV.日常のスポーツ活動と安全

1.スポーツ活動の準備における注意点
2.施設・用具等の点検
3.ウォーミングアップ(準備運動)
4.プログラムの確認と危険性のチェック
5.子どもの態度(健康)チェック
6.スポーツ活動中の注意点
7.事故が起きたとき
8.スポーツ活動を終えるときの注意点

V.各種行事の企画・運営

1.各種行事の意義と実施組織・体制のつくり方
2.行事プログラムの計画と実施体制
3.各種大会の企画と大会への参加について
4.各種行事の企画・運営と法的責任

VI.緊急事態への対応

1.活動中の簡単な応急手当と緊急時の体制について
2.医学面から見た救急体制の基本
3.知っておくべき救急処置

VII.安全のための諸問題

1.『ルール』はなぜあるのか
2.安全並びに緊急時の体制を確立する
3.施設・用具などのチェック
4.移動に絡んだ安全対策

VIII.いつも心がけること

1.子どもを指導する際の基本
2.自己管理能力をつける
3.「やりすぎ」に気をつける
4.「指示待ち症候群」をつくらない
5.スポーツ活動のための安全な環境づくり

IX.子どもたちの食生活を考える

1.「生活習慣病予備群」が増えている
2.子どもたちを取り巻く社会情勢の変化
3.問題の多い子どもたちの食生活
4.こころの触れ合う楽しい食生活
5.望ましい食生活のあり方

終わりに

このページのトップへ
トップページへのアイコン




Copyright (C) 2014 by SANSEIDO Co., Ltd. Tokyo Japan