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  キリスト教と現代

3. キリスト教の概要

キリスト教信仰の内容については、第一章「キリスト教とは何か」においても述べられているので、ここでは教えの要点を四点に絞って略述する。その四点とは、「神」「罪」「救い」「信仰」である。

「神」 キリスト教では宇宙世界を創造した全知全能の「神」の存在を信じ、それを人生の中心に置いて、全身全霊を賭けて生きている。三位一体の神(神には、父、子、聖霊という三つの位格があるとする根本的な教え)は、人間の心の中にのみ存在するのでなく、宇宙の創造者として厳然と「外に」存在するお方として崇拝する。
「罪」 宇宙や自然界と同様、人間もまた神によって創造された存在である。しかし、生まれながらの人間は、神に背を向けて生きている。つまり、人間は「罪」の内に生まれ、生活しているとされる。キリスト教が言う罪とは、種々の犯罪や悪行のことでなく、むしろ神との正しい関係が損なわれている状態を意味する。
「救い」 罪の解決、つまり神との正しい関係の回復は、人間の側からの自由で自主的な発想によっては生じて来ない。そのため神から「救い」の道備えとしてイエス・キリストが遣わされた。イエスの十字架上での死は、全人類の罪の代償ないし贖いとして必要であった。
「信仰」 神との正しい関係を取り戻した者(キリスト教では「救われた者」と表現される)は、神と隣人とを愛し、神が遣わす人格のある聖霊の導きを受けながら、信徒の交わりの中で、つまり教会の中で生きるようにと奨められる。死に至るまで忠実に神に「信頼」し、各々に与えられた使命を果たしながら生きていく。将来的ビジョンのある生き方に努めると言い換えることができる。

以上の要点は、古代のローマ教会において洗礼を受けてクリスチャンになろうと志願する者に対して同意が求められた「使{*}徒信条」と呼ばれる信仰告白においても、簡潔に述べられている。これらに反する教えを宣伝するもの、つまり統一協会(別名、世界基督教統一神霊協会)、エホバの証人(別名、ものみの塔協会)、モルモン教(別名、末日聖徒イエス・キリスト教会)などは、伝統的教会からは「異端」として取り扱われる。

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