ことばは人を育て、未来をきりひらく知の源です。三省堂はことばをみつめて135年 サイトマップお問い合わせプライバシーポリシー
三省堂 SANSEIDOトップページ 三省堂WebShop辞書総合サイト Wrod-Wise Web教科書総合サイト ことばと教科
辞書教科書電子出版六法・法律書一般書参考書教材オンラインサービス
書名検索漢字かな著者名検索漢字かな詳細検索
新刊・近刊案内
メディアでの紹介
本の注文
書店様専用
大学向けテキスト
卒業記念
名入れ辞書
品切れのご案内
「ぶっくれっと」アーカイブ
会社案内
採用情報
謹告
三省堂印刷
三省堂書店へ
三省堂書店はこちら
声に出して読めない日本語。
「ほぼ日刊イトイ新聞」
(『大辞林』タイアップ・サイト)

ペットのがん百科 診断・治療からターミナルケアまで


ペットのがん百科 診断・治療からターミナルケアまで

鷲巣月美 編

1,600円 四六判 328頁 978-4-385-36509-1

増えつづけるペットのがん! 本書は初めての、手術・抗がん剤からターミナルケア、安楽死まで、家族のすべての疑問に専門家が答えたペットのがん百科! 闘病手記も豊富に載せた、後悔しないための手引き書。

目 次   はじめに

2011年2月15日 発行



目  次

第1章

がんとは? ………………… 5

【A がんとは何ですか?】 … 6

コラム:がんの基礎用語 … 7 / なぜがんになるのでしょうか? … 8 / 食事や生活のさせ方でがんになることもありますか? … 11 / がんはほかの動物にうつりますか? … 13 / がんは遺伝するのですか? 一緒に暮らす親子もがんになる可能性がありますか? … 13 / がんになりやすい犬や猫の種類はありますか? … 14

【B 猫白血病ウイルスおよび猫免疫不全ウイルス感染症と発がん】 … 15

猫白血病ウイルスに感染すると白血病になるのですか? … 15 / 猫免疫不全ウイルスは発がんと関係があるのですか? … 17

第2章

がんを早期発見するために ………………… 19

第3章

異常に気づいて動物病院を受診するとき ………………… 23

異常に気づいて動物病院を受診するときの注意点は? … 24 / 動物病院での家族の役割は? … 24 / 動物病院での獣医師とのコミュニケーションを円滑にするには? … 27 / 検査を受ける前に理解しておくべきことは? … 28 / 検査結果を聞くときに注意することは? … 29 /治療方針について説明を受けるときに注意することは? … 30

第4章

診断と治療方針の決定のすべて ………………… 31

【A がんの診断に必要な検査】 … 32

がんの診断にはどんな検査が必要ですか? … 32 / 細胞診とはどのような検査ですか? … 33 / 病理組織検査とはどんな検査ですか? … 34 / CTとはどんな検査ですか? … 35 /MRIとはどんな検査ですか? … 35 / PETとはどんな検査ですか? … 36 / 遺伝子検査とはどんな検査ですか? … 37 / 細胞表面抗原検査とはどんな検査ですか? … 38 / 試験開腹とはどのようなことをするのですか? … 39

【B 治療に向けて】 … 40

がんと診断されたら … 40 / ステージ分類とはどのようなものですか? … 41 / 寛解とは何ですか? がんが治ったこととは違うのですか? … 43 / 再発しても治療でまたよくなることはあるのですか? … 44

【C インフォームド・コンセントとセカンドオピニオン】 … 45

インフォームド・コンセントとは何ですか? … 45 / セカンドオピニオンとは何ですか? … 48 / セカンドオピニオンを求めたい場合はどうすればいいですか? … 51

第5章

発生頻度の高い腫瘍とは? ………………… 53

【A 乳腺腫瘍】 … 54

乳腺腫瘍とはどんな腫瘍ですか? … 54 / 乳腺腫瘍が発生しやすい犬や猫の種類はありますか? また、発生率、発生年齢は? … 56 / 人の乳がんと同じですか? … 57 / 乳腺腫瘍の発生と不妊手術に関連性はありますか? 手術の時に卵巣や子宮も摘出した方がよいのですか? … 58 / 手術をすれば治るのですか?… 59 / 手術の方法を教えてください … 60 / 手術ができないことがありますか? そのような場合、ほかに何かできることはありますか? … 63 / 手術後に抗がん剤を使ったりするのですか? … 63 / 手術しても再発することはありますか? … 64 / 再発した場合、どうしたらよいのでしょうか? … 66 / 転移することはありますか? もし転移しても治療はできますか? … 66

【B リンパ腫】】 … 68

(1)犬のリンパ腫 … 68

犬のリンパ腫とはどんな腫瘍ですか? … 68 / リンパ腫の分類について教えてください … 69 / 犬のリンパ腫の臨床ステージについて教えてください … 71 / リンパ腫の治療について教えてください … 72

(2)猫のリンパ腫 … 73

猫のリンパ腫とはどんな腫瘍ですか? … 73 / それぞれのタイプのリンパ腫について治療法も含め教えてください … 74

【C 肥満細胞腫】 … 79

肥満細胞腫とはどんな腫瘍ですか? … 79

(1)犬の肥満細胞腫 … 80

犬の肥満細胞腫とはどんな腫瘍ですか? … 80 / 肥満細胞腫の悪性度はどのようにして判定するのですか? … 81 / 肥満細胞腫の合併症とは何ですか? … 82 / 肥満細胞腫の臨床ステージ分類とは何ですか? … 83 / 肥満細胞腫の治療法について教えてください … 83 / 治療後の経過について教えてください … 85 / 肥満細胞腫が再発したらどうしたらよいのですか? … 86

(2)猫の肥満細胞腫 … 86

猫の肥満細胞腫とはどんな腫瘍ですか? … 86

【D 血管肉腫】 … 88

血管肉腫とはどんな腫瘍ですか? … 88 / 血管肉腫ではどんな症状がみられますか? … 89 / 血管肉腫はどのようにして診断するのですか? … 89 / 血管肉腫の治療について教えてください … 90

【E 骨肉腫】 … 91

骨肉腫とはどんな腫瘍ですか? … 91 / 骨肉腫でみられる症状にはどんなものがありますか? … 92 / 骨肉腫はどのようにして診断するのですか? … 93 / 骨肉腫の治療について教えてください … 93

第6章

手術によるがん治療 ………………… 95

【A 手術】 … 96

手術適応、適応外とはどのようなことを言うのですか? … 97 / がんの種類によって手術方法が異なるのですか? … 99 /がんを治すことができない場合でも手術をすることはありますか(手術をすることの意義/価値があることはありますか)? … 100 / 手術をしても腫瘍を摘出することができずにそのまま閉腹することはありますか? … 102 / がんかどうか「開けてみないとわからない」ということはありますか? … 103 / 高齢の動物の場合、手術はできないのでしょうか? … 104 / 手術中や手術後に痛みはありますか? … 105 / 手術後の入院期間はどのくらいでしょうか? … 106 / 手術後の食事は普通のものでよいのでしょうか? … 109 / 手術後はいつから普通の生活をさせてよいのでしょうか? … 110 / 傷を舐めてしまうのですが … 110 / がんの手術にはどのくらいの費用がかかりますか? … 111 / 転移があっても手術はできますか? … 112 / 再発したときの手術は可能ですか? また、どの程度効果が期待できますか? … 113 / 再発のたびに何度も手術することはできますか? … 114

第7章

抗がん剤治療って何? ………………… 115

抗がん剤とはどんな薬ですか? どうしてがんに効くのですか? … 116 / 抗がん剤にはどんな種類があるのですか? … 117 / 抗がん剤でがんは治るのですか? … 125 / 抗がん剤はどのようにして与えるのですか? 注射ですか? … 127 / 抗がん剤はすべてのがんに効くのですか? … 128 / 無菌室に入る必要がありますか? … 129 / 血液検査はなぜ必要なのですか? … 130 / 副作用はありますか? それはどんなものですか? … 131 / 副作用が出た場合、治療法はありますか? … 132 / 副作用が出た場合、治療はやめるべきですか? あるいはどのくらいの副作用が出たら治療をやめるべきですか? … 133 / 抗がん剤治療にはどのくらいの費用がかかりますか? … 134 / 抗がん剤治療はいつまで続けるのですか? … 134 / 抗がん剤治療のために入院が必要ですか? … 135 / 抗がん剤治療中、痛かったり苦しかったりしますか? … 136 / 抗がん剤治療中、家で気をつけることはありますか? … 136 / ステロイド剤は抗がん剤の一種ですか? … 139 / ステロイド剤は体に悪いと聞いたのですが … 139 / 抗がん剤をやめるということは、もう打つ手がないということですか? … 140 / 抗がん剤が効かなくなったとき、どうすればよいのですか? … 141

第8章

放射線治療って何? ── 効果と副作用 ………………… 143

放射線治療とはどのようなものですか? またどうしてがんに効くのですか? … 144 / 放射線治療には全身麻酔が必要だと聞きましたが、本当ですか? … 145 / 放射線治療の機械について教えてください。それらの違いについても教えてください … 148 / 放射線治療が効くがんと効かないがんがあると聞きましたが … 152 / 放射線治療でがんは治るのですか? … 155 / 治療期間はどれくらいですか? … 157 / 副作用はありますか? それはどのようなものですか? そしてその場合の対処法はありますか? … 159 / 通院で治療できますか? … 166 / 費用はどれくらいですか? … 167 / 日本で放射線治療ができる施設はどこにありますか? … 167

第9章

補助的な療法
   ── クオリティ・オブ・ライフの維持・向上に役立つ療法 ……… 169

鍼灸治療 … 171 / マッサージ … 172 / 漢方薬 … 173 / フラワーエッセンス … 176

第10章

がん治療の将来 ………………… 179

【A 免疫治療】 … 180

免疫治療とはどのようなことをするのですか? どうしてがんに効くのですか? … 180 / 免疫治療だけでがんは治るのですか? … 183 / 免疫治療はどんながんにも効くのですか? … 184

【B 遺伝子治療】 … 185

遺伝子治療とはどのようなことをするのですか? どうしてがんに効くのですか? … 185 / 動物の医療でも遺伝子治療は行われているのですか? … 187

第11章

がんの痛みはとれる ── ペインコントロール ………………… 189

末期になり、痛みが激しくなったときには、人と同じようにモルヒネなどの痛み止めが使えるのですか? … 191 / 自宅でも使える痛み止めはありますか? … 191

第12章

がんとともに生きる ── ターミナルまで ………………… 193

【A 治療中の生活で気をつけること】 … 194

お散歩はさせてもいいですか(犬)? … 194 / 外に出してもいいですか(猫)? … 195 / シャンプーやトリミングはしてもいいですか? … 195 / ワクチンは接種したほうがいいですか? … 196 / ノミ、フィラリアの予防はしてもいいですか? … 197 / どんな食事を与えたらいいですか? … 198 / 食欲がなくなったらどうしたらいいですか? … 199 / 旅行に連れて行ってもいいですか? … 200 / ペットホテルに預けてもいいですか? … 200

【B 末期がんのペットの治療と家での看取り】 … 201

口から食事がとれなくなったらどうしたらよいのでしょうか? … 201 / 点滴は何のためにするのですか? … 203 / 自宅で点滴をすることはできますか? … 204 / 点滴剤(輸液剤)の中味(成分)を教えてください … 204 / 点滴でどのくらい生きられるのですか? … 205 / 皮膚から浸出液が出てきたらどうしたらいいですか? … 205 / 家で酸素室を作ってあげることはできますか? … 206 / 立てなくなった後、家族は何をしてあげればいいですか? … 207 / トイレに行けなくなったらどうしたらいいですか? … 208 / 寝たきりになったとき、どうしたらいいですか? … 209 / 呼吸が苦しくなったら/呼吸が止まりそうになったらどうしたらいいですか? … 210 / 夜中に苦しみはじめたらどうしたらいいですか? … 211 / どういう場合に入院させる必要があるのでしょうか? … 211 / ターミナルとはどんな状態を言うのですか? … 212 / 緩和ケアとは何ですか? … 213 / 家で看取るためにどんな準備が必要ですか? … 214 / 残された時間をどのように過ごしたらいいですか? … 215

第13章

苦しみからの解放 ── 静かな旅立ち・安楽死 ………………… 217

安楽死とはどういうことを言うのですか? … 219 / 動物の状態が悪化し安楽死を考えはじめたときに、何をすればよいでしょうか? … 220 / いつ安楽死をさせるべきでしょうか? … 221 / 安楽死を決断する基準はありますか? … 223 / 具体的な安楽死の手順は? … 225 / 死ぬときは苦しむのですか? … 227 / 安楽死のとき、家族はどうしたらいいのですか? … 227 / 家族と動物だけで時間を過ごすことができますか? … 229 / 家で安楽死をさせたいのですが … 229 / 病院で安楽死をさせる場合、どうやって連れて行ったらいいのでしょうか? … 230 / 病院で安楽死をさせる場合、持って行くものはありますか? … 231 / 遺体の処理とはどのようなことをするのですか? … 232 / 亡くなった後、どうやって連れて帰ればいいのでしょうか? … 233

■そして最後の1日 梶原葉月 … 234

第14章

がんと闘うペットと生きる ── 5つの闘病記 ………………… 257

ハルダは本当にいい子だった 三好陽子/ハルダちゃん … 258 / ありがとう、またうちの子になってね 斉田麻希/プリンちゃん … 266 / いっぱい希望をもっています 毛塚由紀子/プリンちゃん … 273 / 命の終わりを静かに見つめて 松澤裕子/ケビンちゃん … 282 / 人生でもっとも難しい選択 山崎美奈子/ボブちゃん … 290

第15章

動物医療の現在 ………………… 297

システム上の問題 … 298 / 動物であるがゆえの問題 … 299

第16章

ペットの葬送 ………………… 301

火葬の手配はどうしたらいいですか? … 302 / すぐに火葬あるいは埋葬しなければなりませんか? … 303 / オモチャや好きなものを一緒に火葬することはできますか? … 304 / お骨はどうしたらいいのでしょうか? … 304

第17章

愛する動物との別れ ── Pet Lovers Meeting の活動 ………………… 307

ペットロスとは? … 308 /「死別の悲しみ」を語ることの意味 … 309 / Pet Lovers Meeting の活動 … 309 / 思い出を胸に、前を向いて人生を歩き出す … 311



はじめに

動物医療の進歩や動物とともに暮らす人々の意識の向上により、動物の寿命はひと昔前に比べ随分と延びました。一緒に暮らせる時間が長くなったことは喜ばしいことなのですが、寿命の延びとともに、人と同様にがんになる動物が増加し、今や犬・猫の死亡原因のトップとなっています。2000頭の犬の死後解剖を行った結果、全体の23%、10歳以上の犬では45%が腫瘍のために死亡していたとの報告があります。

本書は犬と猫のがんについて書かれていますが、よりよい動物医療を受けるためには、がんに限らず普段から、動物と家族にとって「よい獣医さん」を探しておいていただきたいと思います。「おかしいな」と思ったときに、いつでも診察してもらえる、そして信頼できる「かかりつけの動物病院または獣医師」を確保してください。信頼できる病院探しは動物が病気になってからではなく、健康なうちに始めましょう。健康診断や予防接種などで動物病院に行ったときに、獣医師の対応や病院の雰囲気など、自分と動物にとって安心できる環境、信頼できる病院かどうか調べてください。

  • ●質問したときに、きちんと答えてくれる、わかるように説明してくれる
  • ●家族の意見を聞いてくれる
  • ●自分の意見を押しつけない
  • ●家族に責任を押しつけない
  • ●一緒に考えてくれる

などは大切なポイントです。自分と動物に合った病院は、相性もあり各自異なると思います。90%の人が「素晴らしい病院だ。名医だ」と言っても、残り10%の人は「自分とは考え方が違っている」ということもあります。家族は、動物と暮らし始めたその日から、動物から「命を含めた委任状」を預かっているのです。大切な動物のために、納得できる病院、獣医師選びをしてください。

現在、動物のがんに関しては、人のようにがんの種類や臨床ステージによって詳細な治療方法が確立されているわけではありません。本書ではもっともスタンダードな治療法である、外科手術、抗がん剤治療、放射線治療、さらにクオリティ・オブ・ライフ(QOL:生活の質)の維持向上に役立つ治療についてもいくつか紹介しました。最終的にどのような治療を受けさせるかは家族の判断に任されるわけですが、主治医とよく話し合って結論を出してください。いちばん大切なのは家族として、自分たちはどうしたいか、どこまでの治療を望むのか、ということを明確にしておくことです。

本書は犬、猫のがんとその治療法だけでなく、末期がんの動物との生活、ターミナルケア、安楽死、看取りとその後、さらにがんと闘った動物とその家族の闘病記から成り、犬と猫のがんに関して、家族の方々が「知りたい」と思っていることに答えるかたちで構成されています。質問形式にしにくい部分は解説形式やコラムとしてまとめました。2005年9月に出版された『ペットががんになった時 ─ 診断・治療から看取りまで』の最新リニューアル版になります。

本書が、闘病中の動物と暮らす家族はもとより、動物を家族にもつすべての方のお役に立つことを願っています。

2011年1月

鷲巣月美




このページのトップへ