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  がんの心の悩み処方箋 精神科医からあなたに


がんの心の悩み処方箋 精神科医からあなたに

保坂 隆・寺田佐代子 著

1,600円 四六判 216頁 978-4-385-36395-0

がんになった人全員が抱える不安や悩みとは? その解決法を、専門の精神科医とがんの患者会主催者が、長年の経験に基づき実践的に Q&A 方式で回答。さらにリラクセーションやうつの薬、グループ療法やサイコオンコロジーの最新情報も紹介。

2008年12月15日 発行

目 次   あとがき   著者紹介など



目   次

第1章  総論 ──── がんと心

  • サイコオンコロジーの定義とは? 2
  • がん患者の3割はうつを合併している? 3
  • がんの告知はまだ低い 5
  • 告知しないほうがいい? 6
  • がんの患者さんの心の動揺:危機モデル 7
  • がんの患者さんのうつ病と適応障害 8
  • がんになりやすい性格はあるのか? 11
  • がんへのコーピング(対処)と予後 13
  • ソーシャル・サポートの重要性 14
  • がんにおける医療チームとは? 15

第2章  がんになった時 ──── どんな心配? どんな不安?
 Q&A 37問 精神科医と乳がん患者会ファシリテーターが答える

  • Q 1 自分で症状に気づきました。病院をどうやって選べばいいのでしょう? 20
  • Q 2 誰に相談したらいいのか迷っています。 22
  • Q 3 夫には何と言ったらいいの? 子供には何と言ったらいいの? 25
  • Q 4 医者の説明は誰と受けたらいい? 受診のとき気をつけるべき点とは? 28
  • Q 5 医者に質問するコツとは? 30
  • Q 6 先生が忙しくてゆっくり話を聞いてもらえないんですが…。 32
  • Q 7 主治医が怖くて何も質問できないのです……。 36
  • Q 8 手術まで2か月待ちと言われ、悪化しないか心配です。 39
  • Q 9 主治医と気が合わないのですが……転院した方がいいでしょうか? 42
  • Q10 5年生存率は40%と言われました。その信憑性とは? 45
  • Q11 友人たちが驚いて引いてしまい、孤独感がつのります。 49
  • Q12 どうしたら、前向きな気持ちになれますか?
        この絶望をプラス思考に変えることは可能でしょうか? 52
  • Q13 手術で入院する時の注意すべき点は? 55
  • Q14 よく眠れません。睡眠薬や睡眠導入剤には依存しないほうがいいのでしょうか? 58
  • Q15 がんのストレスは免疫力を低下させるの? 61
  • Q16 退院するのがとても不安です。その後の生活で気をつけることとは? 64
  • Q17 カルテ開示をすると何が分かりますか? 67
  • Q18 手術以来、元気が出ず不安になります。息もハアハアするし……。 69
  • Q19 手術後体調が戻らず、仕事に復帰できるか、職場に迷惑を掛けないか不安です。 71
  • Q20 病院で同じ病気の仲間ができました。患者同士のつながりは良い効果がありそうですが……。 74
  • Q21 患者会はどんなことをするの? 患者会には入った方がいいの? 77
  • Q22 再発のことを言われそうで、病院に行きたくないのですが……。 79
  • Q23 再発したらどこまで治療をするの? 最後まで諦めたくないのですが……。 82
  • Q24 サプリメントは本当に効きますか? 85
  • Q25 代替療法についてどのように考えたらいいですか? 86
  • Q26 痛みがだんだんひどくなってきました。対処法はあるのですか? 89
  • Q27 主治医から余命半年と言われました。心が凍ります。 90
  • Q28 在宅ではどのような治療が受けられますか? 93
  • Q29 ホスピスや緩和ケア病棟って何? 96
  • Q30 緩和ケアチームとは? 97
  • Q31 緩和ケア病棟やホスピスって、もう治療は諦めろということ? 98
  • Q32 心が落ち着くような智恵などはあるのでしょうか? 99
  • Q33 終末期の患者の面会はいいのですか? 102
  • Q34 終末期の患者さんにはどのように声をかけたらいいのですか? 103
  • Q35 がん患者さんの家族とはどのように接したらいいのですか? 106
  • Q36 亡くなった後の遺族のケアの実態は? 108
  • Q37 家族が亡くなり落ち込んでいます。遺族は何に気をつけたらいいのでしょう? 111

第3章 自分でできる心のケア

  • ①認知療法 116
  • ②リラクセーション 117 〈腹式呼吸 / 漸進性筋弛緩法 /(簡易版)自律訓練〉
  • ③イメージ療法 119

第4章 クスリの話 ──── 睡眠導入剤、抗うつ薬

  • 不眠症と睡眠導入剤の使い方 122
  • 抑うつと抗うつ薬の使い方 125

第5章 がん患者さんのためのグループ療法

  • ①スピーゲル・モデルのグループ療法 136
  • ②ファウジー・モデルの構造化されたグループ療法 137
  • ③保坂式乳がん患者への構造化されたグループ療法 138
  • ④がん患者さんのためのグループ療法マニュアル 140
  • ⑤ファシリテーター養成講座 158

第6章 家族のために ──── 心のケアを考える

  • 「家族が第二の患者」と言われるわけ 162
  • 家族の役割 164
  • 家族のグリーフ・ワーク 169

あなたの心のセルフケアのために
 心のセルフケアノート

  • ①あなたへのメッセージ 177
  • ②「Well being」とは? 178
  • ③ healing(癒し) 179
  • ④リラックス法 179
  • ⑤ meditationの効果 180
  • ⑥ meditationの方法 180
  • ⑦ good thinkingの薦め 181
  • ⑧自分の能力を磨こう! 182
  • ⑨リラックスした状態とは? 183
  • ⑩死生観を持つことが大切 184
  • ⑪セルフケアノート 185
  • ⑫過去の自分への回想 187
  • ⑬「愛」の思い出 188
  • ⑭「愛」のイメージ 189
  • ⑮今の私 190
  • ⑯これからの私 193
  • ⑰自己探求のワーク 194
  • ⑱不安をポジティブに変える 196
  • ⑲自分をリセットする 197
  • ⑳さあ、自分自身をリセットしよう 198

あとがき


あとがき

私が共著者の寺田佐代子さんに初めてお会いしたのは、彼女が主宰する乳がん患者会「わかば会」の発足4周年記念の講演会&コンサートに呼んでいただいた時です。2007年3月18日のことですから、まだ1年半しか経っていないことになります。 その時、寺田さんは大学時代にコミュニケーションやファシリテーション(グループワークのコーディネーション)を学び、その後も指導を受けながら、患者会でのグループワークのファシリテーターをしていることを知りました。実は、私にとっては、2007年4月から始まる厚生労働科学研究費「がん患者や家族が必要とする社会的サポートやグループカウンセリングの有用性に関する研究」が正式採用された直後であり、ファシリテーターという言葉が研究班のキーワードのひとつだったので、その出会いに運命的なものを感じました。寺田さんにとっては、学生時代からグループワークのファシリテーターを続けていた途中で、乳がんに罹り、おそらくいくつかのハードルを乗り越えながら患者会を作り、その中で、それまで研修・実践していたファシリテーターを、乳がん患者さんのグループワークに応用してきていたのだろうと思います。

一方、私は1990〜92年の米国留学で学んだ、がん患者へのグループ療法の日本人への応用に関する研究を2002年くらいまで続け、研究費が終了したことや、診療報酬化されていないために一般化しないことなどの理由から、その臨床応用の限界を感じていました。その後、幸い2006年から東京大学医療政策人材養成講座(http://www.hsp.u-tokyo.ac.jp/)で医療政策を学ぶ機会に恵まれ、国民の声で医療を変えていく、医療を動かしていくことの重要性を知り、卒業研究で「がん患者へのグループ療法の診療報酬化」を選び、同時に応募した厚生労働科学研究費が正式採択された辺りで、寺田さんと出会ったことになります。

私の研究班では本書でも紹介したファシリテーター養成講座を全国で展開していますし、回を追う毎に、受講者からのフィードバックをいただきながら、教えるスキルも向上し、テキストも充実するようになりました。その中で、「やはり現実にやることは難しそう」という受講生の声が多くなったので、寺田さんにも登場していただき「ファシリテーターはもっと自然体でやってください、難しいことではないんです」とお話ししていただくようになりました。そして、受講生のモチベーションをさらに高めるために、寺田さんを通してお知り合いになれた、乳がん患者さん毛利滋子さんにも登場していただき、「患者はこのような心のケアを求めているんです、皆さん頑張ってください」とエールを送ってもらうようにしました。

本書では、がん患者さんや家族の方に知っていただきたい、がんの心理社会的な側面の解説と、前述した寺田さんが実践しているグループワークと、私のグループ療法についても紹介させていただきました。それに加えて、本書の最大の特徴は、三省堂編集者の中野さんがこれまでのがんの単行本類の編集の中で、実際にがん患者さんの多くから聞いた疑問を出していただき、寺田さんと私のどちらかが(あるいは両方が)それに回答するという第2章です。

本書もそうですし、私のファシリテーター養成講座もそうですが、これからは医療者と患者さんのコラボが必要になっていると確信しています。本書が、その意味でも一石を投ずるものになることを期待しています。  最後に、共著者の寺田佐代子さん、三省堂の中野園子さんに感謝申し上げます。

2008年11月

保坂 隆

http://hosaka-liaison.jp/


著者紹介など

<著者者略歴>

保坂 隆(ほさか たかし)

精神科医。
1977年慶應義塾大学医学部卒業。その後、同大学精神神経科学教室、入局。1990年〜1992年カリフォルニア大学ロスアンゼルス校(UCLA)精神科留学を経て、1993年東海大学医学部精神科学講師、2000年同准教授、2003年同教授。 専門は精神医学・リエゾン精神医学・サイコオンコロジー・予防医学など。
 学会活動では国際サイコオンコロジー学会・日本サイコオンコロジー学会・日本総合病院精神医学会・日本ヘルスサポート学会・日本スポーツ精神医学会などの理事、米国心身医学アカデミー評議員を務める。
 著書は、「精神科専門医にきく最新の臨床」(中外医学社)、「産業メンタルヘルスの実際」(診断と治療社)、「ナースのためのサイコオンコロジー」(南山堂)などの専門書以外に、「プチ楽天家になる方法」(PHP文庫)、「頭がいい人は脳をどう鍛えたか」(中公新書ラクレ)などの一般書も多い。
 その他  HP = http://hosaka-liaison.jp/ を参照。

寺田佐代子(てらだ さよこ)

1977年3月、南山短期大学人間関係科卒業。
 体験学習を中心にした学科で、ファシリテーションについて学ぶ。
 30代は子供英会話教室講師、40代は療養型病院の介護職員。
2003年に、藤田保健衛生大学病院のがん患者が集まり「わかば会」を発足。
 医療者、医学生、患者のコラボで音楽コンサート活動も展開。
2007年「こころのセルフケアノート」を発刊。
2008年、「がんをポジティブに生きる〜セルフケアのすすめ〜」(新風舎)発刊。
2007年、2008年、愛知県健康祭の中でのがん患者支援事業「希望のコンサート」に出演協力。
2008年、南山大学心理人間学科の研修生としてがん患者のセルフケアをテーマに、ファシリテーションスキルについて同大学山口真人教授のもとで研究中。
 現在は、愛知県内で、がん患者のための心のセルフケアをテーマにプログラムを開発しグループワークを実践するファシリテーターとして活動を展開中。講演、セミナー講師も依頼があれば務める。医療、地域社会の中で、がん患者のセルフヘルプグループ活動としてピアサポート活動をしている。

<イラスト>

内山洋見

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