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  ディスカッションから学ぶ翻訳学 トランスレーション・スタディーズ入門


ディスカッションから学ぶ翻訳学 トランスレーション・スタディーズ入門

野原佳代子 著

2,200円 A5判 160頁 978-4-385-36544-2

「ディスカッション」による実践例を通じて、翻訳学の基礎を学ぶ! 「課題」で学習のポイントを確認、「解説」で用語・概念などを学習し、「キーポイント」で整理。4コママンガ/絵本/短編小説/俳句/新聞記事/映像字幕等、豊富な素材と楽しめるコラム。

はじめに   目 次   著者略歴
見本ページ(PDF)

2014年6月30日 発行


*採用ご検討の際には、「〈大学向けテキスト〉一覧/見本請求」のページにて採用見本のご請求を承っておりますので、是非ご利用ください。




はじめに

 本書は、翻訳に興味のある学生や翻訳業務に携わる実務家、またこれから翻訳や異文化コミュニケーションを研究しようとする人に、翻訳学(トランスレーション・スタディーズ)の入り口をシンプルに紹介することを目的としています。大学や専門学校などの授業において、翻訳学の基礎的かつおもしろい関連トピックを順番に紹介していくイメージで作りました。とくに背景知識を持たない人たちが、翻訳学の世界をのぞいてみるきっかけになればと思います。
 翻訳は単なることばの置き換えではありません。文化・習慣・価値観の異なる人と人が関わりを持つ上で翻訳は不可欠であり、そうした関係を映し出す鏡でもあります。「訳す」ことによって、私たちは人々がいかに多様であるか、同時にいかに似ているかを、あらためて認識することにもなります。あるメッセージを別の媒体を用いて表現すると、受け手の枠が広がり、新たなコミュニケーションが生まれます。本来関わるはずのなかった層の人々がその情報に触れることになり、思いがけない発想につながることもあります。

本書の主な対象

  • 翻訳に興味のある、またこれから翻訳を研究しようとする学生
  • 翻訳の授業を担当する先生
  • 言語学・文学などの分野において、翻訳を研究対象にしようとする人
  • 翻訳理論に興味のある翻訳の実務家
  • 異文化コミュニケーションやグローバルコミュニケーションに興味のある人

本書の特徴

  • とくに言語学や文学理論などの知識がなくとも、翻訳学の基礎が学べます。
  • 基礎的な理論を紹介しており、授業での教科書や参考書として使用できます。
  • 翻訳実践例を理論的に解説しているので、翻訳の実践と理論をつなぐ橋渡しとして利用できます。
  • 各章の、授業における先生と学生のディスカッションから、現場での指導のイメージをつかむことができます。
  • 言語間の翻訳だけでなく、言語内・記号間の翻訳も含め、幅広く翻訳をとらえています。
  • 翻訳だけでなくコミュニケーションを考えるための参考書にもなります。

本書の構成

  • 1〜3章で翻訳学の全体をおおまかに概観します。
  • 4〜12章で、いろいろな翻訳をジャンル別にとりあげて具体例を見ながら議論し簡単な理論を見ていきます。主として日本語・英語間を扱いますが、10〜12章では、記号間翻訳と呼ばれる一見して翻訳とは見えないケースも紹介します。

各章は次のような構成となっています。

  • @リード文(問題設定)
  • A原文テキストと翻訳テキスト
  • B試訳などをふまえた教室でのディスカッション
  • C課題
  • D解説
  • Eキーポイント
  • F提出レポート例
  • Gコラム

 Bでは、学生チームが訳した翻訳テキストなどを材料に、授業において先生と学生たちが議論を展開します。学生による試訳という設定ですので、解釈ミスなども多々見られます。それを指摘し合い、新たな訳を提案し、その理由を理論的に考えていきます。Cでは、トピックに合った課題、Fでは学生の提出レポート例を紹介します。先生が課題を出す際に参考にしてください。また学生は、レポート例を読む前に自分で課題にチャレンジしてください。Dでは、ディスカッションでふれた問題やその他、その章のトピックに関連する理論をわかりやすく解説します。Eのキーポイントは、この章から学んで欲しい大切な点をピックアップしたものです。Gのコラムでは、参考になる理論や事例などを紹介します。

留意点

  • 学生による試訳には、意図的に誤訳・解釈ミスなどを入れてあります。いわゆる「正解」として利用しないようご注意ください。(実際の学生による訳に基づいて著者が作成したものを使用しました)。
  • 各章で紹介する理論は、そこで扱っているテキストのジャンルに特有のものではありません。別のテキストを使って説明することも可能です。

 本書の執筆にあたり、イラストレーターのたなかみか氏、作品を提供してくださった武井直紀氏、貴重なご意見や励ましをくださった田中章夫氏、柳父章氏。長年にわたり支えてくださったオックスフォード大学のフィリップ・ハリス氏、またホセ・ランベール氏、ダニエル・ジル氏。慶應義塾大学のヴォルフガング・エアトル氏、科学技術振興機構(JST)の浅羽雅晴氏、東京工業大学のトム・ホープ氏。取材にご協力くださった読売新聞社の佐々木良寿氏、平井宏氏。陳燕さん、山崎貴史くん、アミール偉くん、西野竜太郎さん、高野明彦くん等研究室学生、信頼できる研究室スタッフ川野江里子さん、鹿取弥生さん、田胡三代子さん。留学生センターの工藤美奈子さん。立正大学の真田治子さん。最後に、本書執筆の土台となった翻訳学の教育現場で、長年にわたり議論に参加してくれた国際基督教大学、青山学院大学、東京工業大学の学生さんたち。みなさまに、篤く御礼申し上げます。

2014年4月

野原佳代子

 

目  次

はじめに・・・・・003

目次・・・・・005

1章 翻訳とは何か・・・・・006

2章 「同じ意味」の秘密・・・・・017

3章 コミュニケーションと翻訳・・・・・026

4章 ユーモアの翻訳4コママンガを訳す・・・・・035

5章 絵本「ダイジャになりたかったエゴン」を読む・・・・・048

6章 短編小説「ペトルス・メメリンクの夢」を見る・・・・・062

7章 俳句からhaikuへ芭蕉の句を解釈する・・・・・075

8章 新聞記事政治ニュースを考える・・・・・085

9章 映像字幕「ヒューイットの冒険」を楽しむ・・・・・099

10章 絵本からキャッチコピーへメッセージを読み取る・・・・・110

11章 科学情報からサイエンスカフェへ科学の意味を読み直す・・・・・122

12章 証言から整理表へ裁判員評議を体験する・・・・・131


作品資料

「ダイジャになりたかったエゴン」・・・・・142

「ペトルス・メメリンクの夢」・・・・・145

おわりに

翻訳学を学ぶ意味とこれからの広がり・・・・・152

コラム

言語の文脈依存性と日本語 016/ヒュリスティック(近似解法)という見方 025/日本文化発信と翻訳─マンガ翻訳コンテスト 047/数詞の問題 061/ロシア形式主義 074/俳句とhaiku 084/ポリシステム理論 098/字幕翻訳のルール 109/カセット効果と日本の翻訳文化 121/コミュニケーションを成立させるために 130


主要参考文献・・・・・154

主要索引・・・・・157

出典一覧・・・・・159


著者略歴

野原佳代子(のはら かよこ)

学習院大学大学院人文科学研究科において文学修士号(日本語学)
オックスフォード大学マートン・コレッジにおいて修士号(歴史学)
オックスフォード大学クイーンズ・コレッジにおいて博士号(翻訳理論)取得

オックスフォード大学東洋研究科 Junior Lecturer、日本学術振興会特別研究員(PD)、ルーヴェン・カトリック大学CETRA国際研究員などを経て、現在東京工業大学留学生センター/社会理工学研究科教授。専門は翻訳学、言語学、科学技術コミュニケーション。

[編著]
梶 雅範・西條美紀・野原佳代子『科学技術コミュニケーション入門』 培風館 2009、真田治子・野原佳代子・長谷川守寿『大学生のための社会人トレーニング コミュニケーション編』 三省堂 2011 など



見本ページ

*全てPDFファイルです




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