●データ(図)の見方と用語

くじ引き試験/P値と統計的有意差/対症療法/生存率と生存期間/延命効果/図から読み取れないもの/打ち切り例/「生存率」を見るのが確実/生存期間の中央値/抗がん剤が「効く」の意味/他病死も「死亡」とするルール/メタアナリシス/病期/レジメン/標準法/化学療法の実際

1章 化学療法(抗がん剤)で治るがん

ホジキンリンパ腫の治療成績が劇的に向上
多剤併用療法でさらに治療成績が向上
劇的に効果を挙げたCHOP療法
第三世代の抗がん剤MACOP-Bに対する期待と失望
子どもの急性白血病
年齢か若いほど治りやすい

2章 高用量化学療法

抗がん剤を大量に使えば治るか?
高用量化学療法で捏造されたデータ
乳がんの初回治療でも高用量化学療法
臓器転移がある乳がんで高用量化学療法
P値とクレスチンの論文の嘘

3章 化学療法(抗がん剤)の副作用、毒性

治療による死亡=「毒性死」
一番危険なのは高用量化学療法
毒性死は年齢が高いほど増える
なぜ毒性死は日常診療のほうが高いのか?
肺毒性以外の毒性死
毒性死(最後の1回)を予知できるか?
引け際が肝心
患者は自衛できるか?

4章 抗がん剤の効果とは

抗がん剤の効果の定義
@治る
A延命効果がある(生存期間が延びる)/進行胃がんに「有効」?
B症状が緩和される
Cがん(しこり)が縮小する
D不変(がんが大きくならない)
乳がんに「有効」?
生存期間の中央値を見る意味
抗がん剤の効果から見たがんの分類

5章 どのレジメンが優れているか

固形がんには標準的なレジメンがない
肺がんの場合/ジェムザール(ゲムシタビン)
進行した卵巣がんの場合
「夢の抗がん剤」に驚くべきデータの改変
「差がある」という試験結果は眉に唾して聞く

6章 抗がん剤が効く理由、効かない理由

「はっきりと生存期間が延びた場合」に「抗がん剤が有効」
「治るがん」「治らないがん」の差はどこからくるか?
ダブリングタイムの差
正常細胞と副作用
抗がん剤が効く、効かないは遺伝子を調べると分かるか?
テーラーメード医療は可能か?

7章 (術後)補助化学療法

メタアナリシス(後解析)
胃がんの場合
肺がんの場合
大腸がん(結腸がんと直腸がん)の場合
乳がんの場合
お勧めできない理由
もうひとつの矛盾
乳がんの化学療法に関する筆者の考え方の場合

8章 経口抗がん剤(飲む抗がん剤)

経口抗がん剤のいろいろ
テガフール(フトラフール)
テガフール+ウラシル(UFT)
ドキシフルリジン(フルツロン)
「副作用はマイルド」か?
効果が証明されていない?
フルツロン(ドキシフルリジン)
肺がん
大腸がん
新しいフルオロウラシルの可能性
カペシタビン(ゼローダ)/ティーエスワン(TS1)

9章 化学療法の回数

サイクル(クール)
睾丸腫瘍
非ホジキンリンパ腫
サイクル数を変えても、成績が変わらないのはなぜか?
急性白血病
乳がん

10章 様々な方法

(1)化学放射線療法
 頭頸部がん/膀胱がん/食道がん/子宮頸がん
 非小細胞肺がん/化学放射線療法の実際
(2)術前補助化学療法
(3)動脈注入化学療法(動注法)と動脈塞栓術
(4)ウイークリー投与法
(5)がん休眠療法
 フルツロン/イリノテカン
(6)時間治療

11章 分子標的薬

イマチニブ(グリベック)
ハーセプチン(トラスツズマブ)
イレッサ(ゲフィチニブ)

12章 なぜ、勘違いするか

「抗がん剤で治るがんがある」
「がんなら化学療法をするのが当たり前」
「医者が『有効』と言っている」
「延命する」
「特効薬」ジェムザール
「効いた人がいる」…エピソード(逸話)
出版バイアス・報道バイアス
「副作用がマイルド」「QOLがいい」

13章 抗がん剤のやめ方・始め方

化学療法で治るがんの場合
化学療法で治らないがんの場合
腫瘍マーカーで決めない
サイクル数を最初に決めない
1サイクルでがんが縮小しなかったら中止する
延命効果は誰にも実感できない
毒性が出たらやめる