明るいがん治療
フォーカル・ユニット

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フォーカル・ユニットの写真1

●三次元ピンポイント照射を可能にした画期的な装置「フォーカル・ユニット」。植松稔医師が考案し94年から治療を開始。写真は防衛医大に設置されているもの。フォーカル・ユニットは東芝メディカル・システムズが製作・販売しています。2003年現在、防衛医大のほか、全国で10ヶ所ほど、設置されています。

フォーカル・ユニットとは@エックス線、ACT、Bリニアックが一体化した装置で、中央のベッドが@→A→Bと自在に移動するだけで、患者はベッドに寝たまま一度も移動しないので、照射の位置合わせが確実。B リニアックが半回転しながら三次元ピンポイント照射をします。この装置なら、毎回、照射のたびごとに位置あわせができます。

フォーカル・ユニットの写真2

フォーカル・ユニットの写真2

@X線(エックス線)

 患者さんに、治療室のベッドに寝てもらい、酸素マスクをつけて浅くてやや速い呼吸をこころがけてもらいます(酸素マスクをつけると速くて浅い呼吸をしても苦しくならない)。このままでX線透視を行ない、病巣(がん腫瘍)の呼吸による移動を観察します(呼吸をすることによって標的とするがん腫瘍の位置が動くので、その様子を見る)。

ACT

 呼吸によるがん腫瘍の移動が1センチ以下であることを確認してから、ベッドをぐるっと回転させてCTにあわせます。ベッドはスライドして自在に動くので、患者さんには寝たままで浅くて速い呼吸をつづけてもらいながらCTを撮影します。呼吸による動きも含めて画像情報の中に取り込むため、ゆっくり撮影。このCT画像から腫瘍の位置を判断すると、呼吸のために照射野からがん病巣がはずれる心配がなくなります。

Bリニアック

 CT画像から判断した腫瘍の中心位置を、リニアックの回転中心(アイソセンター)に一致させます(CTとリニアックは連動している)。ベッドを回転させて患者さんをリニアックに合わせ、ただちに照射を行います。肺がんの場合、これを毎日くり返し、1週間で55グレイを全部で10面の異なる平面を用いて三次元ピンポイント照射するのが防衛医大の最近のプロトコールです。

 この間、@ABの順でベッドが回転するだけで、患者はベッドに寝たまま一度も移動しません。照射の位置合わせ(@A)と照射(B)が一度に行えるのが、フォーカル・ユニットの最大の利点です。時間的にも、ベッドに寝てから治療終了まで30分〜40分で済みます。毎日、治療の前後にCTを撮って位置の正確さを確認することも容易です。

 脳腫瘍の場合は、患者さんの頭に合わせてプラスチックを成型して作ったメッシュのヘルメットをかぶってもらい、それをベッドに固定して、位置合わせをします。

■他の照射装置とのちがい。  たとえば、前立腺がんの治療でも、日によって前立腺の位置はかなり移動します(腸内ガスや膀胱内の尿などの影響を受けるため)。大多数の放射線治療施設では全治療期間中に1〜2回CTを撮り、その画像を元に照射するので、日によって前立腺にかからなかったり、照射したくない腸にもかかる可能性があります。そうなると出血などの副作用や、後遺障害が出やすくなります。フォーカル・ユニットはこの問題を解決しました。毎回、照射の直前にCTを撮り、正確な位置で照射ができるわけです。

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