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年頭のご挨拶

 明けましておめでとうございます。日頃より弊社をご愛顧いただきまして、心より御礼申し上げます。
 昨年3月11日に起きました東日本大震災で犠牲になられた方々に対し、改めて衷心よりご冥福をお祈りいたしますとともに、被災地の一刻も早い復旧・復興を願うばかりです。昨年は、困難な状況下にあって、同時にさまざまな「絆」が再確認された1年だったと思います。
 昨年12月1日に弊社より刊行された『新明解国語辞典 第七版』の序文で、編集委員会代表の倉持保男先生は、次のように書いておられます。

「絆」という言葉を最近よく耳にする。これは、あの三月十一日の東日本大震災で被災された方々の口から発せられるものである。震災後、人と人との結び付きの重要性、換言するなら、一体感、連帯意識の持つ意義を痛感させられたといった文脈で、「絆」の果たす役割が意識されるようになったというのである。悲しみや苦しみを分かち合い、共に手を携え、未来に向かって光を求め、明日へ向けて前進しようとするために欠かせない「絆」意識は、行動を通して確かめ合い、態度や表情で伝え合うことも可能であろうが、言葉の力によって確固たるものになるのではなかろうか。

 「絆」意識を確固たるものにするのは言葉の力である──これは、まさに弊社の基本姿勢とも響き合う認識だと受けとめております。私どもは、今後も「ことばと教育」の出版社として、言葉の力によって読者の皆さまとの「絆」をより一層深めてまいりたいと考えております。
 以上、年頭にあたってのご挨拶といたします。
 本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

2012年1月1日

株式会社三省堂 代表取締役社長

北口 克彦